施工管理が知っておくべき工事と建設現場の知識:左官工事
壁や床に塗装を行う左官工事は、建物を作る上で欠かせない大切な工程のひとつです。
そのため施工管理を務める以上、左官工事に関する知識も当然身に着けておきたいものです。
そこで今回は、左官工事の作業手順と道具について解説します。
これを機に、左官工事への理解を深めるようにしましょう。
左官工事の作業手順とは
代表的な左官工事一つ「セメント塗り」のおおまかな作業手順から確認しましょう。
①塗装下地の準備 | コンクリートとデッキブラシで磨き、高圧洗浄する。こうすることで、塗ったセメントが剥がれにくくなる |
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②吸水調整剤の塗布 | 先ほど準備を整えた下地のコンクリートに、吸水調整剤を塗る。吸水調整剤を塗ることで、セメントモルタルの乾燥を防止する |
③セメントモルタルの塗布 | いよいよセメントモルタルを塗りつける作業。このとき用いるコテについては、後ほど詳しく紹介。ちなみに塗り始めを「下塗り」、仕上げを「上塗り」という |
漆喰やプラスターの塗布の場合も、「塗装下地の処理」→「塗布」という流れは変わりません。
ただし漆喰の場合は下地に粘性の高い小舞などを用いるなど、塗布するものに応じて異なる処置を施します。
左官工事の道具
続いて、左官工事で使われる道具をまとめました。
- 仕上ゴテ
- 角ゴテ
- 木ゴテ
- 場造りゴテ
- 土間ゴテ
- タイル用コテ
- レンガゴテ
- 珪藻土用コテ
- 漆喰用コテ
- プラスチックゴテ
- 役物用コテ
- レーキ
- タンパー
- 平面鍬
- 土間ブラシ
- 刷毛
- 練り樽
- プラ舟
以上が左官工事で用いられる代表的な道具です。
次に、それぞれの道具の用途を詳しくみていきましょう。
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左官工事に必要な道具の特徴 | |
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仕上ゴテ | 左官工事では、セメントモルタルやコンクリートを塗るために様々なタイプのコテを使い分ける。この仕上ゴテは、その名の通り仕上げの「上塗り」で用いる道具 |
角ゴテ | 四隅が直角になっている金ゴテ |
木ゴテ | 木製のコテ |
場造りゴテ | 樹脂製のコテ |
レンガゴテ | レンガを敷く際に用いる金ゴテ。先端に向けてすぼまっていく桃型やお福型が人気 |
珪藻土用コテ | その名の通り珪藻土を扱うときに用いるコテで、形状・サイズともに様々な種類がある |
レーキ | トンボとも呼ばれる道具。コンクリートを均すために用いるもので、左官工事の現場ではサイズや柄の長さが違ういくつかのレーキを使い分ける |
タンパー | レーキと同じくコンクリートを均すときに用いる道具。 |
平面鍬 | 緩やかな曲面の鍬で、素材や下地を均すときに用いる道具 |
刷毛 | 刷毛引きやパターンづけで用いる道具 |
プラ舟 | 柔らかい樹脂製の容器。セメントモルタルや壁材を混ぜたり練ったりする際に用いる道具で、左官工事には欠かせない |
多彩なコテを使い分ける左官工事
セメントモルタルやコンクリートを塗る左官工事では、様々な道具が必要になります。
とりわけコテは重要な存在で、シチュエーションに合わせて多様な形状・サイズ・材質のものを使い分ける必要があります。
施工管理者としても、左官工事の作業の流れや各工程でどんな道具が必要なのかを知っておくことは非常に大切です。
今回の記事を参考に一つずつ覚えるようにしましょう。
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