転職に有利なハウスメーカー工法の知識5選|現場監督のやりがい4選も紹介


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こちらの記事では、転職に有利なハウスメーカー工法の知識5選についてご紹介いたします。
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目次
ハウスメーカーとは
実は、ハウスメーカーについて明確な定義はありません。住宅を造って売るメーカーの中でも大手の会社が「ハウスメーカー」と言われる傾向があります。
全国展開しているメーカーもありますが、ハウスメーカーは規格化された建材などをあらかじめ工場で大量生産し、それを使って家を建てることが多いです。
ハウスメーカーは「このような工法と仕様で家を建てます」という認可を事前に行政から受けることで、家を造るために必要な手続きなどを簡略化することが可能となっています。
ハウスメーカーが造る住宅はある程度、規格が決まっていることが多いため、施工に関してクライアントから希望がある場合でも、その範囲内でしか対応しないことがあります。
ただしハウスメーカーの中には、規格にこだわらないで自由な住宅の設計と建築を行う部門を設けている会社もあります。
ハウスメーカーとハウスビルダー・工務店の違いとは
住宅を造る会社には「ハウスメーカー」、「ハウスビルダー」、「工務店」などがあります。
どのように違うのかわからない人のために、ここではそれぞれの違いを紹介していきます。
ハウスビルダー
ハウスビルダーにも定義はありませんが、小規模な住宅施工業者を指すことが多い言葉です。後に説明する工務店のことをハウスビルダーと呼ぶこともあります。
全国展開しているハウスメーカーに対して、ハウスビルダーは地域密着型の会社も多いため、建てた家のアフターサービスを頼みやすいというメリットがあります。
地域密着で仕事をしていた実績がある分だけ、地域から厚い信頼が寄せられることが多いようです。
工務店
ハウスメーカーが規格化された住宅を扱うのに対して、工務店は規格にこだわらずに、自由な住宅を造ることが多いとされています。
「昔ながらの大工さんや職人さんが集まった会社」とイメージする人もいると思います。
その印象は間違いではありませんが、工務店と一口に言っても千差万別です。
一から顧客と打ち合わせをしながら希望の住宅を造る会社のほか、設計士が設計した内容を再現することに努める会社、ハウスメーカーの下請けをメインにしている会社など、様々です。
規格化された材料を扱わないため、基本的にオーダーメイドで、工期はハウスメーカーより長くなる傾向があります。
ハウスメーカーの現場監督の仕事内容
ハウスメーカーの現場監督はクライアントとの打ち合わせを設計を交え、工事の開始から終了までの管理、および顧客への引き渡しまでが主な業務内容です。
ハウスメーカーは建売住宅を造って売るほか、規格化された住宅を造って売ったりします。工事を円滑に進めるため、施工管理を行うのが現場監督の仕事です。
住宅工事の場合、クライアントとの打ち合わせから仕事が始まります。注文住宅はもちろん、規格化された住宅を造る場合でも、要望に応じて様々な対応をしなければならないこともあります。
どのような住宅を造るのかが決まったら、住宅工事のスケジュールを作成します。
その後、実際に行う工事のために資材を発注するほか、業者の手配や、工事用の機械を用意したりするなどして、工事の段取りを進めます。
工事が始まったら作業員への指揮監督、工程管理や品質管理、安全管理などが現場監督の主な仕事になります。
工事のスケジュールが遅れていないか、要求された品質を満たしているかを都度確認しましょう。作業員が安全に作業できる環境が保たれているかどうかも日々チェックしなければなりません。
その上で、会社や顧客に工事の進捗状況を定期的に報告することも、現場監督の仕事です。
現場監督は工事現場の作業員や顧客など、多くの人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めます。
最終的に顧客に喜んでいただくため、顧客のために仕事をするのがハウスメーカーの現場監督の業務となります。
