樋とは何をするもの?3つのパーツの役割と素材・管理のチェックポイント6選

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こちらの記事では、樋についてご紹介いたします。
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目次
樋とは?
樋とは、どんなものでしょうか。樋と聞いてもピンと来ない人もいるかもしれませんが、雨樋なら何となく意味がつかめるでしょう。樋とは、屋根から落ちる雨水をまとめて下に通し、地上まで流す装置のことです。
樋と書いて、「とい」「とゆ」「とよ」などと読みますが、すべて同じものです。樋は家の外壁を雨水の浸水から守る大切な役割を果たしています。
樋とは3つのパーツからできている
先述した樋の基本的な役割を踏まえて、樋のパーツについて説明します。樋とは3つのパーツからできています。軒樋、竪樋、樋集水器です。この3つのパーツがセットになって、初めて樋としての働きができます。
それぞれのパーツはとても重要な意味を持つものであるため、1つ1つ役割を解説していきます。
1:軒樋
まずは軒樋の説明からです。軒樋とは、軒先に横方向に設置された樋のことで、雨水を受けて1か所に集める役割があります。軒樋には少し傾斜があります。その傾斜によりスムーズに雨水が下の方に流れていくのです。
ちなみに軒樋は英語で「eaves gutter」と言います。「eaves」が軒で、「gutter」が樋です。この「gutter」は、ボーリング用語のガーターと同じものです。共に雨水やボールが流れていく溝を意味します。
2:竪樋
竪樋とは、軒樋が集めた雨水を地上まで運ぶ装置のことです。竪樋の竪には、「まっすぐに立つ」という意味があります。この意味からもわかるように、竪樋は外壁に並行して立つように取り付けられています。これで集まった雨水がまっすぐ下に流れていくというわけです。
また、竪樋により、集まった雨水が飛散しないようにもなっています。せっかく集まった雨水が外壁に飛び散ったのでは樋の意味がありません。それを防いでいるのが竪樋です。なお、縦樋と表記する場合もありますが、まったく同じものを指しています。
3:樋集水器
軒樋と竪樋が樋の基本パーツとなっていますが、樋集水器というものがなければ十分ではありません。樋集水器は軒樋と竪樋の間に備え付けられていて、軒樋が集めた雨水はいったん樋集水器にまとまり、そこから竪樋へと流れていきます。
樋集水器は構造上、どうしても落ち葉やごみがつまりやすくなっています。風や軒樋が集めたものがここに集中してしまうのです。場合によっては重さで壊れてしまうこともありますが、そのようなときは早急に修理が必要です。
樋の素材5種類

ここからは、樋に使われている素材についての解説です。樋とは雨水を効率よく地上に流す装置のことですが、素材によって丈夫か壊れやすいか、軽いか組み立てやすいかなどが違っています。したがって、どの素材を使うかで、その家の守り具合も変わってくるのです。
ここでは、樋の素材に使われている5つの材料について説明していきます。それぞれの特徴やメリット、デメリットなどを見てみましょう。
1:塩化ビニル
樋の素材のうち、塩化ビニルは軽量で組み立ても簡単、価格も抑え気味になっています。そのため、普及率が高く、多くの家で使用されています。
ただ、雨や太陽光で傷みやすく、経年劣化しやすいという欠点もあります。しかし、最近は硬質ビニル樹脂という素材が出てきて、経年劣化の問題がクリアされるようになっているため、さらに普及が進んでいくでしょう。
2:プラスチック
プラスチックと塩化ビニルの違いについては諸説ありますが、プラスチックは合成樹脂全般を指し、塩化ビニルは特にポリ塩化ビニルを指します。
プラスチック製の樋も安価なことから、大量生産され、普及率は9割程度だとも言われています。特徴としては、寸法にぶれが生じにくい、熱で伸縮するのでそれに対応する施工方法が必要なことです。
最近では、プラスチックの強度を強めるため、内部に鉄芯を入れたものも存在します。
3:アルミ
アルミ素材の樋には優れた点がいくつもあります。まず、金属であるにもかかわらず軽量で、錆びにくく耐久性がいいという点です。
次に、熱による体積変化が起きにくいので、暑い時期でも膨張してのたわみや反りも起こりにくく、つながり部分がずれたり外れたりする恐れが少なくなっています。
また、継ぎ目のない長い樋を作ることが可能で、継ぎ目がある部材にありがちな傷み、ずれなどを防げます。
一方、デメリットとしては、加工が難しいこと、価格が高めなこと、種類が少ないことが挙げられます。

