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建設現場で事故発生!責任の所在はどこ?

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公開日時 2023.04.02 最終更新日時 2023.04.02

建設工事の現場で何よりも防がなければいけないものは「事故」です。
一度事故が発生すると各方面に大きな損害が発生し、人生が狂ってしまうこともままあります。
現場の責任者である現場監督が責任を問われることもあるでしょう。
この記事では、建設工事で事故が起きたときの責任の所在はどこにあるのかを解説していきます。
特にキャリアの浅い現場監督は事故のときに慌ててしまいがちなので、本記事で学んでいきましょう。

元請けは責任重大

元請けは責任重大

労働中の事故は、通常労働災害(労災)の対象です。
使用者は過失の有無にかかわらず労災の被害を受けた労働者に補償しなければなりません。
使用者と言うとピンとこないかもしれませんが、雇用主をイメージすれば問題ありません。
では下請けの労働者が事故で被害を受けたら、下請けの使用者(雇用主)が保証し、元請けは何もしなくていいのでしょうか?
実は元請けは使用者と同じ立場として、すべての下請けに対して「安全配慮義務」を負う立場になります。
元請けがこの安全配慮義務に違反して下請けの労働者が事故にあった場合、元請けの責任となるのです。
「すべての下請け」に対する責任が生じるので、下請けのさらに下請けの労働者や、親方が事故にあったときでも、責任を問われるのは元請けです。
もちろん、事故を起こして被害に遭った下請けの労働者が元請けの指示に従わなかったなど、明らかなミスや責任がある場合には元請けの責任は軽減されることがあります。
しかし100%責任を免れるとは限らず、過失の割合によって補償額や賠償額が相殺されるなどの措置が行われます。

「下請けだから大丈夫」では済まない

ここまで述べてきたように、事故の責任は一義的には元請け事業者が負います。
しかし下請けであっても、例えば元請けの指示に従っていなかったり、安全配慮義務に反していたりして事故が発生した場合は、その部分について責任を問われます。
下請けとして現場を管理・監督していた現場監督の責任が厳しく追及される可能性もあるでしょう。
例えば、元請けが定めた事故防止対策を行わなかったり労働安全衛生法に違反したりしたことで、自分の管理監督していた労働者が事故で死亡した場合、現場代理人として業務上過失致死傷などの刑事罰が加えられることもあります。
元請けの指示や各種法令、自身が守らなければならない安全配慮義務などを遵守しながら仕事をしてください。

事故は起こさないことが一番

責任の所在に関係なく、事故は起こさないことが大切です。
「元請けが責任を取ってくれるから大丈夫」と甘く考えていると気が緩み、思わぬ事故につながる可能性があります。
建設現場には常に事故の可能性があると認識し、安全には十二分に注意してください。

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