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地盤工事に関わる施工管理者がおさらいしたい工法:小口径鋼管杭工法

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公開日時 2023.05.24 最終更新日時 2023.05.24

小口径鋼管杭工法とは、軟弱層が比較的厚く、通常の処理では難しい場合に行われる工法です。
小口径鋼管杭工法を地盤内の支持層にまで入れ、支持杭として利用します。
この記事では小口径鋼管杭工法の概要や特徴について紹介します。

小口径鋼管杭工法とは


小口径鋼管杭工法とは、軟弱層が厚く通常の混合処理が難しい場合に行います。
小口径鋼管を支持層まで打設し、支持杭として利用します。
杭を回転し貫入させるので、振動や騒音が少ないのが特徴です。

小口径鋼管杭工法のフローと特徴一覧

1.準備
交通整理、養生などを行います。

2.材料の荷受け
杭材を搬入します。
杭材が荷崩れし内容、枕木などを用います。

3.機械にセット
専用の機械に杭を固定します。
地面と垂直に杭を立てます、

4.圧入
機械の重さを利用し、杭を回転させながら設定深度まで到達させます。

5.接手溶接
杭の継ぎ足しが必要な場合は、次の杭を溶接します。

6.杭頭処理
所定の深度まで圧入後、杭頭の処理を行い作業完了です。

回転圧入するため、打撃音や振動がないのが特徴です。
また排土がないので残土処理が不要です。

小口径鋼管杭工法の特徴


小口径鋼管杭工法は、8メートルを超える軟弱地盤が続く場合や、他の混合処理工法では強度を出しにくい土質の場合などに採用されます。
地盤条件の制約が少ないため、土質を選びません。
また比較的小型の機械で施工が可能なので、一般住宅の地盤改良工事にも良く行います。
セメント系固化材を使わない工法のため、固化不良を心配する必要がありません。
さらに地下水の影響をほとんど受けないので、支持地盤が傾斜していても施工ができる場合があります。
施工日数も1~2日程度と短いのもメリットといえます。
ある程度狭い土地かつ、支持層がある土地に向いています。

小口径鋼管杭工法の注意点

小口径鋼管杭工法を行うには支持層が必要です。
また新しい盛土造成地など圧密沈下の大きい場所で杭を使うと、建物は沈下しませんが周囲の地盤が下がる可能性があります。
その結果、杭の抜け上がりが起こる場合もあります。
また同じ条件の場合、柱状改良工法よりも高額になることが多いです。
メリットだけでなく、デメリットも顧客に説明できるようにしておくことが大切です。

軟弱層が続く場合に有効

小口径鋼管杭工法は、軟弱層が8メートルを超える場所で有効な工法です。
低騒音・低振動のため、周辺環境にやさしいのが特徴です。
施工管理者は地盤や土質などにより、最適な地盤改良工事を選べるようにしておきましょう。

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