アスファルトの定義とは?施工管理者が知るべき知識4選と利点5選を紹介
目次
施工管理者が知るべきアスファルトの定義
「アスファルト」という言葉の語源はギリシア語の倒れるという意味を表す動詞の「sphállesthal」に否定を表す「a」という接頭詞が繋がり「倒れない」、つまり確実に固定するということを意味しています。
これは、古代ギリシアにおいて建築を行う際にレンガを倒れないように固定するために現在でいう天然アスファルトが使われていたことから由来しています。
アスファルトは大きく分けて石油アスファルトと天然アスファルトの2種類があります。
日本やアメリカでは一般的にアスファルトといった場合は石油アスファルトのことを指す場合が多いです。
それに対しヨーロッパでは石油アスファルトのことをビチューメンと呼び、ビチューメンに砂などを混ぜ込んだアスファルト混合物のことをアスファルトと呼びます。
天然アスファルトと石油アスファルトの違い
次に天然アスファルトと石油アスファルトの違いについて解説します。
天然アスファルトは、自然界に存在する原油から軽質分が蒸発しアスファルト成分が産出されるものです。
天然アスファルトは場所によって砂や岩石に染みこんで産出されたものや地下から湧き出すものなどが存在します。
石油アスファルトは、原油を精製し石油製品を製造する際に残った残油から作られます。
原油中のアスファルト成分を酸化させるか否かで大きく2種類に別れており、酸化させるものをブローンアスファルト、酸化させないものをストレートアスファルトと呼びます。
アスファルトの伸びや、軟化点が違うため用途によって使い分けられています。
施工管理者が知るべきアスファルトの知識4選
では次に、施工管理者が知るべきアスファルトの知識について4点説明します。ここでいうアスファルトとは、道路舗装材として使われるアスファルトのことです。
ここでは、アスファルトの製造方法、アスファルト舗装構成、アスファルト舗装の機能、アスファルト舗装の適用個所の4点について詳しく説明していきます。
1:アスファルトの製造方法
1つめに説明するアスファルトの知識は、製造方法についてです。アスファルト合材は、アスファルトプラントと呼ばれる工場で作られています。
材料は、アスファルトが5%ほどで、後は砕石や砂などの骨材と石砂からできています。
まず、骨材を加熱し乾燥させ、その骨材を粒度別にふるい分けます。
次に、アスファルトと骨材と石砂のそれぞれを計量します。
そして、計量された材料を均一に混ぜ合わせることでアスファルト合材が出来上がります。
アスファルトと骨材と石砂を混ぜ合わせる割合は規格によって定められており、割合が間違っていると、強度が低くなり壊れる原因にもなります。
このように、アスファルトはとても繊細なものなのです。
2:アスファルト舗装構成
2つめに説明するアスファルトの知識は、舗装構成についてです。
アスファルト舗装は、一般的に、表層・基層・路盤からなります。
表層とは、アスファルト舗装のなかでいちばん上にある層のことです。
表層は、交通重荷を分散させることで交通の安全性や快適性などの路面の機能を確保する役割を持ちます。
基層とは、路盤の上にある層のことで、路盤の凹凸を整え、表層に加わる荷重を均一に路盤へ伝える役割を持ちます。
路盤とは、アスファルト舗装の最下層で路床の上にあり、上層路盤と下層路盤の2層に分かれています。
路盤は、表層と基層の均一な支持基盤になるほか、交通荷重を分散して路床に伝える役割を持ちます。
3:アスファルト舗装の機能
3つめに説明するアスファルトの知識は、アスファルト舗装の機能についてです。
アスファルト舗装の機能には、透水性や保水性、排水性や遮熱性があります。これから、それぞれの機能について説明していきます。
透水性舗装
1つめに説明するのは、透水性舗装についてです。
通常の舗装は雨水の浸透による、路床や路盤などの耐久性の低下を防ぐために、舗装内部へ水が浸透しない構造となっています。
一方で、透水性舗装は、路盤層以下まで雨水を浸透させる構造をしています。
この舗装は、歩行者への水はね防止や雨水流出の抑制、地下水の枯渇を防止する効果があります。
