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1級・2級土木施工管理技士の合格率・難易度!受験資格や実務経験も解説

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公開日時 2022.07.18 最終更新日時 2024.08.15

建築に関する資格を取得したいと考えたとき「1級土木施工管理技士」「2級土木施工管理技士」に注目される方は多くいらっしゃいます。

建設工事のなかで規模の大きい公共事業のほとんどは土木工事を含んでいるため、ゼネコンへの就職を検討する際に有利になると考えられるためです。

土木施工管理技士の試験は、1級と2級それぞれに第一次検定と第ニ次検定があり、全部で4つの区分に分かれています。

資格取得に興味があるものの、受験資格や実務経験などの解説が難しく、わかりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では1級・2級の土木施工管理技士の仕事内容や受験資格、受験日などを詳しくまとめています。

受験に必要な情報や規定などを正しく把握しておくと、申し込み時の心配事が少なくなりますよ。

土木施工管理技士に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

1級・2級土木施工管理技士とは?違いも解説

土木施工管理技士とは、土木に関わる建設現場において、工事の施工計画の作成や安全管理などを行う職業です。

土木工事の定義は幅広く、道路工事や橋の建設などの公共事業や、一般住宅の基礎や外構工事などが該当します。

具体的には、計画書の作成・工程の管理・安全確保のための施策・品質管理・コスト管理などを行い、工事が円滑に進むように目を配ります。

建設現場には多くの関係業者が立ち入りしますが、外部とのやりとりも土木施工管理技士の重要な業務です。

土木施工管理技士の仕事は、物事をコツコツと計画どおり進めるのが好きな人や、多くの人とのコミュニケーションを楽しめる人に向いています。

土木施工管理技士には1級と2級の資格区分があり、請け負える工事の規模に違いがあります。

平均年収は1級で約500~600万円、2級で約300~400万円が目安といわれており、その差は200万円ほどです。

※関連記事:1級・2級土木施工管理技士の平均年収

高い年収を目指したい人や、大きな工事に携わりたい場合は、1級土木施工管理技士の資格を取得することがおすすめです。

1級・2級土木施工管理技士の合格率・難易度

1級・2級の土木施工管理技士の資格には、4種類の検定があります。

まずは以下の4つの区分を把握して、自身がどのステップから受験できるのかを確認してみてください。

区分12級土木施工管理技士・第一次検定
区分22級土木施工管理技士・第ニ次検定
区分31級土木施工管理技士・第一次検定
区分41級土木施工管理技士・第ニ次検定

もっとも難易度の低い2級土木施工管理技士の第一次検定からはじめるのがスタンダードですが、これまでの経歴や学歴によっては飛び級で受験資格を得られる人もいます。

1級土木施工管理技士の合格率・難易度

1級土木施工管理技士の試験は、第一次検定(学科試験)と第二次検定(実地試験)に分かれており、それぞれの合格率は以下のとおりです。

第一次検定第二次検定
年度受験者数合格者数合格率受験者数合格者数合格率
令和5年度32,93116,31149.5%27,3049,06033.2%
令和4年度38,67221,09754.6%24,4627,03228.7%
令和3年度37,72622,85160.6%26,5589,73236.6%
令和2年度29,74517,88560.1%24,2047,49931.0%
令和元年度33,03618,07654.7%24,68811,19045.3%
平成30年度28,51216,11756.5%27,5819,52134.5%
平成29年度34,62922,93066.2%31,4149,42430.0%
平成28年度35,34019,45455.0%27,84610,21936.7%
平成27年度35,81019,55154.6%27,54710,26637.3%
平成26年度33,13019,38958.5%28,01011,06439.5%

