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施工管理技士の難易度を種類別に解説!資格をとるメリットは?

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公開日時 2022.07.18 最終更新日時 2024.04.09

建築現場において、施工計画の立案や進捗管理を行い、必要に応じて作業内容を調整するのに欠かせないのが「施工管理技士」です。

読者の中には、施工管理技士の資格を取得してステップアップしたいと考えている人もいるのではないでしょうか?

そこでこの記事では、施工管理技士の種類と仕事内容、資格を取得する際の難易度を詳しく紹介します。

自分のキャリアプランを実現するのに役立つ資格を取得し、転職に結びつけることで、キャリアアップできる可能性を高められます。

 


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施工管理技士とは

施工管理技士は建築現場で活躍する職種のひとつで、主な仕事内容は以下の通りです。

  • 施工計画の立案
  • 建築物の設計図作成
  • 進捗状況の管理
  • 施工中の安全管理
  • 作業員のスキル指導
  • 建築確認申請などの事務手続き

施工管理技士は、建築工事に関連するほぼすべてのことを管理するために設置されます。現場監督と混同されがちですが、現場監督は工事現場の進捗確認に携わる職種です。

施工管理は事前準備や行政面の手続き、品質管理、会計など工事現場以外の場所で業務にあたることもあります。

携わる業務の範囲が広いため、建築に関わる知識・スキルの他にも計画的に進行を管理するスキルや交渉力、コミュニケーションスキルが必要です。施工管理技士はこれらのスキルに自信があり、建築工事により深く関与したいと考えている人に向いています。

施工管理技士の種類

一言で施工管理技士といっても、仕事内容に応じて7種類にわけられます。具体的な区分と仕事内容は以下の通りです。

区分主な仕事内容
建築建築工事におけるすべての工程を管理する
建築現場において進捗確認や技術レベルの維持、安全確保に携わる
土木土木工事におけるすべての工程を管理する。
道路工事や水道・ガス工事、港湾・空港工事などに携わる
電気工事電気工事におけるすべての工程を管理する
受電計画の立案や配線設計に携わる
管工事配管工事全般の工程を管理する
上下水道管・給排気管・冷媒管の設計や管理に携わる
造園造園工事を専門に管理する
都市公園の開発や庭園の設計、外構などの管理に携わる
建設機械建設機械の運用・安全を専門に管理する
建築施工管理技士と同様に建設現場で業務にあたる
電気通信工事電気通信に関連する工事を全般的に管理する
光ファイバーの敷設やLAN配線、メタルケーブルの配線に携わる

上記のように、分野によって何に携わるかが大きく異なります。どの分野の施工管理技士を目指すにしても、目指す分野で必要とされるスキル・知識を総合的に習得しておかなければなりません。

  • 「建築物に携わりたいなら建築施工管理技士」
  • 「橋梁や鉄道などのインフラに携わりたいなら土木施工管理技士」
  • 「電気工事の経験が豊富なら電気工事施工管理技士」

このように自身のスキルと目指す方向性を定めた上でどの分野を狙うか考えるのがオススメです。いずれの分野も建設を滞りなく進めるために欠かせません。

施工管理技士の種類別の難易度

施工管理の分野が細かくわけられている都合上、施工管理技士の資格も細分化されています。ここでは、分野別に資格取得の難易度を解説します。

  • 1級建築施工管理技士の難易度
  • 2級建築施工管理技士の難易度
  • 土木施工管理技士の難易度
  • 電気工事施工管理技士の難易度

それぞれの資格試験の合格率や特徴を知り、適切に対策することが効率的に資格を取得するコツです。自分が目指す分野を明確にした上で、これから紹介する情報を確認してみてください。

1級建築施工管理技士の難易度

試験区分受験者数合格者数合格率
1次検定22,277人8,025人約36.0%
2次検定12,813人6,708人約52.4%

参考:https://www.fcip-shiken.jp/pdf/kekka_r03_1k.pdf

1級建築施工管理技士は、1級施工管理技術検定に合格することで取得できる資格です。試験は1次検定と2次検定にわかれており、両方の試験に合格することで資格を取得できます。

2021年に実施された試験の結果は上記の通りで、1次検定の合格率は約36%、2次検定の合格率は約52.4%です。

建築関連の実務経験を有する人を対象者としているものの、合格率から判断すると極端に難しい試験ではありません。しかし簡単な試験といえるわけではないため、十分な試験対策が求められます。