転職に有利なハウスメーカー工法の知識5選
ハウスメーカー工法にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここからは転職に有利なハウスメーカー工法の知識を5つご紹介します。
ハウスメーカーへの転職を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
1:木造工法4つ
ここからは、ハウスメーカーで行われている主な工法について説明していきます。
ここでは「木造軸組」、「2×4(ツーバイフォー)工法」、「木造軸組パネル工法」、「木造ラーメン工法」の4つの工法について解説していきます。
1:木造軸組
木造軸組工法は、柱に梁を組み合わせて建てることから「軸組み」と呼ばれています。
法隆寺の五重の塔などの歴史的な建造物や、お寺や神社、古民家などでも採用されていて、日本で多く採用されている工法です。
「在来工法」や「伝統工法」とも呼ばれています。
木材を使用しているため火災には弱いですが、重量バランスを考えて設計されるため、耐震性はかなり高いです。
軸がしっかりしているため、開口部を広く造ることができ、湿気が少ない、風通しの良い家を建築できるため、ハウスメーカーも良く使用する工法の一つです。
2:2×4(ツーバイフォー)工法
断面サイズが2×4インチの角材を使う工法で、「枠組壁工法」とも呼ばれています。
2×4工法では、フレームのように木材を組み合わせて骨組みにして、そこに合板を打ち付けてパネルを作成します。そのパネルを壁や床、天井に使って箱状の6面体を造り、その組み合わせで建築していきます。
地震や強風を柱や梁という線ではなく、6面体の面で支えることができるため、頑丈なことが特徴です。
また、使用する部材が決まっているため、職人による施工精度がほぼ一定になるというメリットもあります。
さらに、柱ではなく壁で建物を支えるため、柱のないすっきりとした空間を造ることができるのもポイントです。
ただし、床にあたる面から施工する必要があるため、工事中に雨が降ると構造部が濡れる危険性があるほか、壁の中に入れられる断熱材の量が限られるというデメリットがあります。
また、2×6という、2インチ×6インチの部材を造る工法もあり、こちらを選択すればより多くの断熱材を壁の中に入れることができます。
3:木造軸組パネル工法
木造軸組パネル工法は、柱や梁と合わせて構造用合板(パネル)と呼ばれる材料を用いて、家の外側の天井や壁、床などの外皮が強度部材を兼ねる工法です。
これをモノコックと呼び、強度の必要な航空機や車などにも採用されている工法です。
いままでハウスメーカーで使用されることは少なかった工法ですが、耐震性と断熱性が高いので、近年では木造軸組構法の家に代わって木造軸組パネル工法を採用するハウスメーカーも増えています。
4:木造ラーメン工法
木造ラーメン工法は、基礎の上に垂直に柱を立て、それにあわせて水平に梁を張ることによって強靭な枠を作り、建物を支えるシンプルな工法です。
耐久性が高いので大型施設などで多く採用されていますが、最近は一般住宅でも木造ラーメン工法を採用するハウスメーカーが増えています。
2:プレハブ工法4つ
コンクリート系のプレハブ工法とは、住宅の壁や床、天井などにあたる「プレキャストコンクリートパネル」を工場で造ってしまうことです。
プレキャストコンクリートパネルは工場で既に配線や配管まで行われ、一定の合格基準を満たした状態でストックされています。
工事現場にプレキャストコンクリートパネルを運び込んで、クレーンなどを使って組み立てながら家を造っていくのです。
組み立てが終わったら屋根防水や、内部の造作、外部の仕上げを行い完成となります。
工場で造ったものを現場で組み立てるという意味では、軽量鉄骨を使うプレハブ工法に近いですが、コンクリートでできているため、軽量鉄骨よりも耐久性や耐火性、耐震性、居住性に優れています。
1:鉄骨系
一般的には木造軸組工法と同じで、鉄骨を用いて柱と梁、ブレース(斜め材)で構成する軸組工法です。
主に軽量鉄骨を骨組みの材料として使用します。
外壁パネルは、鉄骨を使用すると錆や腐食が懸念されますので、その対応として木質系不燃パネル等を使用し、ハウスメーカー各社が独自の防錆対応を実施しています。
