一級建築士になるにはどうしたらいい?仕事内容や受験資格などを紹介


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一級建築士に興味がある方の中には、どうしたらなれるかわからず、困っている方もいるのではないでしょうか。
一級建築士になるためには一級建築士試験に合格し、実務経験を積んで免許を得る必要があります。
本記事では、最短で一級建築士になる方法や仕事内容などを紹介します。
一級建築士試験の概要や二級建築士との違いも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次
一級建築士になるにはどうしたらいい?
一級建築士になるには、一級建築士試験に合格しなければなりません。
一級建築士は国土交通大臣によって免許が交付される国家資格であり、資格を持たない方が業務を行うと法律に触れる恐れがあります。
一級建築士になって働きたいと考えている方は、まず試験に挑戦して合格を目指しましょう。
最短で一級建築士になる方法は?
最短で一級建築士になるには、大学・短大・専門学校いずれかの学校卒業後2年で取得する方法がおすすめです。
二級建築士は実務経験がなくても受験できるので、一級建築士試験の前に二級建築士を取得しましょう。
二級建築士を取得すれば、一級建築士試験の受験資格を満たせます。
ただし、一級建築士試験の合格後、免許を交付してもらうには2年間の実務経験が必要な点には注意しましょう。
まずは、二級建築士を取得して実務経験を積みながら一級建築士試験の準備を進めると最短での取得が可能です。
短大卒や高卒でも一級建築士になれる?
一級建築士に学歴は求められないため、短大卒や高卒でもなれる職業です。
建築系の科目を学んでいない場合でも、7年の実務経験を積めば二級建築士試験の受験資格を得られます。
二級建築士試験に合格すれば、一級建築士試験の受験資格を満たせるため、短大卒や高卒でも受験が可能です。
建築系の科目を学んでいる方よりも時間がかかってしまいますが、学歴にかかわらず誰でも一級建築士を目指せます。
一級建築士の仕事内容は?
一級建築士の主な仕事内容は設計と工事監理であり、建物の構造や規模に制限がなく、すべての建物を対象として業務が行えます。
具体的には、以下のような建造物の設計や工事監理が可能です。
- 学校、病院、劇場、公会堂、集会場、百貨店などの施設で、延べ床面積が500平方メートル以上ある建造物
- 鉄筋コンクリート、鉄骨造、石造、無筋コンクリート造、コンクリートブロック造、レン瓦造であり、延べ床面積が300平方メートル、高さが13mもしくは軒の高さが9m以上ある建造物
- 木造であり、高さが13mもしくは軒の高さが9m以上の建造物
- 延べ床面積が1000平方メートルを超え、階数が2階以上の建造物
ここでは以下の2つにわけて、一級建築士の仕事内容を詳しく紹介します。
- 設計業務
- 工事監理業務
設計業務
設計業務は「構造設計」「設備設計」「意匠設計」の3つにわけられます。
3つの設計業務の概要は以下の通りです。
設計業務 | 業務概要 |
---|---|
構造設計 | 安全性能を満たした土台や骨組みなどを設計する |
設備設計 | 電気や水道などのインフラを設計する |
意匠設計 | 建築物のデザインを設計する |
このように、一級建築士はさまざまな角度から建築物の設計を行います。
工事監理業務
設計図通りに工事が進行しているのかを確認する工事監理も一級建築士の仕事です。
工事監理は、鉄筋の配筋検査やコンクリート打設時などの工事で立ち会いながら行います。
工事監理は建築士の独占業務であり、一級建築士だけでなく二級建築士、木造建築士も行いますが、それぞれが行う工事監理の範囲が変わっています。
一級建築士の試験内容や難易度は?