1次検定に合格した人は1級建築施工管理技能士補となり、次回以降は2次検定のみを受験可能です。そのため、まずは1次検定への合格を目指して試験対策を進めることをオススメします。

1級建築施工管理技士については、以下の記事でも詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

※関連記事:1級建築施工管理技士の合格率・難易度は?試験勉強・対策方法も紹介

2級建築施工管理技士の難易度

試験区分受験者数合格者数合格率
1次検定32,128人15,736人約49.0%
2次検定23,380人8,205人約35.1%

参考:https://www.fcip-shiken.jp/pdf/kekka_r03_2k.pdf

2級建築施工管理技士の資格は、2級施工管理技術検定に合格することで取得できる資格です。こちらも1級と同様に1次検定と2次検定にわかれており、資格を取得するには両方の試験に合格する必要があります。1次検定のみに合格した人は2級管理施工技術士補の資格を取得できるのも同様です。

2021年に行われた試験の結果によると、1次検定の合格率は約49.0%、2次検定の合格率は約35.1%です。1級施工管理技術検定とは異なり受験資格に実務経験が求められていないことを考えると、1次検定の難易度は1級より低いと考えられます。

2次検定の合格率は1級より低い結果になっていますが、こちらも受験者のレベル差によるものといえそうです。

土木施工管理技士の難易度

等級試験区分受験者数合格者数合格率
1級1次検定37,726人22,851人約60.6%
2次検定26,558人9,732人約36.6%
2級1次検定18,612人13,697人約73.6%
2次検定32,847人11,713人約35.7%

参考:令和3年度1級土木施工管理技術検定「第二次検定」の合格者の発表

土木施工管理技士の資格は1級・2級の2段階にわかれており、等級に応じた土木施工管理技術検定に合格することで取得できます。2022年に実施された試験の結果によると、1級の合格者数は9,732人で合格率は約25.8%、2級の合格者は11,713人で合格率は約35.7%です。

この資格を取得すると、道路工事や橋梁工事などの土木工事において主任技術者として活躍する道が開かれます。

土木工事の現場で施工管理技士を目指しているなら2級を取得し、実務経験を積み重ねつつ1級へステップアップするのがオススメです。なお2級および1級の1次検定においては、受験資格に実務経験が求められていません。

電気工事施工管理技士の難易度

等級試験区分受験者数合格者数合格率
1級1次検定15,001人7,993人約53.3%
2次検定7,922人4,655人約58.8%
2級1次検定8,359人4,776人約57.1%
2次検定6,932人3,493人約50.4%

参考:昨年度までの実施状況 | 建築・電気工事施工管理技術検定 | 一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部

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電気工事施工管理技士は1級・2級の2等級が存在し、それぞれ電気工事施工管理技術検定に合格すると資格を取得できます。1級・2級の1次検定・2次検定はいずれも合格率が50%~60%となっており、合格率に大きな差はありません。

電気工事の分野で施工管理に携わりたいなら必須の資格なので、2級を取得してから1級にステップアップするのがオススメです。電気工事施工管理技士も他の施工管理系の資格と同様に、2級および1級の1次検定の受験資格に実務経験が求められていません。

施工管理技士の資格をとるメリット

施工管理のスペシャリストを目指すなら、施工管理技士の資格を取得するのがオススメです。資格を取得するメリットは以下の通りです。

  • 給与や手当がアップする
  • 監理・主任技術者として仕事ができる
  • 専門性が高い人材として認められる

ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。施工管理技士資格を取得しようと考えている人はぜひ参考にしてみてください。

給与や手当がアップする

施工管理技士の資格を取得することで、資格者に求められるレベルの知識・スキルを有していることを証明できます。施工管理技士の有資格者は、無資格者に比べて施工管理の現場における価値が高いため、給与がアップしたり、資格手当がついたりするのが特徴です。

資格を取得していれば転職市場でも有利になり、給与アップを目的として転職しやすくなるのも大きなメリットです。施工管理のスペシャリストを目指すなら、取得しておいて損のない資格といえます。

監理・主任技術者として仕事ができる

法令にもとづき、建設業の許可を受けた事業所や建設現場には、監理技術者や主任技術者を設置しなければなりません。施工管理技士の国家資格のうち、2級を取得すると主任技術者に、1級を取得すると監理技術者になる道が開かれます。