それぞれの試験の合格率・難易度について以下より解説しますので、1級土木施工管理技士の試験を受験したい方は参考にしてみてください。

第一次検定(学科試験)の合格率・難易度

1級土木施工管理技士の第一次検定(学科試験)の合格率は、以下の表のとおりです。

年度第一次検定(学科試験)
令和5年49.5%
令和4年54.6%
令和3年60.6%
令和2年60.1%
令和元年54.7%
平成30年56.5%

第一次検定(学科試験)の過去6年の平均合格率は56%であり、受験者の2人に1人が合格している計算になるため、受験対策を適切に行えば十分に合格を狙えます。

第二次検定(実地試験)の合格率・難易度

1級土木施工管理技士の第二次検定(実地試験)の合格率は、以下の表のとおりです。

年度第二次検定(実地試験)
令和5年33.2%
令和4年28.7%
令和3年36.6%
令和2年31.0%
令和元年45.3%
平成30年34.5%

第二次検定(実地試験)の過去6年の平均合格率は34.8%であり、3人に1人以上合格している計算になります。

1級土木施工管理技士の第一次検定(学科試験)よりも、第二次検定(実地試験)は難易度が高いため、しっかりと対策する必要があります。

2級土木施工管理技士の合格率・難易度

2級土木施工管理技士の合格率・難易度も、第一次検定(学科試験)と第二次検定(実地試験)に分かれており、それぞれの合格率は以下のとおりです。

第一次検定第二次検定
年度受験者数合格者数合格率受験者数合格者数合格率
令和5年度27,76414,47752.1%26,17816,46462.9%
令和4年度27,46117,56564.0%32,35112,24637.9%
令和3年度18,61213,69773.6%32,84711,71335.7%
令和2年度19,96814,48872.6%30,43712,85242.2%
令和元年度18,82512,62567.1%31,72812,61139.7%
平成30年度19,36512,27463.4%33,39911,69835.0%
平成29年度29,64421,23971.6%34,36511,78234.3%
平成28年度33,99216,42248.3%34,40010,27329.9%
平成27年度33,38322,19866.5%31,79211,33635.7%
平成26年度29,74915,88553.4%28,4809,55433.5%

それぞれの試験の合格率・難易度について以下より解説しますので、2級土木施工管理技士の受験を検討している方は参考にしてみてください。

第一次検定(学科試験)の合格率・難易度

2級土木施工管理技士の第一次検定(学科試験)の合格率について、以下の表にまとめました。

年度第一次検定(学科試験)
令和5年52.1%
令和4年65.3%
令和3年72.5%
令和2年70.1%
令和元年64.0%
平成30年62.2%

第一次検定(学科試験)の過去5年の平均合格率は66.8%であり、1級土木施工管理技士よりも難易度は易しいです。

第二次検定(実地試験)の合格率・難易度

2級土木施工管理技士の第二次検定(実地試験)の合格率の推移について、以下の表にまとめました。

年度第二次検定(実地試験)
令和5年62.9%
令和4年37.9%
令和3年40.7%
令和2年43.9%
令和元年39.5%
平成30年34.9%

第二次検定(実地試験)の過去5年の平均合格率は39.4%であり、受験者の3人に1人が合格している計算になります。

1級土木施工管理技士の第二次検定(実地試験)の平均合格率は35.2%であり、2級土木施工管理技士のほうが合格しやすいです。

1級・2級土木施工管理技士の試験概要

1級・2級土木施工管理技士の試験概要を紹介します。

  • 1級・2級土木施工管理技士の受験資格
  • 1級・2級土木施工管理技士の過去問
  • 1級・2級土木施工管理技士の試験日

それぞれの受験概要のポイントについて、以下に詳しくまとめました。

1級・2級土木施工管理技士の受験資格

2級土木施工管理技士の第一次検定の受験資格は、以下のとおりです。

資格区分受験資格を有する者
2級土木施工管理技術検定第一次検定令和4年度の末日における年齢が17歳以上の者(平成18年4月1日以前に生まれた者)

第一次検定は年齢制限のみなので、誰でも挑戦しやすい資格といえます。

次に、2級土木施工管理技士の第二次検定の受験資格は以下にまとめました。

資格区分受験資格を有する者
2級土木施工管理技術検定第二次検定①2級土木施工管理技術検定・第一次検定の合格者
②規定の学歴の修得と実務経験を終えている者 ※1
③8年以上の実務経験がある者