そのため、歩道や雨水の流出を防ぐ必要のある車道、公園などで使われています。
しかし、透水性舗装は、水を含んだ地盤が緩む可能性があるため、大型車が多く走行するような道路や高速道路には適していません。
保水性舗装
2つめに説明するのは、保水性舗装についてです。
保水性舗装は、ポーラスアスファルト混合物を表層や基層に使用し、その層の隙間に保水性グラウトを注入・充填させたものです。
これにより、舗装内に保水された水分が蒸発し、水の気化熱により路面温度の上昇を抑制する効果があります。
一般的なアスファルト舗装に比べ、夏季の日中では、10~20℃ほど路面温度が低下します。
また、保水することにより、打ち水の効果を持続させるという特徴もあります。
さらに、ヒートアイランド現象の緩和も期待されています。
保水性舗装は、主に、歩道や一般道路、公園や広場などで使われています。
排水性舗装
3つめに説明するのは、排水性舗装についてです。
排水性舗装とは、表層には水が浸透しやすい排水性アスファルト混合物を敷き、基層には水を通しにくい物質を敷く舗装です。
この排水性舗装は、排水性だけでなく耐久性もあります。
透水性舗装と違いがないように思えますが、透水性舗装は路床まで水が浸透するのに対し、排水性舗装は、表層と基層の間を水が流れ、そのまま排水処理施設へと流れていきます。
排水性舗装の特徴は、雨が降った時に水たまりや水はねを防ぐことや、ハイドロプレーニング現象を防ぐことがあります。
また、騒音を和らげる効果もあります。
排水性舗装は、高速道路や幹線道路、国道に使われているほか、勾配が急な場所や雨が降った時に事故が多い場所など、安全の確保が必要な場所にも使われています。
遮熱性舗装
4つめに説明するのは、遮熱性舗装についてです。
遮熱性舗装は、舗装の表面に赤外線を反射させる遮熱性樹脂を塗布したり、遮熱モルタルを充填する舗装のことです。
この舗装は、ヒートアイランド現象の対策として使われています。
遮熱性舗装は、通常の舗装と比べ、夏季の昼間には、路面温度を10℃以上低減できるほか、夜間も舗装からの放熱量を減らすことができます。
そのため、夏季の道路環境の改善に期待でき、歩道や一般道路で使われています。
また、排水性舗装などのポーラスな舗装上に適用すると、排水性や騒音の改善などの機能と路面温度を低減させる機能を両立させた舗装の実現も可能になります。
4:アスファルト舗装の適用個所
4つめに説明するアスファルトの知識は、適用個所についてです。
アスファルト舗装は、さまざまな場面で使われていますが、それぞれの場所の特徴にあった舗装方法や材料を選ぶ必要があります。
ここでは、トンネル舗装、道路舗装、橋面舗装、空港舗装の4個所について、適用個所の特徴やどの舗装方法がよいのか説明していきます。
トンネル舗装
1つめは、トンネル舗装についてですが、トンネルは一般的にはアスファルト舗装ではなく、コンクリート舗装やコンポジット舗装が使われます。
なぜなら、道路は一時通行止めや車線規制をすれば補修や改修工事ができますが、トンネルの場合は閉鎖することが難しいからです。
そのため、アスファルトよりも耐久性の高いコンクリートを使います。
コンクリート舗装とは、セメントコンクリートを原料に用いる舗装方法で、耐久性に優れています。
しかし、アスファルト舗装に比べコストが高くなってしまいます。
コンポジット舗装とは、コンクリート舗装の持つ耐久性の強さと、アスファルト舗装の持つ補修の容易さの両者のよいところを併せ持つ舗装方法です。
この舗装は、近年新たに開発されたもののため、新しくできたトンネルに使われています。
道路舗装
2つめは、道路舗装についてです。
道路には、歩道や高速道路、山道などさまざまな種類があります。
そして、舗装の種類には、先ほど説明した透水性舗装や保水性舗装のほかに、密粒度アスファルト舗装や高密度ギャップアスファルト舗装というものがあります。
アスファルト舗装の機能で歩道や高速道路の舗装については説明しているので、ここでは、密粒度アスファルト舗装と高密度ギャップアスファルト舗装を使った道路舗装について説明します。
まず、密粒度アスファルト舗装についてです。
