第三種電気主任技術者試験の難易度は?合格率や学習のコツもあわせて紹介


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第三種電気主任技術者試験を受験しようと考えている人の中には、難易度や合格率がどのくらいなのか知りたい人もいるでしょう。
本記事では、第三種電気主任技術者の資格と仕事内容を始め、免状を取得する方法や試験概要、取得するメリットなどを紹介します。
また、試験科目別の難易度や合格率も紹介し、学習のコツも解説しているため、試験への挑戦に役立つでしょう。
ぜひ、第三種電気主任技術者の免状取得を目指してみてください。
目次
電気主任技術者の資格と仕事内容
電気主任技術者の資格にはどのような種類があって、それぞれの資格ではどのような仕事ができるのかご存知でしょうか。
まずは、電気主任技術者の資格の種類とその仕事内容について紹介していきます。
資格の概要
電気主任技術者の資格は、第一種・第二種・第三種の3種類です。
第一種は「すべての事業用電気工作物」、第二種は「電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物」、第三種は「電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物(ただし、出力5千キロワット以上の発電所を除く)」と、取り扱い可能な電圧に違いがあります。
電気主任技術者は、発電所や工場、ビルなどの受電設備や、配線などの電気設備の保安点検を行います。
電気事業法で、事業用電気工作物を設置する事業主は工事、維持、運用に関する保安の監督をさせるために、電気主任技術者を選任しなければならないと定められており、電気主任技術者は価値のある資格といえるでしょう。
出典:電気事業法|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=339AC0000000170
仕事内容
電気主任技術者の主な仕事内容は、電気工事における現場監督、電気設備の保安・点検、電気設備の更新などです。
実際の配線や機器設置、修理などの工事は電気工事士が行うため、電気主任技術者は作業を行うというより故障や異常を発見することが仕事となります。
電気主任技術者の免状を取得する方法
ここからは、電気主任技術者の免状を取得するための方法を2つ紹介します。
経済産業省の認定を受ける
電気主任技術者の免状は、無試験で取得することも可能です。
その場合は、「経済産業大臣が認定した教育施設にて所定の科目を修めて卒業した人」、「旧電気主任技術者資格認定規則による認定学校卒業者」、「現に免状を交付されている人」のいずれかに該当し、省令で定める条件を満たす実務経歴が必要です。
免状交付申請に必要な書類は、主任技術者免状交付申請書や卒業証明書、実務経歴証明書などがあります。
申請者の学歴又は資格によって用意する書類が違うため、事前に確認しておきましょう。
出典:電気事業法の規定に基づく主任技術者の資格等に関する省令|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=340M50000400052
学科試験に合格する
電気主任技術者の学科試験に合格して、免状を取得する方法もあります。
学科試験は、第一種と第二種試験においては一次試験と二次試験に合格する必要があり、第三種試験は一次試験のみです。
誰でも受験可能なため、学歴や実務経験の必要がありません。
出典:電気主任技術者って何だろう?|ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/chief.html
第三種電気主任技術者試験の概要

前述の通り、電気主任技術者には第一種・第二種・第三種がありますが、今回は第三種電気主任技術者の試験概要について紹介していきます。
試験科目は「理論」「電力」「機械」「法規」の4つで、マークシートによる五肢択一方式です。
試験結果は科目別に合否が決まるため、第三種電気主任技術者試験に合格するためには全ての科目において合格しなければなりません。
しかし、合格した一部科目は翌年度及び翌々年度の試験で申請することにより、その科目が免除されます。
出典:第三種電気主任技術者試験|ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/examination/e-chief03.html
第三種電気主任技術者試験に合格するメリット
第三種電気主任技術者試験に晴れて合格すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、第三種電気主任技術者試験に合格するメリットを4つ紹介します。第三種電気主任技術者試験に挑戦しようと考えている人は、是非参考にしてみてください。
- 就職や転職に有利になる可能性がある
- 収入アップが期待できる
- 将来性が高い
- 実務経験のみで上位資格にチャレンジできる
就職や転職に有利になる可能性がある
電気主任技術者試験は国家資格であり、第三種といえど難関資格であるといえます。
また、電気事業法において、事業用電気工作物を設置する者は、その保守・点検のために電気主任技術者を選任しなければならないと定められています。
第三種電気主任技術者を取得していると独占業務ができるため、就職や転職の際に有利になる可能性があります。
出典:電気事業法|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=339AC0000000170
収入アップが期待できる
第三種電気主任技術者を取得していると、資格手当が貰える可能性があります。
支給額は会社によってさまざまですが、月5千~1万円程度のところが多いようです。
第三種電気主任技術者を取得しさらに経験を積めば、責任ある仕事を任されることが多くなるため、昇給に繋がる可能性もあります。
将来性がある
電気工作物はどこにでもあり、今後なくなることはありません。
近年では再生エネルギー関連の設備でも電気主任技術者が必要とされているため、非常に将来性のある仕事だといえるでしょう。
