【施工管理技士が知っておきたい設備工事の種類】配電線工事
今回は、電気を供給するために欠かせない「配電線工事」について解説します。
ライフラインの新設・維持を担う重要な工事です。
この記事で工事の概要と使用する工具を学び、今後の施工管理に活かしていきましょう。
目次
配電線工事とは
「配電線工事」は、配電変電所から電柱上に設置される柱上変圧器までの区間の配電線に関する工事を指します。
ライフラインを新設する際には新しく配電線を取り付ける作業を行い、台風や地震などの自然災害で停電が発生した際には復旧作業を担当します。
また平時からのメンテナンスや点検作業も重要な意味を持ちます。
配電線工事には、電線の設置方法から以下の2種類の工事があります。
架空配電線工事
空中に電線を通すタイプの配電線を設置する工事です。電柱を利用した一般的な電線がこれに当たります。電柱を建て替えたり、柱上変圧器を吊り替えたり、配電線を新しく引いたりという作業を行います。
地中配電線工事
無電柱化を目的に、地中に配電線を設置するタイプの工事です。電線を設置するための共同溝や地中ケーブルを利用します。無電柱化の目的には、景観の維持や安全性の向上、防災などがあります。
配線線工事で使われる工具
「配電線工事」で使用される主な工具をまとめました。
- 携帯ウインチ
- ホットスティック
- 多機能の間接活線工具
- 絶縁カバー共用の取付治具
- 縁線離隔器
- 電線カバー用の挿入機
- 電気帽内蔵型の活線警報器
以上が配電線で用いられる工具です。
続いて、それぞれの工具の特徴などを解説します。
配電線工事で使われる工具の特徴
携帯ウインチ
作業中に重量物を吊り上げるときに利用する工具です。車両を利用できない現場で、代用品として用いられます。
ホットスティック
電線の把持や切断、接続、絶縁処理などを行うときに用いる工具です。
多機能の間接活線工具
電線の絶縁処理や被覆の剥ぎ取り作業、バイントの巻きつけなど様々な機能を搭載した工具です。
絶縁カバー共用の取付治具
配電線などに絶縁機能を持ったカバーを取り付けるときに用いる工具です。
縁線を離隔する機器
縁線を切断した際に、保持・防護するための工具です。間接活線工法で使用されます。
電線カバー用の挿入機
電線に絶縁防護管を取り付けたり、取り外したりする際に使用する工具です。作業者の負担を減らすことができます。
電気帽内蔵型の活線警報器
作業時に被るヘルメットに内蔵された警報機です。高圧充電部に接近した際に警報を発します。
配電線についての理解を深めよう
今回は、「配電線工事」について解説しました。
電気を供給するために欠かせない重要な工事で、様々な専用の工具を用いて作業を行います。
施工管理技士としても配電線工事の概要を理解し、今後の業務に活かしましょう。
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