いずれも必置資格で需要が高く、自身の市場価値を高めることにつながります。施工管理の現場でスペシャリストとして活躍することを考えており、ステップアップしたいと考えているなら、施工管理技士資格を取得するのがオススメです。

専門性が高い人材として認められる

各種施工管理技士資格のうち、上位資格の1級を取得することで専門性をアピールできます。自身の専門性を客観的に示せるため、専門性が高い人材として認められるようになるのがメリットです。

資格を取得することで身につけた高い専門性は、現在所属している企業で上位のポジションを目指すときや、キャリアアップを目的として転職する際に役立ちます。

施工管理技士の難易度に関するよくある質問

これから施工管理技士の資格を取得したいと考えている人の中には、さまざまな疑問を抱えている人もいるのではないでしょうか?そこで、ここからはよくある質問として以下の4つをご紹介します。

  • 施工管理技士の1級と2級の違いはなに?
  • 2級建築施工管理技士は実務経験は何年必要なの?
  • 2級建築施工管理技士は1次検定(学科)のみも受けられるの?
  • 2級建築施工管理技士は難化してるって本当?

とくに建築施工管理技士を目指している人が気になる情報をピックアップして紹介していますので、ぜひこの機会に確認してみてください。

施工管理技士の1級と2級の違いはなに?

施工管理技士の資格は1級と2級にわかれており、それぞれ担当する業務の範囲に以下の差があります。

  • 1級施工管理技士: 特定建設業・一般建設業において専任技術者・主任技術者・監理技術者になれる
  • 2級施工管理技士: 一般建設業において専任技術者・主任技術者になれる

大きな違いは「特定建設業の施工管理に携われるか」と「監理技術者になれるか」の2点です。特定建設業とは、建設工事の受注金額が4,000万円(建築工事一式は6,000万円)を超える工事をアウトソーシングする際に取得しなければならない許可です。

1級施工管理技士資格を取得していると、取得した分野に応じて大規模な開発工事や建設工事道路工事、橋梁工事にも携われるようになり、活躍の幅が広がります。

2級建築施工管理技士は実務経験は何年必要なの?

試験区分受験資格
1次検定実務経験の制限なし
2次検定実務経験の制限なし(1次検定への合格が必要)

2級建築施工管理技術検定の受験資格は「試験実施年に満17歳以上になる者」とのみ定められており、実務経験は求められていません。2次検定を受験する場合は、以前に実施された1次検定に合格している必要があります。

2級建築施工管理技術検定の受験資格は「試験実施年に満17歳以上になる者」とのみ定められており、実務経験は求められていません。2次検定を受験する場合は、以前に実施された1次検定に合格している必要があります。

2級建築施工管理技士は1次検定(学科)のみも受けられるの?

2級建築施工管理技術検定は、実施年に満17歳以上になる人であれば実務経験や保有資格を問わず受験できます。1次検定(学科)のみに合格するメリットは以下の通りです。

  • 次回以降の2級建築施工管理技術検定を受験するときに2次検定のみを受験できる
  • 2級建築施工管理技術士補の資格を取得できる

2級建築施工管理技術検定の1次検定から順番にステップアップすることで、実務経験を問わず1級建築施工管理技術検定の1次検定まで受験できるようになります。将来的なキャリアアップを前提として1次検定を受験するのはオススメです。

2級建築施工管理技士は難化してるって本当?

2級建築施工管理技士の合格率推移は以下の通りで、データを見る限り試験が難化しているとはいえません。(参考:二級建築施工管理技士 試験の合格率

実施年1次検定受験者数2次検定受験者数合格率
2017年30,262人 7,665人約25.3%
2018年28,888人 6,084人約21.1%
2019年19,384人 6,134人約31.6%
2020年20,309人6,514人約32.1%
2021年32,128人 8,205人約25.5%

過去5年間のデータを分析すると、総合的な合格率は21%~32%です。実施年によって受験者数に差があるものの、試験が難化していることを示すデータはありません。

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施工管理技士とは?

施工管理技士は、建築工事に関連するほぼすべてのことを管理するために設置されます。現場監督と混同されがちですが、現場監督は工事現場の進捗確認に携わる職種です。
施工管理は事前準備や行政面の手続き、品質管理、会計など工事現場以外の場所で業務にあたることもあります。

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