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4:ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は最近注目を浴びている素材です。錆びにくく耐久性があり、加工もしやすいなどのメリットがあるからです。軽くて丈夫でもあります。これらの特徴により、台風による被害が発生しやすい地域で使われることがあります。
価格はやや割高ではありますが、他の金属素材よりも安くなっています。そのため、金属素材の中ではかなり普及しています。
5:銅
銅は年月が経つと、表面に緑青が生じ、これが膜の役割を果たして内部の酸化を抑えます。それが錆びを生じさせないことに繋がります。また緑青の色合いには独特の味わいがあり、神社の屋根などの素材としてよく使われることがあります。
銅は耐用年数が非常に長く、新築で作った樋が建て直しまでずっと使えたというケースもあります。ただ、酸性の液体に弱いため、触れると溶けてしまいます。酸性雨が多い地域だと、導入がしづらいでしょう。
樋の不具合を確かめるポイント6選

樋とは雨水を地面まで流す装置であるため、この樋が本来の役割を果たしてくれていれば、家の外壁は守られます。しかし、長年使っているうちにどうしても傷みや不具合が生じやすくなります。
ここからは、その傷みや不具合をどうチェックしたらいいのか、確かめるポイントを6つご紹介していきます。
1:接合部の強度
樋とは3つのパーツでできていますが、接合部をよく継手と呼びます。その継手の強度が弱いと、外れたりずれたりすることがあります。この状態を放置しておくと、家の美観が崩れ、外壁に雨水がかかりやすくなり、最悪の場合は家の中に雨水が侵入するのです。
継手の不具合は自分で見てわかる場合もありますが、高所の場合は確認がしにくいケースもあります。したがって、少しでも異常がありそうだと検知したら、専門家にチェックしてもらいましょう。
2:樋の劣化・破損
樋の寿命は素材にもよりますが、約20年と言われています。これ以上使い続けると、経年劣化の恐れが出てきます。その場合の症状はいくつかありますが、割れたり破損したりすることもよくあります。
そのような症状は自分で気づく場合も多いでしょう。雨がぽたぽた漏れてくる、外壁にかかるなど、それとわかる症状があります。しかし、わかったからと言って、素人修理をするのは危険です。必ず専門家に修理を依頼しましょう。
3:ゴミなどのつまり
樋にゴミや枯れ木、砂などがつまることもよくあります。風で飛んできたこれらのものが、軒樋、竪樋、樋集水器などに入り、雨水の流れをせき止めたり流れを悪くするのです。
この場合も目視でわかる場合もありますが、高所での作業は危険なため、自分でゴミ掃除をするのは避けた方がいいでしょう。
4:変形の有無
樋は変形することもあります。雪の重みや紫外線、熱の影響で、形がゆがむのです。この変形の有無も重要なチェックポイントです。しかし、高い位置にある樋の変形を自分で確かめるのは難しい場合も多いです。
やはりここでも異常を感知したら、専門家に診断してもらうのが正しい方法です。
5:傾き具合
軒樋とは、雨水を集めて流し、竪樋まで通じさせる装置ですが、少し傾いています。この傾きにより雨水がスムーズに一方向に流れるようになっています。
ところが、この傾き具合がおかしくなることがあります。水平になったり、逆の傾きになったりしていると、雨水の流れに支障が生じます。ここも樋の不具合を見るうえで欠かせないポイントです。
6:固定金具の錆
軒樋や竪樋は固定金具で建物に取り付けられています。この固定金具は経年変化により錆びていきます。竪樋の低い位置の錆びなら、見た目でもその状態が確かめられるでしょう。
固定金具が錆びた場合、折れたり曲がったりすることもあります。あまりひどい錆の場合は、早めの交換修理をお願いした方がいいでしょう。
樋とは雨水を流し家を守る重要なパーツであることを知ろう
樋とは、雨水を1か所に集め、地面まで流す装置です。家の外壁への雨水の侵入を防ぐ大切な役割を果たしています。今回はその樋について特集しました。樋を構成するパーツ、樋の素材、樋の不具合を確かめるポイントなどです。
樋がなければ家が守れないため、もし不具合が見つかったら、自分で修理せずに専門家に依頼するようにしましょう。そして、健全な状態を維持するようにすれば、安心して生活ができます。
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