ガラス工事に関わる施工管理者がおさらいしたい構法:DPG構法
DPG構法とは、ガラスの隅に穴を開け、金物でガラスを留める方法です。
穴を開けるので強化ガラスが主に使われます。
ガラスの透明性を強調したい構造物で主に使われる構法です。
本記事ではDPG構法の概要や特徴について紹介します。
DPG構法とは
DPG構法とは強化ガラスに穴を開け、皿ボルトなどでカラスを留める方法です。
透視性の高いスクリーンを構成できます。
業務ビルや商業ビルなど透明性を重視する空間で主に使われています。
DPG構法の種類や特徴一覧
DPG構法は、以下のようなさまざまな支持構造体と組み合わせることができます。
・ガラスの支持方法と支持構造体の組み合わせ
DPG構法+躯体(コンクリート・スチール・ステンレスなど)
DPG構法+マリオン(アルミ・木・ステンレス)
DPG構法+テンション
DPG構法+トラス/ラチス梁
DPG構法+リブガラス(通し・片持ち)
等の組み合わせがあり、顧客の要望に適したスクリーンを施工します。
・最小の支持点で支えられる
DPG構法は、最小の支持点でガラスを支えることが可能です。
そのため変形性能に優れており、さまざまな構造体で使用できます。
穴を開けるので強化ガラスを使用しますが、複層ガラスや合わせガラスなどを使うことも可能です。
・用いられている建物の一例
皇居外苑和田倉噴水公園、豊田氏美術館、日本自動車連盟四国本社ビル、晴海アイランド・トリトンスクエア歩く歩道などで採用されています。
DPG構法はさまざまな構造体で使用できるので、全国の多くの場所で採用されています。
DPG構法の特徴
また以下のような特徴があります。
耐震性能
一般のカーテンウォールなどと同様に、耐震性能に優れているのが特徴です。
・面内変形
ガラスと金属部材の間にルーズホールがあるため、地震時に層間変位を吸収するとされています。
・面外変形
フィッティングボルトと金属部材の間にライナーディスクを介し、回転することで変形角を吸収するとされています。
耐風圧性能
ガラスを点で支持する構法のため、強度の高いガラスを使用します。
しかしそれでも変形が大きくなるので、たわみなども計算して設計を行います。
このたわみ量や応力によってガラスの厚さや金属部材の数が決まります。
その結果、高い耐風圧性能が得られるのです。
透視性を重視したい時に適した構法
DPG構法はサッシを使用しないので、ガラスの透視性を重視したい場所で使われることが多いです。
変形性能が高いので、多面体などの多種多様な構造物に適用できるのが特徴です。
建築条件などに合わせ、どんなガラスを使うのかを提案しましょう。
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