2:コンクリート系
工場で作られたコンクリートのパネルを現場で組み立てて、床・壁・天井の家の骨組みを作る工法です。
構造の考え方は2×4工法と同じです。
使用されるコンクリートパネルは、ハウスメーカー独自の工場で開発され、プレキャストコンクリート(PC)板といわれます。現場で作成するコンクリートパネルと比べると、事前に品質の確認や検品ができるため、品質が安定し、素材などによっては防火地域にも建てることができます。
3:木質系
コンクリート系プレハブ工法と同様、別で作成したパネルを現場で組み立てて、床・壁・天井といった骨組みを作る工法です。
材料は木質系で、構造の考え方は2×4工法と同じです。
木質系のパネルは、軽量化が図られ耐震性が高い構造になっています。
4:ユニット系
建物を部屋ごとなどのユニットに分けて、別で事前に作成しておき、建具・設備まで取り付けを行った状態で現場に運びそれぞれを合体させて完成させる工法です。
現場施工が少なく工期が短いので、工場での作業率、生産率は80%以上といわれています。
低コストで建設できるので、この工法を取り入れるハウスメーカーも多いです。
3:鉄骨造(S造)
柱や梁などを鉄や鋼で造る工法です。
軽量鉄骨が厚さ6mm未満なのに対して、6mm以上のものが重量鉄骨とされます。
大きなビルは鉄骨造が多いですが、一般住宅にも鉄骨造が採用されることがあります。
頑丈さがメリットですが、以下のような注意点があります。
・鉄骨は重い
建物自体が重くなるため、軟弱な地盤の上に構造物を建てる場合には地盤の改良が必要になることがあります。
・熱伝導率が高い
鉄は熱を伝えやすいため、寒さや暑さの影響を受けやすいという特徴があります。
その代わりに冷房や暖房の伝わり方が早くなることもあり、一長一短です。
・耐火性に問題がある
鋼材は火によって強度が弱くなるため、耐火性を高めるなどの対策を施す必要があります。
・外壁材に制限がある
鉄骨は揺れることを前提としているため、外壁材はサイディグ・ALCパネルなどの揺れに追従するものに限られてしまいます。
軽量鉄骨造
軽量鉄骨造は、プレハブ工法を採用しているため、工場で生産した建築部品を現場で組み立てるのが一般的です。
現場では、工場で生産した建築部品を組み立てるだけなので、職人のスキルに関係なく安定した品質を保つことができます。
また、プレハブ工法により工期も短く、大量生産もできるので建築コストを下げる事ができます。
重量鉄骨造
使用する鋼材が厚く、より強度が高いのが、重量鉄骨です。
重量鉄骨は強度に優れているため、3階建て以上のマンションやビルなどは重量鉄骨造であることが多いです。
軽量鉄骨造と同様、ハウスメーカー独自の工場で建築部材を大量生産して現場に持ち込むことで、低コストで安定した品質と短工期での建築が可能です。
4:RC造(鉄筋コンクリート造)
RCとは「Reinforced Concrete」のことで、鉄筋コンクリートのことを指し、柱や梁などに鉄筋コンクリートを使ったものがRC造です。
コンクリートは押す力に強く、鉄筋は引く力に強いという特徴を持っています。コンクリートの中に鉄筋を入れた鉄筋コンクリートは、この両方の特性を活かせるとされています。
鉄筋コンクリートは耐久性があり、地震や火事にも強く、遮音性にも優れているなどメリットの多い建材です。
また、隙間なく建築物を造ることが可能なため、冷暖房効率も高くなります。木材と違ってシロアリなどの被害に遭わないことも魅力の1つです。
さらに、柱を少なくすることができるので、間取りのレイアウトなどの自由度が高くなるという利点もあります。
これ以外に、「熱伝導率が高い」という特徴もあります。熱伝導率については「鉄骨造」の項目でも説明したように、一長一短があります。
一方で、RC造の建物は重くなるという欠点があるほか、コンクリート内部の水分が乾くまで時間がかかってしまうというデメリットもあります。
また、水分が乾いていない状態だと建物の中に湿気がこもってしまい、カビなどの原因になるケースもあるので、注意が必要です。
5:SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