①は必須で、②または③はいずれかに該当する必要があります。

②で定められている「規定の学歴」の詳細は、以下のとおりです。

必要な学歴指定学科の人は以下の年数の実務経験が必要指定学科以外の人は以下の年数の実務経験が必要
大学卒業者専門学校卒業者(「高度専門士」に限る)卒業後1年以上卒業後1年6月以上
短期大学卒業者高等専門学校卒業者専門学校卒業者(「専門士」に限る)卒業後2年以上卒業後3年以上
高等学校卒業者中等教育学校卒業者専修学校の専門課程卒業者卒業後3年以上卒業後4年6月以上

それぞれの条件には細かい規定もあるので、詳しく確認したい方は全国建設研修センター(2級土木施工管理技術検定)をご覧ください。

次に、1級土木施工管理技術検定の第一次検定の受験資格について、以下の表にまとめました。

1級の第一次検定を受験するには、以下5つのいずれかの条件に該当する必要があります。

条件12級土木施工管理技術検定の合格者
条件2大学卒業者 ※専門学校卒業者(「高度専門士」に限る)
短期大学卒業者
高等専門学校卒業者
専門学校卒業者 (「専門士」に限る)
高等学校・中等教育学校卒業者
専修学校の専門課程卒業者
条件3高等学校卒業者
中等教育学校卒業者
専修学校の専門課程卒業者
条件4高等学校卒業者
中等教育学校卒業者
専修学校の専門課程卒業者
条件515年以上の実務経験がある者

※条件2・3・4はそれぞれの学歴を修得後に、規定年数の実務経験を行う必要があります。

※その他にさらに細かな条件もあるので、詳しく知りたい方は全国建設研修センター(1級土木施工管理技術検定)で確認してみてください。

1級土木施工管理技術検定の第ニ次検定の受験資格について、以下の表にまとめました。

1級の第ニ次検定を受験するには、以下4つの条件のいずれかに該当する必要があります。

条件11級土木施工管理技術検定の第一次検定の合格者
条件22級土木施工管理技術検定を合格後、規定の年数実務経験を行っていること、または規定の学歴を修得後に必要な年数の実務経験を行っていること
条件3専任の主任技術者の実務経験が1年以上ある者で、2級土木施工管理技術検定を合格後、規定の年数実務経験を行っていること
条件4第一次検定免除者

条件2に関して、詳しい学歴と実務経験の規定は以下のとおりです。

資格または学歴必要な実務経験
– 2級合格後3年以上の者合格後1年以上の指導監督的実務経験及び、専任の監理技術者による指導を受けた実務経験2年以上を含む3年以上
– 2級合格後5年以上の者合格後5年以上
– 2級合格後5年未満の者または高等学校卒業者
中等教育学校卒業者専修学校の専門課程卒業者
指定学科を卒業した人は9年以上
指定学科以外を卒業した人は10年6ヶ月以上

条件3に関して、詳しい学歴と実務経験の規定は以下のとおりです。

該当する条件必要な実務経験
専任の主任技術者の実務経験が1年以上
2級合格後3年以上
合格後1年以上の専任の主任技術者実務経験を含む3年以上
専任の主任技術者の実務経験が1年以上
2級合格後3年未満
以下の学歴のいずれかがある者 
・短期大学卒業者
・高等専門学校卒業者
・専門学校卒業者(「専門士」に限る)
卒業後7年以上
専任の主任技術者の実務経験が1年以上
2級合格後3年未満
以下の学歴がいずれかがある者 
・高等学校卒業者
・中等教育学校卒業者
・専修学校の専門課程卒業者
指定学科を卒業した人は7年以上指定学科以外を卒業した人は8年6月以上

第ニ次検定についてさらに詳しい条件を知りたい人は、全国建設研修センター(1級土木施工管理技術検定)をご覧ください。

1級・2級土木施工管理技士の過去問

続いて、土木施工管理技士試験の過去問題を紹介します。

2級土木施工管理技士の過去問題の例

問題:盛土の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • (1) 盛土の施工で重要な点は、盛土材料を均等に敷き均すことと、均等に締め固めることである。
  • (2) 盛土の締固め特性は、土の種類、含水状態及び施工方法にかかわらず一定である。
  • (3) 盛土材料の自然含水比が施工含水比の範囲内にないときには、含水量の調節を行うことが望ましい。
  • (4) 盛土材料の敷均し厚さは、締固め機械及び要求される締固め度などの条件によって左右される。