一級建築士になりたい方に向け、以下の4点について詳しく紹介します。
- 受験資格
- 試験内容
- 難易度
- 登録に必要な実務経験
試験を受ける前に理解しておくべきポイントなので、ぜひ参考にしてください。
受験資格
一級建築士の受験資格は、以下の3つのうちいずれかに該当していることになります。
- 大学・短期大学・高等専門学校で指定科目を修了して卒業している
- 二級建築士の免許を保有している
- 国土交通大臣が上記の者と同等と認める者(建築整備士を含む)
以前は2年の実務経験が受験資格に含まれていましたが、2020年3月1日の改正建築士法が施行されたことにより、実務経験なしでも受験できるようになりました。
ただし、試験合格後、免許を登録する際までに実務経験を積まなければならないため、注意しましょう。
試験内容
試験内容は学科と設計製図に分かれており、概要は以下のとおりです。
- 学科Ⅰ(計画)20問
- 学科Ⅱ(環境・設備)20問(学科I+IIで計2時間)
- 学科Ⅲ(法規)30問 1時間45分
- 学科Ⅳ(構造)30問
- 学科Ⅴ(施工)25問(学科IV+Vで計2時間45分)
設計製図試験は、事前に公示された設計課題に対し、与えられた条件を満たす建築物の設計図書を6時間30分以内に作成します。
ここでは、上記の試験を1つずつ詳しく紹介していきます。
学科Ⅰ(計画)
学科Ⅰの出題範囲は、世界の有名な建築作品や建築物を建てるための規則、建築積算、環境などです。
建築に関する常識が求められる設問であり、他の受験者と差が付きにくい部分となっています。
令和5年に出題された問題では、建築計画に関する分野の問題が増加し、「リスクコミュニケーションやコロナ禍に係わる感染症病室に関する問題」が出題されました。
学科Ⅱ(環境・設備)
学科Ⅱでは環境工学から10問、建築設備から10問となっており、2分野での知識が求められる問題が出題されます。
他の分野に比べると新規の難度の高い問題が出題される傾向があるため、過去問を解くだけでは解けない問題もあります。
昨年は環境工学の分野では「太陽位置図の読み取り」や「騒音減衰のための植栽」など、建築設備では「FRP製の受水槽の水槽照度率」や「排水ますの間隔」などが出題されました。
学科Ⅲ(法規)
学科Ⅲは学科試験の中でも得点源とされている科目であり、法令に関する問題が出題されます。
令和5年は「可燃物の発熱量」や「景観重要建築物」などが出題されており、難易度は例年と差がありませんでした。
ただし、簡単な問題ばかりではないため、単純な暗記だけではなく知識や理解度が求められる分野です。
学科Ⅳ(構造)
学科Ⅳは、構造力学の計算問題と文章問題が出題され、法規と同様に得点源とされている分野です。
令和5年に出題された問題の難易度は例年並みでしたが、他分野と比べても難しくなっています。
「軸方向力が作用する部材の軸力と軸方向変位」や「トラスの塑性崩壊荷重」などが出題されており、細かい点の暗記や理解が求められます。
学科Ⅴ(施工)
学科Ⅴは学科Ⅰと同様に出題範囲が多岐に渡り、幅広い知識をいかに正確に記憶しているかが重要な分野です。
令和5年は「仮設建築物等の許可申請書」や「浅層地盤改良」などの初出題の問題もありました。
近年改正された建設業法に関する「監理技術者補佐」の問題が注目されており、工事監理者の職責に関連する問題もある分野です。
設計製図
設計・製図試験は、あらかじめ公表されている課題に沿った図面や記述を作成する試験です。
令和5年の製図試験は「図書館」であり、以下のような条件の試験でした。
- 1階平面図・配置図(縮尺1/200)
- 各階平面図(縮尺1/200) ※各階平面図については、試験問題中に示す設計条件等において指定する。
- 断面図(縮尺1/200)
- 面積表
- 計画の要点等
知識や技能をランクⅠ~ランクⅣの4段階で評価され、ランクⅠのみが合格となります。

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難易度
一級建築士試験の総合合格率の推移は以下のとおりです。
年度 | 総合合格率 |
---|---|
令和5年 | 9.9% |
令和4年 | 9.9% |
令和3年 | 9.9% |
令和2年 | 10.6% |
令和元年 | 12% |
参考元:「公益財団法人建築技術教育普及センター」
公益財団法人建築技術教育普及センターによると、令和5年の一級建築士試験の総合合格率は9.9%です。
直近5年間の総合合格率を見ても、10%前後を推移しており、受験者の10人に1人しか合格できないレベルの難易度となっています。
登録に必要な実務経験
一級建築士試験に合格したとしても、免許を登録するためには実務経験が必要です。
実務経験がないと免許が交付されず、一級建築士として働けないため注意しましょう。
学歴別の免許登録要件は以下の表のとおりです。
免許登録要件 | |
学歴 | 実務経験 |
大学 | 2年以上 |
短期大学(3年) | 3年以上 |
短期大学(2年) | 4年以上 |
高等専門学校 | 4年以上 |
二級建築士 | 二級建築士として4年以上 |
国土交通大臣が同等と認める者 | 所定の年数以上 |
参考元:「国土交通省 住宅局建築指導課」
上記のように、学歴や保有資格によって免許の交付に必要な実務経験年数が異なるため、受験する際には確認しておきましょう。
受験資格を満たしている方は一級建築士試験を受験し、合格してから実務経験を積むことも可能です。