SRCとは「Steel Reinforced Concrete」のことで、鉄筋鉄骨コンクリートを指し、建物を構造する材料・材質に鉄筋鉄骨コンクリートを使用しています。
構造は鉄骨と鉄筋で骨組みを作り、コンクリートを打ち込んで施工するため、タワーマンションや高層ビルなどの大規模で耐久性が必要な物件で取り入れられます。
ハウスメーカー現場監督のやりがい4選

最後に、ハウスメーカーで現場監督をすることのやりがいについて紹介していきます。
1:顧客と直接やりとりできる
ハウスメーカーは顧客が実際に住む家を造って引き渡すのが仕事です。
これから造る家に住む人と直接打ち合わせを行い、満足してもらえるような家を造るためのやりとりをします。

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顧客一人一人の顔を見て直接話せるハウスメーカーの仕事にやりがいを感じる人は多くいます。
2:短期間で実績を作ることができる
ハウスメーカーでは同時にいくつもの家を建てるため、1人の現場監督は複数の現場を掛け持ちすることが多いです。
このため、短期間でたくさんの実績を作ることができます。
実績を積み上げることにやりがいを感じる人もいますし、実績が多ければ転職や昇給で有利に働くので、良いキャリアを形成する助けになります。
3:感謝される
顧客に感謝されることにやりがいを感じる人もいます。
ハウスメーカーは家を売る仕事ですが、同時に幸せを売る仕事でもあります。
建築した家に住む顧客と直接やりとりできるところにハウスメーカーの魅力を感じている現場監督は多いようです。
4:高収入が得られる
就職先にもよりますが、ハウスメーカーの現場監督の仕事は高収入であることが多いです。
プロジェクトの規模が大きかったり、施工管理士の資格を保有していると資格手当がプラスされ、年収が1000万円を超える方もいます。
ハウスメーカー業務トラブルにおける予防策
施工ミスには必ず原因があります。原因を知れば対策を講じることができるので、ここでは原因と予防法を紹介していきます。
ヒューマンエラー
ヒューマンエラーとは人間によるミスのことで、多くの事故の引き金になっています。
多くのヒューマンエラーは、やるべきことを適切に行わないことが原因で発生します。
では、なぜやるべきことが適切に行われないのでしょうか。
それには以下の原因が考えられるので、例とともにご紹介していきます。
・見落とし…機械の警告ランプが点灯していたが、見落としたため事故が起きた
・見間違い…図面の寸法を見間違えていた
・聞き間違い…顧客から仕様を聞いたが、聞き間違いによって全く違う仕様に基づいた見積りを行った
・知識の誤り…誤った知識で、顧客や作業員に誤った説明をした
・経験に依存して判断を誤った…経験を過信して無理な施工をして事故が起きた
・思い込み…顧客からのクレームを「たいしたことではない」と思い込んで放置し、より大きなクレームが発生した
・やり忘れ…指示された業務を忘れ、やらなかった
・勘違い…封筒をよく確認せずに取引先に渡したら、別の書類だった
上記のミスを防ぐには、以下の対策を講じることが大切です。
・指差し確認(見落としを防ぐ)
・複数の担当者で数字などを読み合わせる(見間違いを防ぐ)
・文書で通達する(聞き間違いを防ぐ)
・復唱する(見間違い、聞き間違いを防ぐ)
・操作法や業務内容の正しい知識を教育(知識の誤りを防ぐ)
・落ち着いて一つずつ作業や操作を行う(経験による判断の誤りを防ぐ)
・異なる人間が複数でチェックする(やり忘れ、思い込みを防ぐ)
・ToDoリストを作成(やり忘れを防ぐ)
・作業手順を簡略化し、エラーを起こしにくくする(勘違いを防ぐ)
・複雑な作業を手助けするツールを導入する(勘違いを防ぐ)
・目視などによる確認を行う(勘違いを防ぐ)
コミュニケーションの不足
現代の建設工事では1つの現場に多くの業者が関わります。
家を一軒建てるだけでも、10を超える業者が関わるとされています。この多くの業者をまとめなければならないのが現場監督の仕事です。
しかし、たくさんの業者をとりまとめるために必要なコミュニケーションが不足して、その結果起こる施工ミスや不具合が存在するのが実情です。
こういったミスや不具合の予防策としては、現場監督と職人たちの円滑なコミュニケーションが挙げられます。