※問題の正解は(2)です。

1級土木施工管理技士の過去問題の例

問題:建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • (1) 特定建設資材を用いた建築物等に係る解体工事又はその施工に特定建設資材を使用する新築工事等における対象建設工事の受注者又は自主施工者は、正当な理由がある場合を除き、分別解体等をしなければならない。
  • (2) 分別解体等を実施する対象建設工事の発注者又は自主施工者は、分別解体等の計画などを工事完了までに都道府県知事に届け出なければならない。
  • (3) 建設業を営む者は、建設資材の選択や施工方法等の工夫により、建設資材廃棄物の発生を抑制するとともに、分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化等に要する費用を低減するよう努めなければならない。
  • (4) 解体工事業者は、工事現場における解体工事の施工に関する技術上の管理をつかさどる技術管理者を選任しなければならない。

土木施工管理技士の試験の過去問は、インターネット上で無料で見られます。

多くの問題が例として掲載されているので、ぜひ検索してみてください。

※問題の正解は(2) です。

1級・2級土木施工管理技士の試験日

1級・2級土木施工管理技士の試験日を、以下の表にまとめました。

【2級土木施工管理技士の試験日】

種別申込受付期間試験日合格発表日
第一次検定(前期)
※種別を土木のみとする
令和5年3月1日(水)~令和5年3月15日(水)令和5年6月4日(日)令和5年7月4日(火)
・第一次検定・第二次検定
・第一次検定(後期)
・第二次検定
令和5年7月5日(水)~令和5年7月19日(水)令和5年10月22日(日)・第一次検定(後期):令和5年11月30日(水)
・第一次検定・第二次検定・第二次検定:令和6年2月7日(水)

参考:2級土木施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター

【1級土木施工管理技士の試験日】

種別申込受付期間試験日合格発表日
第一次検定令和5年3月17日(金)~令和5年3月31日(金)令和5年7月2日(日)令和5年8月9日(水)
第二次検定令和5年3月17日(金)~令和5年3月31日(金)令和5年10月1日(日)令和6年1月12日(金)

参考:1級土木施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター

試験日の約3か月前に申し込みをしなければならないので、受験を検討している人は早めに日程をチェックしておくことがおすすめです。

2級土木施工管理技士の実務経験のごまかしは危険

土木施工管理技士の受験資格を得るためには、規定の実務経験が必要です。

2級土木施工管理技士の第二次検定を受験するためには学歴を問わない場合で8年以上、指定の学歴を修得後の人で、最大4年6月以上の実務経験が必要です。

近年これらの実務経験を満たしていないにもかかわらず、年数をごまかして受験する人がいて問題になっています。

過去に実務経験が虚偽申告だったと判明した例では、該当者の合格を取り消すと共に、同試験への受験資格を3年間無効という処置が行われました。

実務経験をごまかして受験すると、あとから罰則を受ける可能性もあるので正しい年数を申告することが大切です。

2級土木施工管理技士の実務経験の例

土木施工管理技士の試験を受験するにあたって必要な「実務経験」の内容を以下の表にまとめました。

  • ①施工を受注者として指揮や監督をした経験がある(施工図の作成、補助者などの経験も含む)
  • ②発注者側での現場監督技術者などの経験(補助者も含む)
  • ③設計者など工事監理の経験(補助者も含む)

