大工工事における施工管理の安全管理6つのポイント!必要な資格も紹介


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目次
施工管理の仕事内容
建設現場では多くの作業員が働いていますが、それらの人々の仕事内容をチェックしたり、作業内容に変更点はないかそれによるスケジュールに遅れはないか、といったことを管理したりすることが「施工管理(せこうかんり)」の仕事です。
施工管理は主に、建設現場の作業者や大工仕事といった作業について全体的に管理することが仕事と言えるでしょう。
施工管理と似たような仕事として現場監督があります。現場監督も施工管理も同じ仕事をするのですが、建設会社によっては事務方を担当する者を施工管理、現場方の作業担当者を現場監督と呼び分けて使っている場合があります。しかし、どちらも基本的に同じ仕事をしています。
1:工程管理
民間工事でも公共工事でも、工事については必ず「納期(のうき)」といって、この日までに完成させなければならないという期限が設定されています。この納期を守るためにスケジュールを管理する仕事は、施工管理者にとってもっとも大切な仕事の1つでしょう。
工事の工程表を作成したり、作業日程の予定を立てたりすることも施工管理の仕事となっています。施工管理者は工程表を元に建設現場の作業のスピードを確認し、極端に遅れているところはないかチェックします。
予定通りに工事が進んでいるなら問題ありません。しかしもし何か理由があって作業ペースが遅れ、スケジュールに間に合わないようなら、間に合わせるための対策を考えるといったことも必要になるでしょう。
2:品質管理
建設工事では設計図や仕様書の通りに建造物を完成させなければなりません。そこで、施工管理の仕事としてきちんと設計図通りに建設できているか、建造物の品質は保たれているかをチェックする品質管理の仕事があります。
見えないところだと、工事で手抜きをしたり安い材料を使ったりして本来の強度をもっていない建物が完成してしまう場合があります。施工管理の仕事の1つ、品質管理はそういったことが起きないよう、建造物の品質を保つために必要不可欠な仕事となっています。
きちんとした建設材料を使って設計図通りに建てられているか、仕様書の通りの品質を保たれているかを確認することが主な内容になります。
3:原価管理
原価管理とは、工事にかかる全体的な費用を計算し、会社の利益を得るために予算内でおさまるように配分、または節約などをすることです。
工事で大工仕事に必要な作業量や日程を見積もり、それに対しての人件費がどの程度発生するのかを計算します。また工事に必要になってくる建設材料についても必要量と価格を計算し、いくらかかるのかを計算してそれが工事の予算内に収まるようにしなければなりません。
施工管理の仕事には品質管理の仕事もあります。品質を高めるために費用をかけすぎては原価管理に失敗してしまいます。工事の品質を維持しつつ、大工仕事の進捗状況や材料費がオーバーしないよう管理する必要があります。
施工管理における安全管理とは?
安全管理は施工管理が行う仕事のうちの1つで、建設現場において作業員が安全に大工仕事ができるよう、事故が起こらないよう管理します。安全管理と言ってもその内容はさまざまにあり、安全な工事を実現するためには広範囲に気を配らなければなりません。
まず、作業員が大工仕事を安全にできるかどうかの確認や、建設資材の運搬に危険はないかのチェック、危険な作業があるとするならばそれに対して安全にするための対策をして事故が起きないようにする、といったように安全管理の仕事は多岐にわたります。
これらに加えて、円滑な作業のためには天候も考慮しなければなりませんし、建設現場の安全も保持しなければなりません。建設現場周辺の危険についても知る必要があります。
施工管理者が行うべき大工工事の安全対策ポイント6つ
建設現場で行われる大工仕事には、危険を伴う作業が多くあります。全ての危険性をなくし、完全に安全にするということは難しいでしょうが、施工管理者はなるべく事故が起こらないように安全管理しなければなりません。
そこで、ここからは大工仕事において危険を排除するために押さえておきたいポイント6つを紹介します。これら6つのポイントの中には、安全のために毎日チェックしなければならないポイント、事前にしておかなければならないポイントの2つがあります。
施工管理者にとって、建設現場の安全管理は非常に大変な仕事の1つです。万が一にも事故が起きてしまえば、他の管理を全て完璧にしていたとしても、評価されることは難しいでしょう。
1:機材や設備を点検して危険性を排除する
まず大工仕事で使われる機材や設備自体が危険な場合が多いため、使う機材や設備について安全点検を徹底し、万が一にも事故が起こらないようにします。
大工仕事に使われる機材や設備のメンテナンスが適切に行われているか、劣化により損傷が生じて危険な状況になっていないか、などのポイントについて確認します。作業者の着用する作業着についても、きちんと安全に着用できているか確認しなければならない場合があるでしょう。
施工管理者は大工仕事に使われる機材や設備を点検することで危険を排除し、事故の発生を防がなければなりません。機材や設備の点検は大変でしょうが、毎日あるいは所定の日数ごとに確実に点検しなければならないでしょう。
2:事前のリスク予測をする
あらかじめ建設現場においてどのようなリスクが起こる可能性があるのか、あらゆる可能性を考えてリスク予測をし、その対策をとっておくことも重要な安全管理でしょう。
例えば、雨の日の大工仕事では作業員が雨で滑って転倒したり、設備や機材を扱う際にリスクが生じたりする可能性があります。風が強い日には、置いてある資材や工具が原因で事故が起こる可能性もあるでしょう。
建設現場全体を観察してみて、どこにどのようなリスクがひそんでいるのか考え、予測してみましょう。