ハウスメーカーの現場監督は複数の現場を掛け持ちしており、多忙なケースもありますが、そのようなときでもそれぞれの現場の作業員とのコミュニケーションを十分に行いましょう。
ハウスメーカー施工ミスの事例4選
クライアントにとって家は一生の宝物であり、施工ミスはトラブルの原因になることが多いです。現場監督は十分に予防する必要があります。
ここでは、施工ミスを防ぐために代表的な事例を紹介していきます。
1:基礎コンクリートの施工ミス
基礎コンクリートの施工ミスには、以下のようなものがあります。
・アンカーボルトの高さ不足
基礎コンクリートを打ったあとは、基礎からアンカーボルトという金具が所定の高さだけ出ていなければなりませんが、その高さが足りていないミスが発生することがあります。
高さが足りていないと、その上に載せる土台などの設置に問題が発生するので、アンカーボルトの高さは必ず確認してください。
・アンカーボルトの位置ずれ
アンカーボルトを確認する際は、高さだけでなく位置も確認してください。
意図した位置からずれていた場合、基礎と土台の固定に悪影響が生じる恐れがあります。
・コンクリートの欠損
コンクリートを打って型枠を外した後に、コンクリートの欠けが発見されることがあります。
ジャンカやコールドジョイントといった施工上の問題については施工不良となるため、補修する必要があります。
・ガラ、ゴミ、残材
これからコンクリートを打設する場所に、工事で出たガラやゴミ、残材などが放置されていることがあります。
周囲の住民やクライアントに見られると、悪い印象を与えてしまう可能性があるので注意しましょう。
2:鉄筋工事の施工ミス
必要な鉄筋主筋が不足していることを知りながら、そのまま工事を続けてしまった例がありました。
工事の責任者は多忙だったため部下に確認を任せてしまい、コンクリートを打設した後で圧接会社から指摘されて鉄筋の不足を知ったそうです。
補修すると大規模な工事になるため工期が伸びるなどの問題が生じると考えた責任者は、本社には報告せずに配筋の挿入工事を行うことで対応しました。
工事責任者は知り合いの構造設計者に計算を依頼し、柱の強度がほとんど変わらないことを確認した後に、挿入した配筋の周りには強度の高い材料を使うなどして事後処理を行いました。
しかし竣工後に第三者からの投書で発覚し、マスコミにも大きく取り上げられました。
鉄筋の施工ミスが発覚した場合は、正直に関係各所に相談して補修をしなければならないことが、この事例からわかります。
3:外装塗装の施工ミス
代表的な外装塗装に関わるミスをいくつかご紹介します。
・塗装回数が少ない
外壁は通常3工程の塗装が必要ですが、所定通りの回数が行われないことがあります。
数年後に塗料が剥がれるなどの被害が発生するので、しっかりと規定回数どおりに塗られているのか確認が必要です。
・塗装不足
塗料のメーカーは、塗装する範囲に対応する塗料の量を定めています。
ただ、この塗料の量を少なく施工してしまうケースがあるのです。
塗料は適量を使わなければ性能が十分に発揮されません。現場監督は塗料の量にも目を光らせる必要があります。
・乾燥時間の不足
外壁には通常3工程の重ね塗りが必要です。
また、塗料のメーカーは塗料の乾燥時間を定めており、一度塗った塗料はしっかり乾かしてから次の塗装に入らなければなりません。メーカーの指定を守らなければ塗料の品質を引き出せず、剥離などの原因となるからです。
乾燥時間を順守しているかも確認しなければなりません。
4:建物の位置(配置)の施工ミス
土地の境界からの距離を誤ってしまい、建物の位置を間違えてしまう施工ミスも存在します。
図面通りに施工しなかったために位置のずれが起こることもありますが、図面の段階で間違えていることもあります。
元々の測量が間違えている事例もあるので、測量・図面・施工の現場など、それぞれのタイミングで確認をして、位置ずれの防止に努めなければなりません。
もし建物の位置が土地の境界を越えて他人の土地にはみ出していると、工事自体のやり直しとなり、工期と予算の大幅な見直しが必要になってしまいます。
後から気付いても対策は難しいので、入念なチェックを複数人で複数回行うなどして対応する必要があります。