土木工事のすべてに関わる仕事内容で、工事監理や現場での監督業務、施工図の作成なども含まれます。

一方で、以下の2項目については実務経験と認められません。

  • ①設計のみの場合
  • ②建設に関わる事務作業のみの場合

実務経験の年数のカウントは、学科試験の前日まで含められます。

土木施工管理技士の受験申し込みは約3か月前なので、その時点では年数を満たしていなくても、当日までに規定の年数に達していれば問題ありません。

詳しくは、ごまかしは危険!受ける前に知りたい2級土木施工管理技士の実務経験の記事も、ぜひ参考にしてみてください。

1級・2級土木施工管理技士の資格を取得するメリット

土木施工管理技士の資格を取得すると、以下の3つのメリットがあります。

  • 対応できる現場が増える
  • 就職・転職に有利になる
  • 資格手当などにより年収アップが期待できる

それぞれを詳しく解説します。

対応できる現場が増える

どのような工事現場にも必要なのが「主任技術者」と「監理技術者」という職務です。

それぞれの技術者は工事の工程や品質を監理する役割を持っており、建設業法第26条によって各建設現場への配属が定められています。

現場の受注規模によって必要な職務が異なり、以下のように分けられています。

建設現場の規模配置が定められている技術者
下請の請負金額が4,000万円未満(建築一式工事の場合は6,000万円未満)の現場主任技術者
※2級土木施工管理技士を取得するとなれる
下請の請負代金が4,000万円以上(建築一式工事の場合は6,000万円以上)の現場監理技術者
※1級土木施工管理技士を取得するとなれる

工事規模が4,000万円以上の場合は監理技術者が必要となるので、1級の土木施工管理技士の配置が必須です。

土木施工管理技士の資格を取得しておけば、さまざまな現場に対応できるようになり、それによって昇給したり手当がもらえたりすることもあります。

主任技術者について詳しくは、今さら聞けない主任技術者とは?主任技術者に必要な知識を身に着けよう!をぜひご覧ください。

就職・転職に有利になる

土木施工管理技士の資格を取得しておくと、就職や転職の際に有利になるケースが多いです。

土木施工管理技士の人材は不足しているといわれており、とくに大規模な工事を行っている企業では有資格者を求めています。

また有資格者の高齢化が進んでいるといわれており、若手の人材で資格を持っていれば会社にとって貴重な存在になる可能性が高いです。

就職や転職を考えている人は、土木施工管理技士の資格取得を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

資格手当などにより年収アップが期待できる

土木施工管理技士の資格を取得すると、基本給以外に資格手当がもらえるケースがあります。

資格を取得することによって担当できる現場が増えるので、昇格や年収アップにつながる可能性も高いです。

一例として、2級土木施工管理技士で約5,000円、1級土木施工管理技士で約20,000円の手当がでるというデータもあります。

独立している人の場合は、資格を取得することで元請けから信頼されやすくなり、受注単価のアップが期待できるでしょう。

1級・2級土木施工管理技士の勉強方法3つ

出題範囲が広い1級・2級土木施工管理技士に合格するには、短期間で記憶する勉強方法では難しいといえます。

また、実地試験の回答方法が記述式であることから、相手に分かりやすく伝える方法も学ばなくてはなりません。

このことから、試験合格に向けた勉強方法を紹介します。その方法とは、独学、講習会への参加及び通信講座の受講の3つです。

試験までの期間や生活スタイルなどに応じた方法を取り入れ、効率的に勉強を進めましょう。

1:独学で勉強する

最初に紹介する勉強方法は独学です。過去問題などを繰り返し学習する方法が代表的な例です。

独学のメリットには、都合の良い時間帯に自分のペースで勉強ができることに加え、自宅や外出先など、勉強場所を制限されることがありません。

一方、不明点があった場合は自分で解決しなくてはならないことから、解決までに時間を要することがあります。

※独学におすすめの学習書は下記のとおりです。

2:講習会へ参加する

続いて紹介する勉強方法は、講習会に参加することです。

講習会は同じ目的を持つ人が集まることから、モチベーションを高めて臨めるほか、講師の詳しい説明により、独学では解決できない不明点をその場で解消できるメリットがあげられます。

一方のデメリットには、開催日時が限られていること、講習会会場が遠方であった場合の移動時間に加え、講習会参加費用が発生することがあげられます。

3:通信講座を受講する

最後に紹介する勉強方法は、通信講座の受講です。

独学同様に、自分でモチベーションを高めながら勉強することには変わりませんが、通信講座の場合はスケジュールが組まれていることから、計画的に勉強を進めることができます。

しかし、通信講座の受講には費用がかかります。会社により異なりますが、数か月間の受講期間にかかる費用は、5万円から10万円程度が相場となっています。

1級・2級土木施工管理技士の合格率・難易度に関するよくある質問

1級・2級土木施工管理技士の合格率・難易度について、よくある以下の6つの質問に対して回答します。

  • 1級土木施工管理技士に合格するために必要な勉強時間はどのくらいですか?
  • 1級土木施工管理技士の年収はどのくらいですか?
  • 2級土木施工管理技士に合格するために必要な勉強時間はどのくらいですか?
  • 2級土木施工管理技士は一夜漬けでも合格できますか?
  • 2級土木施工管理技士の学科のみ合格した場合、次回試験では免除になりますか?
  • 2級土木施工管理技士の合格発表日はいつですか?