また、第三種電気主任技術者はニーズの増加や免状取得者の高齢化により、人材不足の資格となっています。
そのため、第三種電気主任技術者を取得しておくことで、就職や転職にも有利に働くでしょう。
実務経験のみで上位資格にチャレンジできる
第三種電気主任技術者の免状を取得しておけば、その後5年以上の実務経験を積むことで第二種電気主任技術者の免状を取得することができます。
さらに、第二種電気主任技術者の免状を取得後5年以上の実務経験で、第一種電気主任技術者の免状を取得することも可能です。
そのため、上位資格へのステップアップとして第三種電気主任技術者試験に合格しておくことがおすすめです。
出典:電気事業法の規定に基づく主任技術者の資格等に関する省令|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=340M50000400052
第三種電気主任技術者試験の科目別の難易度と合格率の推移
第三種電気主任技術者試験に挑戦することを決意したら、試験の内容や合格率を確認しておきましょう。
どの科目の難易度が高く合格率が低いのかを知ることで、試験勉強の対策を立てるときに役立つでしょう。
出典:令和3年度第三種電気主任技術者試験の結果について|一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/press/denken/kekka/159R3denkenTkekka.pdf
出典:令和2年度第三種電気主任技術者試験の結果について|一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/press/denken/kekka/159R2denkenTkekka.pdf
出典:令和元年度第三種電気主任技術者試験の結果について|一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/press/denken/kekka/876R1denkenTkekka.pdf
出典:平成30年度第三種電気主任技術者試験の結果について|一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/press/denken/kekka/152H30denken3kekka.pdf
出典:平成29年度第三種電気主任技術者試験の結果について|一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/press/denken/kekka/H29denken3kekka.pdf
電力科目について
まずは電力科目についてです。
第三種電気主任技術者試験科目別内訳を見てみると、電力科目の合格率は
- 平成29年度:13.6%
- 平成30年度:25.1%
- 令和元年度:18.3%
- 令和2年度:17.7%
- 令和3年度:32.6%
となっています。
令和3年度は30%台と高くなっていますが、10%前半~20%半ばで推移しています。年度によっても異なりますが、4科目の中で難易度は低い方に入る科目になります。
機械科目について
第三種電気主任技術者試験科目別内訳の機械科目の合格率を見てみると、
- 平成29年度:16.3%
- 平成30年度:19.5%
- 令和元年度:26.7%
- 令和2年度:11.4%
- 令和3年度:22.8%
となっています。
合格率は10%~20%台で推移しており、年度によっても異なりますが、4科目の中で難易度は高めの科目になります。出題傾向に偏りが少ないため、試験対策が難しいのも難点でしょう。

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理論科目について
第三種電気主任技術者試験科目別内訳の理論科目の合格率を見てみると、
- 平成29年度:19.4%
- 平成30年度:14.8%
- 令和元年度:18.4%
- 令和2年度:24.6%
- 令和3年度:10.4%
となっています。
令和3年度は約10%と難易度が非常に高くなっていますが、10%後半~20%前半で推移しています。
計算問題が約80%を占めるため、数学が苦手な人にとっては4科目の中で難易度が高い科目になるでしょう。
法規科目について
第三種電気主任技術者試験科目別内訳の法規科目の合格率を見てみると、
- 平成29年度:16.2%
- 平成30年度:13.4%
- 令和元年度:17.7%
- 令和2年度:21.3%
- 令和3年度:24.1%
となっています。
以前は10%台と非常に難易度が高くなっていますが、直近2年では20%台となっています。
しかし、計算問題が約40%もあり問題数が他の科目と比べ少ないため、苦手分野を作れず難易度が高い科目といえるでしょう。
第三種電気主任技術者試験の学習のコツ
第三種電気主任技術者試験の科目別難易度や合格率が分かったところで、試験対策はどのようにすれば良いのか、お困りの人もいるのではないでしょうか。
ここでは、第三種電気主任技術者試験の学習のコツを紹介していきます。
- 参考書で全体像を把握する
- 科目ごとの特徴を掴む
- 長期的なスケジュールを立てて計画的に取り組む
- 科目別合格制度を活用する
- 過去問を繰り返し解く
- 通信講座の受講を検討する
参考書で全体像を把握する
まずは参考書を利用して、第三種電気主任技術者試験の全体像を把握しましょう。
試験範囲が広いため、どの科目がどのような内容なのか、自分にとっての難易度はどれが高いのかなど、全体像を把握することで科目別の勉強の時間配分が明確になり、効率的な学習に繋がります。
参考書を選ぶ際には、自分に合ったレベルのものや説明や解説が分かりやすいものを選ぶようにしましょう。
おすすめの参考書は以下の通りです。それぞれ科目ごとに参考書が出版されており、フルカラーで図解が多いものからレベルが高いものまでさまざまあります。
- みんなが欲しかったシリーズ 電験(電気主任技術者)
- 電験3種Newこれだけシリーズ
- 完全マスター電験三種受験テキスト
科目ごとの特徴を掴む
全体像が把握できたら、次は科目ごとの特徴を掴みましょう。