密粒度アスファルト舗装は、アスファルト合材を使った舗装で、日本国内の県道や市道のほとんどで使われている一般的な舗装です。
施工が簡単で、工期を短縮できるため、コストカットにも繋がります。
また、補修が容易にできることも特徴です。
次に、高密度ギャップアスファルト舗装についてです。
これは、ギャップ粒度を配合した特殊なアスファルトを使っています。
ギャップ粒度とはアスファルト混合物の合成粒度で、不連続粒度になっていることです。
これにより、耐摩耗性や耐流動性、すべり抵抗性などを高めます。
この、高密度ギャップアスファルト舗装は、事故の多い交差点や山道などに使われており、ブレーキをかけた時の停止距離が短くなることが特徴です。
このように、アスファルト舗装には種類があり、道路の特徴に合わせて舗装方法を選ぶ必要があります。
橋面舗装
3つめは、橋面舗装についてです。
橋面舗装は、車両を快適に走行させると同時に、橋梁の床版をより長く保護することを目的としています。
コンクリート床版と鋼床版ともに加熱アスファルト混合物やグースアスファルトによる舗装が使われることが多いです。
また、橋面舗装は、床版の不陸を考慮し、2層施工するのが一般的です。
表層には密粒度アスファルトコンクリートや密粒度ギャップアスファルトコンクリートを、レベリング層には粗粒度アスファルトコンクリートや、密粒度アスファルトコンクリートを使います。
空港舗装
4つめは、空港舗装についてです。
空港のなかでも、飛行機の滑走路は、300トンを超える旅客機の離着陸に耐えられる強さが必要です。
そのため、通常の道路ではアスファルトの厚さは数センチほどなのに対し、滑走路では、アスファルト部分だけで2~3メートル必要となります。
空港をアスファルトで舗装することには、施工後、交通開放までの時間が短いことや維持・補修が容易であるといった長所があります。
一方で、わだち掘れしやすいことや、油に侵されやすいといった短所もあります。
よって、アスファルトによる空港舗装は、航空機荷重が比較的高速で載荷され、燃料が漏れた時にリスクの低い滑走路や誘導路の一部に使用されることが一般的です。
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施工管理者が知るべきアスファルト舗装の利点5選
次に、施工管理者が知るべきアスファルト舗装の利点について説明します。
アスファルト舗装の利点には、初期コストが安いことや保守が容易なこと、養生が必要ないこと、工期が短縮できること、静音性が高いことなどがあります。
どれも施工管理者の方なら知っておいたほうがよい特徴ですので、確認してみてください。
1:初期コストが安い
1つめのアスファルト舗装の利点は、初期コストが安いということです。
アスファルトはコンクリートと比較して、コストが低いです。
その理由としては、手間がかからないことや素材が安いということがあります。
1平米あたりの一般的な費用を比べると、コンクリートは10,000円ほどなのに対し、アスファルトは5,000円ほどと、2分の1のコストに抑えることができます。
しかし、アスファルト舗装は寿命が短いため、メンテナンス頻度が高くなります。
そのため、初期コストは安くなりますが、メンテナンスで追加のコストが掛かることには、注意が必要です。
2:補修が安易
2つめのアスファルト舗装の利点は、補修が容易ということです。
アスファルト舗装は、柔らかく、鉄筋を使わないという特徴により、コンクリート舗装よりも簡単に補修工事を行うことができます。
アスファルト舗装の補修工法としてよく使われるものに、オーバーレイという工法があります。
これは、アスファルトの上層部を削り取り、そこに新しいものを上乗せする、というものです。
上層部だけを変えるので、やり直す必要がなく、比較的容易に補修できます。
3:養生が必要ない
3つめのアスファルト舗装の利点は、養生が必要ないということです。
コンクリート舗装の場合、セメントの水和反応を十分に発揮させるために、養生を行う必要があります。
養生を行わないと十分な強度にならず、壊れる原因となります。
そのため、コンクリートを打ってから1週時間ほどは使用することができません。