合格するために必要な勉強時間や、年収について解説しますので、1級・2級土木施工管理技士になりたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

1級土木施工管理技士に合格するために必要な勉強時間はどのくらいですか?

1級土木施工管理技士に合格するためには300時間ほど必要であると言われています。

ただし知識や経験量に応じて必要になる勉強時間は人によって異なるため、自分の状況を踏まえて学習スケジュールを立てることをおすすめします。

1級土木施工管理技士の年収はどのくらいですか?

1級土木施工管理技士の平均年収は500〜600万円ほどであり、大手に勤めている方はより多くの年収が見込めます。

実績を積んでスキルを高めることによって、年収1,000万円以上稼ぐことも可能です。

2級土木施工管理技士に合格するために必要な勉強時間はどのくらいですか?

2級土木施工管理技士に合格するためには、50〜60時間ほどの勉強時間が必要と言われています。

ただし知識・経験量に応じて必要な勉強時間は人によって異なるため、自分の知識量に合わせて学習を進めましょう。

2級土木施工管理技士は一夜漬けでも合格できますか?

2級土木施工管理技士に合格するためには50〜60時間ほど勉強する必要があるので、一夜漬けでの合格は難しいです。

試験に確実に合格したいなら、2〜3ヶ月ほど前から計画的に学習を進めることをおすすめします。

2級土木施工管理技士の学科のみ合格した場合、次回試験では免除になりますか?

2級土木施工管理技士の学科試験(第一次検定)のみ合格した場合、合格年度の初日から起算して12年以内に連続2回の学科試験(第一次検定)が免除となります。

ただし免除となるためには、以下の実務経験の年数を満たす必要があります。

最終学歴土木施工管理に関する実務経験の年数
指定学科指定学科以外
・大学
・専門学校の高度専門士
卒業後1年以上卒業後1年6ヶ月以上
・短期大学
・高等専門学校(5年制)
・専門学校の専門士
卒業後2年以上卒業後3年以上
・高等学校
・中等教育学校(中高一貫6年)
・専門学校の専門課程
卒業後3年以上卒業後4年6ヶ月以上
その他8年以上

参考:令和4年度 2級土木施工管理技術検定 第二次検定 受験の手引き|一般財団法人 全国建設研修センター

最終学歴に応じて必要になる実務経験の年数が異なるため、注意しましょう。

2級土木施工管理技士の合格発表日はいつですか?

令和5年度の2級土木施工管理技士の試験日や合格発表日は、以下の表のとおりです。

【2級土木施工管理技士の申込期間・試験日・合格発表日】

種別申込受付期間試験日合格発表日
第一次検定(前期)
※種別を土木のみとする
令和5年3月1日(水)~令和5年3月15日(水)令和5年6月4日(日)令和5年7月4日(火)
・第一次検定
・第二次検定
・第一次検定(後期)
・第二次検定
令和5年7月5日(水)~令和5年7月19日(水)令和5年10月22日(日)・第一次検定(後期):令和5年11月30日(水)
・第一次検定・第二次検定・第二次検定:令和6年2月7日(水)

参考:2級土木施工管理技術検定 | 一般財団法人全国建設研修センター

試験の種別ごとに合格発表日が異なるため、受験する試験の合格発表日を把握しておきましょう。

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土木施工管理技士の難易度は?

1級土木施工管理技士の合格率は、令和4年度は第一次検定(学科試験)が54.6%で、第二次検定(実地試験)は28.7%です。2級土木施工管理技士の合格率は同年で第一次検定(学科試験)が65.3%、第二次検定(実地試験)は37.9%でした。

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