防護帽の基礎知識:工事現場に必須のヘルメットの規格について解説
大きく重い資材が多く、高所での作業も少なくない工事現場では保護具が欠かせません。なかでもヘルメットは人間にとって急所である頭部を守る大切な道具です。今回はそんなヘルメットの規格について解説します。
ヘルメットの規格
ヘルメットは頭部を損傷や感電から守る大切な保護具の一つです。労働安全衛生法において規格が明確に定められており、検定基準に基づいたものを使用する必要があります。
規格試験ではヘルメットの耐貫通性や衝撃吸収性、耐電圧試験が検証されます。耐貫通性試験では、例えば、重さ3kgの円すい形の物体を1mの高さから落下させても、頭部に接触しないかどうかが問われます。
衝撃吸収性試験では、例えば、重さ5kgの物体を1mの高さから落下させて、最大衝撃荷重が4.9kN以下となることが求められます。
耐電圧試験では、電圧に対して1分間耐えられるかどうかが確かめられます。
検定にパスすると、合格したことを示すラベルが貼られます。ヘルメットを使用する際は、必ずラベルの有無を確認し、ラベルがないヘルメットは使わないようにしましょう。
ヘルメットの交換時期と主任者の監視義務
日本ヘルメット工業会では、ABS樹脂製などのヘルメットの場合は3年以内、FRP樹脂など熱硬化性樹脂製のヘルメットであれば5年以内という交換時期の基準を設けています。
なお、ヘルメットの内側に付属していて、いつも頭部に接触しているハンモックなどは1年以内で交換するのが望ましいとしています。
現場作業の主任者は、保護具の使用状況について監視する義務があり、建設現場などで作業に従事する作業員がヘルメットなどの保護具を正しく使用しているかどうかをチェックしなくてはなりません。
まとめ
工事現場には危険も多く、ヘルメットなど保護具の着用が必須となっています。ヘルメットは厳しい規格試験に合格したものだけを着用するよう心がけ、安全で円滑な作業に努めましょう。
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