一方で、アスファルト舗装は、冷えると固まる性質を持つため、施工後数時間で硬化します。
よって養生が必要ありません。
そのため、道路舗装では、施工後すぐに交通開放が可能なアスファルト舗装のほうが適しているといえるでしょう。
4:工期が短縮できる
4つめのアスファルト舗装の利点は、工期が短縮できるということです。
先ほども説明したように、アスファルトは施工後数時間で硬化するという特徴があります。
そのため、短い時間で施工を終わらせることができます。
また、アスファルト舗装の施工工程は、地面を適当な深さまで掘削し路盤を整正し、アスファルトを敷き均し転圧し、表面温度が下がり硬化するまで待つだけです。
コンクリート舗装で時間の掛かる、鉄骨などの骨組みを仕込む必要もありません。
よって、工期を短縮させることができます。
5:静音性が高い
5つめのアスファルト舗装の利点は、静音性が高いということです。
自動車が走行する時には、タイヤと路面との間に空気が入り、その空気が圧縮・膨張することによって騒音が発生します。
コンクリート舗装では、ひび割れを防ぐために、間隔を空けて横収縮目地を設置しています。
それにより、自動車が走行すると振動と騒音が生じてしまいます。
一方で、アスファルト舗装には目地がありません。
そのため、振動と騒音が生じにくく、静音性が高まります。
さらに、アスファルト舗装では、排水性を高めるために小さな穴がいくつか開けられています。
発生した騒音は、その穴から逃げていきますので、より静音性が高まります。
施工管理者が知るべきアスファルト舗装の注意点3つ
ここからは、施工管理者が知るべきアスファルト舗装の注意点について3つ説明します。
ここで紹介する注意点は、表面温度が上昇すると変形しやすいこと、耐久年数がコンクリートに比べ短いこと、特性上変形や穴があくなどがありメンテナンスが必要だということの3つです。
注意点も施工管理者の方なら知っておくべきことばかりですので、これから詳しく説明していきます。
1:表面温度が上昇すると変形しやすい
アスファルト舗装の1つめの注意点は、表面温度が上昇すると変形しやすいということです。
アスファルトは柔らかいことが特徴のため、高温状態が続くと、変形する可能性があります。
そのため、気温の高い夏場には変形が起きやすくなります。
高温によって変形した部分は、冷えるとまた固まるため、表面が凸凹になってしまいます。
また、高温になると、タイヤの跡も付きやすくなります。
これらによってできた凸凹は、走行性の低下に繋がったり、水たまりができる原因となってしまいます。
さらに、高温になるとわだち割れが起きやすくなることにも注意が必要です。
わだち割れが進行すると、わだち部分がへこみ、両脇が盛り上がることがあります。
すると、走行する自動車のハンドルが取られ、事故に繋がる危険性もあります。
このような事態を防ぐためにも、直射日光が当たらないように屋根を作ったり、木で影を作ったりするなど工夫をし、予防をしておくとよいでしょう。
2:耐久年数がコンクリートに比べ短い
アスファルト舗装の注意点の2つめは、コンクリートと比べて耐久年数が短いということです。
コンクリート舗装は、ひび割れを防ぐための加工がされているほか、硬いセメントを使っているため、耐久性が高いです。
一方で、アスファルトはコンクリートよりも柔らかいため、変形やひび割れなどが生じやすい傾向にあります。
それにより、耐久性も低いです。
耐久性が低いと、耐久年数ももちろん短くなります。
また、耐久性が低いことにより、メンテナンスも必要となりますので、メンテナンスコストが掛かることにも注意が必要です。
3:特性上変形や穴があくなどがありメンテナンスが必要
アスファルト舗装の3つめの注意点は、メンテナンスが必要なことです。
先ほども説明したように、アスファルト舗装は、変形が起きることや耐久性が低いことにより、メンテナンスが必要となります。
アスファルト舗装は、初期コストが低いことが特徴ですが、メンテナンスをするごとに追加で費用が掛かりますので、メンテナンスの回数が多いと、コンクリート舗装に掛かるコストを上回ってしまう可能性もあります。