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ただ、自分の予測だけでは不十分な場合もあります。もしもどこにどんなリスクがひそんでいるのか分かりにくい場合は、過去に建設現場で起こった事故について情報収集してみましょう。
危険予知活動と危険予知トレーニング
万全な安全管理を実施するには、危険を予知するための活動をすること、それに伴い危険予知トレーニングをしてどんな危険が起こりやすいのが予知しやすくしておくとよいでしょう。
危険予知トレーニングでは実際の現場でどんな作業をするのか想定し、それに伴い発生する危険について予想します。予想内容にもとづき、毎日作業前に危険な場所を唱和したり確認したりすることで、危険を予知してそれを避けやすくなるでしょう。
こういった危険を予知してそれに備えて行動することは、危険予知活動(KY活動)と呼ばれています。あらかじめどこにどんな危険があるかを予知して行動することで、実際の作業でのリスクを低減させられるでしょう。
3:大工工事におけるヒヤリ・ハット事例を共有する
「ヒヤリ」・「ハット」とは、事故が起こりそうになったけれど結果的には起こらなかった、という事例です。「ヒヤッとした」とか、「ハッとした」ことからヒヤリ・ハットと呼ばれています。
建設現場の大工仕事でもいわゆるヒヤリ・ハット事例はいくつもあるため、安全管理のために経験者の話としてどんな事例があるのかお互いに話し合い、共有しておくとよいでしょう。とくに未経験の作業員がいる場合に有効となります。
主な事例としては、高所における墜落や転落のヒヤリ・ハット事例、荷下ろし中に挟まれそうになったヒヤリ・ハット事例、釘を打つ際に違う場所を打ちそうになったり、釘の破片が飛び散ったりするヒヤリ・ハット事例などがあります。
4:作業員の健康チェックをおこなう
施工管理者が行う安全管理では、作業員の作業環境を安全に保つことはもちろん、作業員自身の健康チェックをして万全の状態を維持しておくことも仕事となっています。
作業員の健康に問題があると、作業への集中を欠いてしまうことがあります。作業員の寝不足や食欲不振といった体調不良が原因で、作業員自身が不安全行動をとってしまうこともあるのです。
ヒューマンエラーを完全になくすことは困難ですが、ある程度対策はできます。作業員本人が自分自身の健康管理をするのは社会人として必要なことですが、施工管理者の立場からも、体調の悪い作業員はいないかどうか、勤務状態や健康状態をチェックしておく必要があるでしょう。
5:5S運動を実施する
5S運動とは、「整理」・「整頓」・「清掃」・「清潔」・「躾」の5つをしっかり実行することにより、建設現場で事故が起こる可能性を下げようとする運動のことを指しています。
建設現場には大工仕事に使う色々な工具や資材などが散らばっていることが多くあります。これらが乱雑に置かれている状況だと、転んで怪我したり思わぬ落下事故が起こったり、不審者が侵入してきて鉢合わせたり盗難の被害に遭ったりする可能性があります。
5S運動で整理整頓、清掃・清潔に保つことをみんなで意識して行動することにより、現場を綺麗にスッキリと保てるようになります。現場の危険を減らし、安全性を高めるためにも5S運動を徹底できるようにしましょう。
6:季節や天候による状況変化への対応も考えておく
施工管理する建設現場は屋外であることが多く、季節による影響や天候による影響を受けるため、安全管理を徹底する上では季節や天候への配慮も欠かせません。
例えば、雨が降ることはよくありますが、50mm以上もの雨量となると大雨といえます。そこまでいかなくとも、タイル張りや掘削工事・塗装工事などは雨の最中に作業することが厳しくなります。安全管理のため作業が滞るので工程を見直す必要があるでしょう。
また季節によっても、暑さ対策、寒さ対策などをする必要もあり、いつでも同じように対応していればよいという訳ではありません。突然の天候の悪化があっても対策できるよう、対応を考えておくべきでしょう。
安全管理を行う施工管理者に必要な資格とは?
品質管理や工程管理のみならず、安全管理という建設現場において大切な業務を担当する施工管理者には、誰でもなれるという訳ではありません。施工管理者になるには建築業法第27条(技術検定)に基づき、「建築施工管理技士」という資格が必要です。
また建築施工管理技士という資格を得るには、「施工管理技術検定」の1級または2級に合格する必要があります。建築学等をはじめ施工管理法についての知識が求められるでしょう。
建築施工管理技士資格があれば、施工管理者として建設現場を適切に安全管理できるという証明にもなります。出題範囲が幅広いことから試験の難易度は高めですが、現場監督・施工管理を目指すならとっておきたい資格です。
出展:建設業法 第27条(技術検定)|e-Gov法令検索サイト
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?law_unique_id=324AC0000000100_20201001_501AC0000000030
大工工事における安全管理の重要性を理解しよう
建築物を建てるためには、現場監督や施工管理といった品質管理・安全管理を徹底して行い、大工仕事が滞りなく行えるようにしてくれる人は欠かせません。
施工管理の仕事は幅広く、とくに安全管理は作業員の環境や健康から建設現場のリスク予知や対策、天候にも気を配らなければならないといった大変な面が際立ちます。しかし建設現場において建築物全体の出来に関わる施工管理や現場監督といった仕事には魅力があります。
大工仕事における安全管理の重要性をしっかり理解し、目指してみましょう。
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