出題内容は科目によって異なり、さらに暗記が重要なものから計算問題までさまざまで、総合力が求められます。
その中でもどの科目が暗記要素が多いのか、計算問題が多いのかを把握することで、自分にとって苦手な科目なのか得意な科目なのかが見えてくるでしょう。
長期的なスケジュールを立てて計画的に取り組む
第三種電気主任技術者試験は出題範囲が広く4科目全てに合格する必要があるため、モチベーションを維持することが難しいです。
そのため、長期的なスケジュールを立てて計画的に取り組むことで、モチベーション管理することができます。
試験日から逆算してそれぞれの科目ごとに計画を立て、そこに小さな目標を置いてクリアしながら勉強していくと、途中で挫折せずに取り組める可能性が高いでしょう。
科目別合格制度を活用する
第三種電気主任技術者試験は4科目全てに合格しなければ免状を取得できませんが、科目別合格制度を活用すれば一度に全ての科目を合格しなくても免状取得を目指せます。
試験は科目ごとに合否が決定するため、合格した科目は翌年度及び翌々年度の試験においては、申請することでその科目の試験が免除されます。
この科目別合格制度を活用すれば、3年間で4科目全てに合格すれば良いということになるため、1年で全科目合格を目指すのが難しい人は、科目別合格制度を活用しましょう。
出典:第三種電気主任技術者試験|ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/examination/e-chief03.html
過去問を繰り返し解く
過去数年分の過去問は繰り返し解いて、出題傾向を掴んだり問題に慣れておいたりしましょう。
過去問は第三種電気主任技術者試験の実施機関である、一般財団法人電気技術者試験センターのホームページで公開されています。
そのほかにも、詳解が付いた過去問題集やアプリなどを活用するのもおすすめです。
アプリは以下のようなものがあります。隙間時間を有効に活用できるアプリで、過去問を繰り返し解いておくと良いでしょう。
- 第三種電気主任技術者 資格試験対策
- 第三種 電気主任技術者
- 第三種電気主任技術者試験
通信講座の受講を検討する
独学で試験勉強することも可能ですが、仕事をしながら勉強する場合は時間の確保やスケジュール管理の面でも大変です。
そのため、独学に向いていない人は通信講座の受講を検討するのがおすすめです。
通信講座であれば自分に合ったレベルのコースを選ぶことができ、短期で合格を目指すことが可能です。
知識や情報量が豊富な講師による講座を受けることができるため、独学では得ることができない情報や重要ポイントを知ることができるでしょう。
第三種電気主任技術者試験の上位資格
第三種電気主任技術者試験に合格したら、さらに上位の第二種・第一種電気主任技術者を目指すことが可能です。
第三種でもさまざまな分野で活躍できますが、取り扱える事業用電気工作物に制限があるため、さらに幅広い仕事やスキルアップを目指すためには、上位資格にも挑戦してみましょう。
第一種電気主任技術者試験の概要と合格率
第一種電気主任技術者は、すべての事業用電気工作物を取り扱うことができます。
そのため試験内容も非常に難しくなり、一次試験と二次試験の両方に合格する必要があります。
一次試験は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目で、マークシートに記入する多肢選択方式です。二次試験は「電力・管理」「機械・制御」の2科目で、記述方式となります。
第一種の場合も第三種と同じく、一次試験には科目別合格制度があります。
また、一次試験に合格した年度に二次試験が不合格となった場合は、翌年度の一次試験が免除されるという制度もあります。
令和3年度の一次試験受験者は1,225人で合格者が379人、合格率は約30%です。二次試験受験者は899人で合格者が72人、合格率は約8%と非常に狭き門となっています。
出典:第一種電気主任技術者試験|ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/examination/e-chief01.html
出典:第一種電気主任技術者試験|ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/situation/s-chief01.html
第二種電気主任技術者試験の概要と合格率
第二種電気主任技術者は、電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物を取り扱うことができます。
試験は第一種と同じく、一次試験と二次試験の両方に合格する必要があります。
試験内容も前述の第一種と同じですが、出題内容の難易度が違ってくるでしょう。
試験の免除制度は第二種の場合も第一種と同じく、一次試験の科目別合格制度と二次試験における翌年度の一次試験免除があります。
令和3年度の一次試験受験者は5,979人で合格者が1,539人、合格率は約25%です。二次試験受験者は2,407人で合格者が413人、合格率は約17%と、こちらも狭き門となっています。
出典:第二種電気主任技術者試験|ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/examination/e-chief02.html
出典:第二種電気主任技術者試験|ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
参照:https://www.shiken.or.jp/situation/s-chief02.html
第三種電気主任技術者試験の難易度を知って取得を目指してみよう
第三種電気主任技術者試験の内容や難易度を紹介してきました。
第三種電気主任技術者の免状を取得すれば、就職や転職で有利になったり収入アップが期待できたり、業務の幅が広がったりするでことしょう。
第三種電気主任技術者にはたくさんのメリットがあるため、本記事の内容を参考に試験の難易度を知って免状取得を目指してみてください。
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