石工事に関わる施工管理者がおさらいしたい工法:乾式工法
乾式工法とは、水を使わずに石膏ボードや合板などを取り付けて仕上げる工法です。
天候に左右されず、養生期間も必要ないことから、工期の短縮が期待できます。
本記事では施工管理者がおさらいしたい乾式工法の概要や特徴について紹介します。
乾式工法とは
乾式工法とは、石膏ボードや合板などを、水を使わずに仕上げる工法のことを指します。
反対に、左官工事やコンクリート工事など水を使う工法を「湿式工法」といいます。
乾式工法は天候に左右されず、養生期間も必要ないのが特徴です。
乾式工法のフローと特徴一覧
1.水糸を張る
1段目の天端になる位置を測り、水糸を張ります。
2.根石の位置決め
1段目の石(根石)を水糸に沿って位置決めをします。
下端は躯体となるので、石ごと下げ振りで確認か、仕上げ墨を出して倣います。
3.仮留めと固定
根石裏側にある呑み込み部分に、裏込めモルタルを入れ固定します。
4.1~3を繰り返す
2段目以降は1~3の作業を繰り返し行います。
乾式工法はファスナーと呼ばれる取付金具を使用して施工します。
石工事の他、工場で生産されたサイディングなどの取り付ける際に使われることが多いです。
乾式工法の特徴
乾式工法には湿式工法にはないメリットがあります。
最も大きなメリットとされているのは、工期の短縮です。
養生が不要なので、天候に左右されず、工期が短縮できます。
また乾式工法は職人による熟練技術もあまり必要ないとされています。
マニュアルに従って施工すれば、一定の品質確保が可能です。
そのため職人の技量に左右されず施工ができます。
乾式工法が徐々に増えている
従来は湿式で行われていたタイル張りや石張りなども、乾式工法で行われることが増えています。
また浴室も従来は湿式工法に分類されていましたが、ユニットバスは乾式工法になります。
近年ではユニットバスを選ぶ方も増えていることから、自動的に乾式工法も増えています。
また台所などもキッチンパネルなどに変わっているため、乾式工法を使う場所が増えているのです。
ただし湿式工法に代表される塗り壁などにもメリットはあります。
湿気を防いだり、においや化学物質を吸着したりなどの性質があるとされているので、顧客にそれぞれのメリット・デメリットを説明することが大切です。
工期の短縮が期待できる工法
乾式工法は、天候に左右されず工事ができるのが特徴です。
工期の短縮や一定の品質確保などが期待できるため、メリットが大きいです。
工事の予算や内容、顧客の要望などを鑑みて、湿式工法と乾式工法どちらが適しているのか選択することが大切です。
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