【国土交通省中部地方整備局参照】施工管理技士が確認したい堤防の工法・作り方:のり面の形状とのり勾配
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堤防は台風や大雨のときの洪水時に河川の流水が流出することを防ぐ役割を持ちます。
そのため堤防を設計する際は、深い知識と建設地の環境に合わせた判断が求められます。
そこで今回は、関連工事に携わる施工管理技士の皆さんが知っておくべき「のり面」の形状や勾配について解説します。
のり面の設計の基本についてしっかり確認していきましょう。
堤防ののり面とは
のり面とは、一般的には切土や盛土によって作られた人工的な斜面のことを指します。
ただし、自然傾斜面のことものり面と呼ぶこともあります。
堤防においては、河川側と陸地側の斜面がこれに当たります。
人工的に作ったのり面は、施工してからの年月が浅いほど十分に安定していないため大雨などの災害による影響で崩壊を起こすこともあります。
自然に作られた傾斜面がある場合でも、堤防を作るにあたり斜面がいびつなことや作成後の管理の手間を減らすことを理由として人工的にのり面を作成することがあります。
また裏のり面と呼ばれる水と接しない住宅や町側ののり面においても雨水を他の場所に排水することがないように、自然傾斜面でなく人工的に斜面を作ることが重要となります。
またのり面の形状については、河川側と陸地側両方とも小段をもたない一枚のりが良いとされています。
このとき堤防は台形上の断面をとります。
堤防ののり勾配
続いてのり面を設計するときの重要な要素の一つである勾配の解説に移ります。
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国土交通省中部地方整備局の資料によると、堤防ののり面の構造は次のような形で設定する必要があるとされています。
“堤防のり面は表のり、裏のりともに、原則としてのり勾配が3割より緩い勾配とし、一枚のりの台形断面として設定する。”
このようにのり面の勾配は、河川側・陸地側ともに3割より緩い勾配がふさわしいとされています。
このように緩やかなのり面が望ましいとされている理由は、主に次の4点です。
1つ目の理由は、堤防のり面は緩やかで小段をもたない一枚の斜面である方が雨水の浸透を防ぐという観点で優れているからというものです。
2つ目は、除草などの維持管理をするためには緩やかな方が管理しやすいという理由です。
3つ目の理由は、のり面の安定性の向上。そして最後は洪水時の水防活動等が堤防天端で行われていることです。
また、一定以上の高さの場合や用地の都合から基準に満たない勾配になってしまう場合は、小段を設置など検討しなければなりません。
しかしこうした例外に当てはまらない場合は、一枚のりであることが推奨されています。
のり面の形状と勾配を確認しよう
今回は、堤防の構造のうちのり面の設計方針を解説しました。
のり面は、緩やかな一枚のりを原則としながらも堤防を作る環境に合わせて設計する必要があります。
また、のり面の維持や利用などの考慮も求められます。
こうしたポイントをしっかり確認して、今後の施工管理に活かしましょう。
出典:国土交通省中部地方整備局【河川構造物設計要領 第2章 堤防】
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