施工管理者が知るべき建具の世界:鍵の種類と特徴
住宅やビル、店舗など、鍵は建築において必ずといっても設置する機会が多い建具の1つです。
設置場所は玄関のほか、トイレやお風呂場など屋内のドアでも鍵を取り付ける箇所があり、それぞれの箇所に合った種類の鍵が使われていることが多いです。
ここでは鍵の種類と特徴について紹介します。
鍵の種類一覧
一般の住宅のドアに使用される鍵は、防犯性の高いものから、簡素な作りのものまであります。
鍵の構造や取付位置の違いを以下の表で分類いたしました。
シリンダー円筒錠やインテグラル錠など、一般の人から見ればほぼ同じに見える鍵もあります。
鍵の種類と特徴一覧
■シリンダー箱錠(ケースロック)
箱型の錠ケースの中にドアノブとシリンダーが入ってる。ドアの中に組み込んで取り付ける。
■プッシュプル錠
縦長の取っ手の上下にシリンダーが付帯
■シリンダー円筒錠
ドアノブの真ん中にシリンダーが付いている。施錠時はラッチが固定される。
■インテグラル錠(モノロック)
ドアノブの真ん中にシリンダーが付いている。 デッドボルトで施錠する。
■引き違い戸錠
引き戸の真ん中を施錠する
■面付箱錠
ドアの中に組み込まず、内側に取り付ける
上記のうち、住宅の玄関のドアによく使われているのは、「シリンダー箱錠」と「プッシュプル錠」です。
また、玄関が引き戸の場合、「引き違い戸錠」が使われていることも多いです。
古いアパートでは、U型の板を通して作動する「インテグラル錠」が採用されるケースもあります。
鍵の特徴
シリンダー箱錠は、玄関のドアなどによく使われている鍵で、ドアの中に組み込んで取り付けます。
施錠時はデッドボルトが出てくることで、ドアを開けられなくする仕組みです。
プッシュプル錠は、縦長の取っ手がシリンダーと一体化しています。
住宅の他に、公共施設や企業などでも出入口にプッシュプル錠を使用しているケースが多いです。
シリンダー円筒錠とインテグラル錠は、外見は似ていますが施錠の仕組みが異なります。
シリンダー円筒錠の方は、ラッチを動かなくすることでドアを開閉できなくする仕組みです。一方、インテグラル錠は、デッドボルトを使用しています。
また、内側から施錠するときのやり方でも区別可能です。
シリンダー円筒錠ならボタンを押し、インテグラル錠ならサムターンを回します。
いずれもトイレやお風呂場など屋内の鍵に使われることが多いです。また、ピッキングが可能なので防犯性はそれほど高くありません。
防犯性に優れた鍵から簡素な作りの鍵まで使われている
住宅にはさまざまな種類の鍵が使われています。
玄関は防犯性を重視した「シリンダー箱錠」、トイレやお風呂場は簡素な作りの「インテグラル錠」などの鍵を取り付けることが多いです。
施工管理者の教養を深めるためにも、住宅に使われる鍵の種類を一通り覚えておいてはいかがでしょうか。
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