アスファルトの用途4つ
ここまで、道路のアスファルト舗装について説明してきました。
しかし、アスファルトには、道路舗装材として使用する以外にも、いくつかの用途があります。
ここでは、道路舗装材として使用することに加え、防水材として使用すること、乳剤として使用すること、工業用として使用することの4つについて説明していきます。
1:防水剤として使用
1つめに説明するアスファルトの用途は、防水材として使用することです。
建築物の壁や屋上は、コンクリートで作られることが多く、丈夫で遮水性も高いように思えますが、コンクリートはさまざまな原因で亀裂が生じます。
例えば、硬化時の収縮や温度変化による伸縮などがあります。
そのため、建築物の壁や屋上には、防水層を設ける必要があります。
そこで使われるのが、アスファルト防水です。
アスファルト防水とは、合成繊維不織布にアスファルトを含浸・コーティングしたルーフィングシートを貼り重ねる工法です。
アスファルト特有の高い接着性と防水性を利用するため、防水性が高く、古くから利用されています。
このアスファルト防水は主に、熱工法・冷工法・トーチ工法が使われます。
熱工法とは、220〜270℃まで加熱して熔解されたアスファルトを使用し、ルーフィングシートを貼っていくことで防水層を作る工法です。
アスファルトの、冷めると硬化する特性を利用しているため、ルーフィングシートを貼った後すぐに防水層としての効果を発揮します。
冷工法とは、常温で使用でき、裏面にゴムアスファルトの粘着層を持った改質アスファルトルーフィングというシートを貼り重ねる工法です。
トーチ工法とは、ガスバーナーでシート裏面のアスファルトを炙りながら張り重ねていく工法です。
熱工法で使われる溶融釜が必要なく、簡素な設備でできることが特徴です。
2:乳剤として使用
2つめに説明するアスファルトの用途は、乳剤として使用することです。
アスファルトは、一般的に、加熱し溶かしたものを使用しますが、それを常温で使用できるようにしたものが乳剤です。
アスファルト乳剤は主に、舗装の表面処理や安定処理、タックコートなどに使用されています。
アスファルト乳剤は、水中にアスファルトを分散させ、見かけの粘度を大幅に低下させる方法で作られています。
加熱や溶剤が必要ないため、省エネルギーやCO2排出の削減などの環境保護にも貢献しています。
3:道路舗装材として使用
3つめに説明するアスファルトの用途は、道路舗装材として使用することです。
これについては先ほど説明しましたが、もう一度、利点と注意点、よく使われるものについておさらいしておきましょう。
アスファルト舗装の利点は、コンクリートに比べて安価なことや施工が簡単なこと、施工後すぐに使えること、騒音や振動が発生しにくく走行性が高いことがあります。
注意点は、高温になると変形すること、耐久性が低くメンテナンスが必要なことがあります。
現在、日本の道路の90%ほどがアスファルト舗装でできています。
国道や市道で使われているのは、密粒度アスファルト舗装、高速道路には排水性舗装、山道や事故の多い交差点など、配慮が必要な場所には、高密度ギャップアスファルト舗装が使われています。
4:工業用として使用
工業用アスファルトとは、アスファルトを道路舗装以外の用途で使うことを指します。
例えば、鉄筋をはじめとする建材の防錆材や、電池などの絶縁材料、接着剤や顔料として使用されているものがあります。
工業用アスファルトはあまり硬度を必要としないため、ストレートアスファルトが使用されることが多いです。
粘性が高く、加熱するとすぐに溶けるという特徴を持ちます。
アスファルトの定義を確認しよう
今回はアスファルトの定義や種類などについて解説しました。
「アスファルト」という言葉でも欧米と日本では意味するものが違うため、海外の資料を見る際などは気をつけないといけません。
この記事で解説した天然アスファルトと石油アスファルトの違いを抑え、活用していきましょう。
出典:アスファルトの定義|一般社団法人 日本アスファルト協会
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