ハウスメーカーの現場監督がとるべき顧客からの贈物への対応3選
完成した家屋などを顧客に引き渡すときに、顧客が施工のお礼として何らかの品を渡してくれることがあります。
このような品物を受け取るべきかどうかは悩ましい問題です。
ここでは、顧客からのお礼の品を受け取るべきかどうかについて考えていきます。
1:受け取るケースも多い
顧客としては現場監督に感謝の気持ちを表すために何らかの品物を渡そうといるのですが、現場監督としては自分の仕事をしただけなので、お礼の品を受け取る理由はないと考える人もいるでしょう。
そのため、職業倫理の観点からしても、丁寧にお断りするのが望ましいとしている会社もあります。
しかし、それでは顧客の気持ちを無駄にすることになってしまいますし、「なぜ受け取ってくれないんだ!」と反感を買ってしまう可能性もあります。
どうしても断りきれない場合や、断り続けると顧客との関係が悪くなってしまいそうな場合などは、その場を丸く収めるために受け取るしかないこともあります。
もしお礼の品を受け取った場合は、自分で処理しないで、必ず上司に報告して、その後の対応を考えてもらいましょう。
あまりに過大なお礼を受け取ってしまった場合、上司が顧客の元を直接訪れて、お礼の品を返却するなどの対応が行われます。
もし報告しなかった場合、顧客と現場監督の間に会社に言えない関係があるのではないかなどのあらぬ疑いがかかるかもしれません。
これを防ぐためにも、上司への報告を忘れないようにしましょう。
2:会社が受取を禁止
お礼の品をどう扱うかについては、あらかじめ会社の規定を確認しておくことが必要です。
会社によってはお礼の品の受け取り自体が禁止されているかもしれませんし、一部の品ならば受け取りを許されていることもあるからです。
例えば現金や商品券は受け取ってはいけないと定める一方で、菓子折り程度なら許されているようなケースが考えられます。
また、個人として受け取ることはNGであっても、会社全体に対する差し入れであれば受け取ってOKというケースもあるようです。
会社の規定を事前に知っておけば、顧客がお礼の品を渡そうとしたときでも「会社の方針として禁止されていますので…」と断ることができるので、忘れずに確認しておいてください。
3:贈物のエピソード集
ここでは、ハウスメーカーの現場監督がもらったお礼の品にまつわるエピソードをご紹介します。
商品券
現金または商品券は、受け取りづらくてやや困るという声があります。
・気を遣わせてしまったようで、かえって申し訳ない
・会社として現金の受け取りは禁止されている
・一度断ったが、どうしても受け取ってほしいと引かないので困った
また、一旦受け取りをしたものの、後日顧客に同じくらいの額の贈り物をしてお返ししたという例もあるようです。
上記のように受け取った現場監督もいるようですが、あまりに高額な場合は丁寧にお断りした方がいいでしょう。
菓子折り
お礼の品の定番と言えば菓子折りです。
現金は受け取りづらくても、菓子折りなら受け取ったことがあるという現場監督は多いようです。
・関係者に配ることができるので便利
・あまり気負わず受け取れるので助かる
菓子折りは会社として受け取った場合でも個人として受け取った場合でも、会社の仲間や工事の関係者と複数人でつまむことができるので、ありがたいようです。
手紙とお礼
最後に紹介するのは、顧客からのお手紙です。
お金はかかっていませんが、心が伝わってくるという声があります。
・初めてお手紙を頂いたときはとても感動した
・頂いたお手紙は取っておき、たまに読み返すとパワーが出る
・メッセージカードに一言、二言ですが、大切に持っている
・一番嬉しかったのは直筆のお手紙
お手紙の中でも直筆のものは、現場監督に感動とパワーを与えてくれるという感想が多いです。
ハウスメーカー工法を熟知して現場監督を目指そう
ハウスメーカーの工法と現場監督の仕事についてご紹介しましたが、仕事のイメージができたでしょうか。
ハウスメーカーの現場監督の仕事は自分の仕事が形になり、顧客に感謝されることもあるやりがいに溢れた職業です。
興味のある方はぜひハウスメーカーの工法など知識を深めてみてください。
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