【国土交通省発行】港湾工事共通仕様書:仕様書の適用について
今回は港湾工事に関する様々な規定が記されている「港湾工事共通仕様書」を紹介します。
国土交通省の港湾局発行のこの共通仕様書は、港湾工事に携わる場合ぜひとも目を通しておきたい大切な書類です。
施工管理技士の皆さんも、今後港湾工事に従事する場合に備えて仕様書の概要などは把握しておくようにしましょう。
港湾工事共通仕様書とは
「港湾工事共通仕様書」は、国土交通省の港湾局という部署が発行している港湾工事に関する様々な事柄が規定された仕様書です。
仕様書の目的は、港湾工事や港湾海外工事などに関する工事請負契約書や設計図書の内容を統一的に解釈・運用して、契約を適正に履行することにあります。
そのため仕様書本編では、港湾工事に関する施工管理や安全管理、材料、仮設など多岐に渡る規定が記されています。
ちなみに設計図書というのは、以下の書類のことを指します。
- 契約書第1条第1項に規定された別冊の図面
- 仕様書(工事数量総括表を含む)
- 現場説明書(入札説明書を含む)
- 現場説明に対する質問回答書
また本編以外にも、次のような項目も設けられています。
- 港湾工事品質管理基準
- 港湾工事出来形管理基準
- 港湾工事写真管理基準
- 提出書類様式集
港湾工事共通仕様書の適用
続いて、「港湾工事共通仕様書」がどのようにして適用されるのか、「第1編共通編 第1章総則 第1節総則 1-1-1 適用」の項目を元に解説します。
港湾工事共通仕様書を適用させる工事は、港湾工事と港湾海岸工事、そしてこれらに類する工事です。
共通仕様書は、以上の工事に関する請負契約書や設計図書を統一的に解釈・運用するために存在します。
そして共通仕様書を適用させるにあたって、受注者は次の3点を遵守しなくてはいけません。
- 「請負工事監督・検査事務処理要領」に基づいた監督・検査体制
- 「建設業法第18条」に基づいた施工管理体制
- 「予算決算及び会計令第101条(昭和22年4月30日勅令第165号)」に基づいた監督・検査
ただし、契約書に添付された図面や特記仕様書、現場説明書、現場説明に対する質問回答書には共通仕様書より優先されます。
この点には、留意しておいてください。
また、設計図書で用いられる単位についても規定があります。
設計図書では「SI単位」が基本とされ、それ以外の単位を併記する際には()内に非SI単位を記すように決められています。
港湾工事共通仕様書の適用を理解しよう
今回は、国土交通省の港湾局が発行する「港湾工事共通仕様書」について解説しました。
施工管理技士として港湾工事に携わる際には、共通仕様書に関する知識がきっと役に立つことでしょう。
この共通仕様書の主な目的やどういった工事に対して適用されるのかを、理解しておくようにしましょう。
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