一級建築士と二級建築士で違うポイント
一級建築士を目指している方の中には、二級建築士との違いがわからない方もいるでしょう。
ここでは、以下の3つにわけて一級建築士と二級建築士の違いを紹介します。
- 難易度・合格率
- 年収
- 取り扱える建物の規模
難易度・合格率
令和5年度の一級建築士試験と二級建築士試験の合格率は、以下のとおりです。
令和5年度 | 総合合格率 | 学科試験合格率 | 設計・製図試験合格率 |
---|---|---|---|
一級建築士 | 9.9% | 16.2% | 33.2% |
二級建築士 | 23.9% | 40.6% | 50.0% |
参考元:「公益財団法人建築技術教育普及センター」
このように、総合合格率には10%以上の差があり、難易度の違いは一目瞭然です。
一級建築士は建築物の設計・工事監理の業務範囲に制限がありませんが、二級建築士には制限があります。
そのため、二級建築士試験と比べると一級建築士試験は試験範囲が広がるため、難易度が高くなっています。
一級建築士試験の難易度や合格率、対策方法などを詳しく知りたい方はぜひ以下の記事も確認してみてください。
※関連記事:一級建築士の難易度・合格率は?すごさや何回目で合格できるかを解説
年収
一級建築士と二級建築士は、以下のように平均年収にも大きな違いがあります。
- 一級建築士…600~700万円程度
- 二級建築士…440~520万円程度
勤務先の企業や規模によって差があるものの、一級建築士と二級建築士の平均年収は約200万円の差があります。
現在二級建築士として働いており、年収に不満がある方は、一級建築士資格を取得すれば年収アップが期待できます。
一級建築士の平均年収について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:一級建築士の平均年収・給料は?年齢別による違いや収入を上げる方法を紹介
また、年収の参考には実際に募集されている求人案件を見てみるのもおすすめです。
取り扱える建物の規模
一級建築士であれば建築物の設計・工事監理の業務可能な範囲に制限がなく、どのような建築物にも携われますが、二級建築士は業務範囲に制限があります。
取り扱える建物規模の違いは以下のとおりです。
資格 | 取り扱い可能な建築物の規模 |
---|---|
一級建築士 | 制限なし高さ13mを超える建物や軒高9mを超える建物にも対応可能 |
二級建築士 | 高さ13m以下かつ軒高9m以下の建築物 |
このように、大規模建築や特定建築物の設計・工事監理には一級建築士の資格が必要となります。
学校や商業施設など、大規模建築物の設計や工事監理を行いたい方は、一級建築士を目指してみてください。
一級建築士に関するよくある質問
一級建築士に関するよくある質問には、以下の2つがあります。
- 一級建築士試験の合格に必要な勉強時間はどのくらいですか?
- 二級建築士の受験資格は何ですか?
それぞれの質問とその回答を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
一級建築士試験の合格に必要な勉強時間はどのくらいですか?
一級建築士試験に合格するために必要な勉強時間は、1,000〜1,500時間と言われています。
1,000〜1,500時間とは、1日平均2〜3時間勉強しても、1〜2年くらいはかかる計算です。
実務経験を積んでいる方や建築系の学科を卒業している方など、基礎知識がある場合は短い時間でも合格できる可能性があります。
自分の実力を測るためにも、勉強を始める前に1度過去問を解いてみることをおすすめします。
二級建築士の受験資格は何ですか?
二級建築士の受験資格は以下の表のとおりです。
建築に関する学歴または資格 | 実務経験年数 |
---|---|
以下の学校において指定科目を修めて卒業している方・大学・短期大学・高等専門学校・高等学校・専修学校・職業訓練校 | 最短0年 |
建築設備士の資格を有している方 | 0年 |
その他都道府県知事がとくに認める方(外国大学を卒業した方等) | 所定の年数以上 |
建築に関する学歴がない方 | 7年以上 |
二級建築士試験は、一定の条件を満たしていれば誰でも受験可能ですが、建築に関する学歴がない場合は7年以上の実務経験が必要です。
実際に二級建築士試験の受験を考えている方や合格率・難易度などを知りたい方は以下の記事もご覧ください。
※関連記事:二級建築士の難易度・合格率は?一級建築士との違いや勉強方法を紹介
必要な条件を理解して最短で一級建築士になろう
一級建築士になるためには、一級建築士試験に合格しなければなりません。
一級建築士試験の総合合格率は9.9%であり、難易度の高い資格なので、しっかりと対策を行ってからの受験がおすすめです。
最短で一級建築士になりたい場合は、所定の科目を学んで大学や短大を卒業後に二級建築士試験を受験してみてはいかがでしょうか。
二級建築士になれば一級建築士試験の受験資格を満たせるため、2年間の実務経験を満たせば一級建築士になれます。
「施工管理求人サーチ」にはさまざまな建築士の求人が掲載されているので、一級建築士の業務内容や年収の参考にもなります。
一級建築士になりたい方や建築士として実務経験を積める企業を探している方は、「施工管理求人サーチ」をぜひご活用ください。

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