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建設工事を円滑に進めるために重要な仮設計画のポイントとは

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公開日時 2023.03.24 最終更新日時 2023.03.24

住宅の建築から大規模建築物の工事、土木工事に至るまで、構造・工法に関わらず建設工事に欠かせないのが『仮設工事』です。
建設工事の現場においては何年何ヶ月という長い期間を通して、入れ替わり立ち替わり作業員が訪れ、様々な工事が行われています。
その中で仮設工事は、建設物の工事に直接的に関わることはないものの、着工から完成に至るまでの全工程を通して現場の安全衛生に関与し、場合によっては作業の品質や進捗状況まで大きく左右します。

仮設工事とは何を目的とした工事であり、具体的にどのような作業が行われているのでしょうか。
そして、仮設計画を立てる上で留意すべき点やポイントはあるのでしょうか。

仮設工事と計画図について


仮設工事は、総合仮設計画図の内容に沿って行われます。
まずは、仮設工事の内容や仮設計画を立てる上でのポイント、仮設工事の元となる総合仮設計画図の記載内容について見ていきましょう。

仮設工事ってどんな工事?

建設工事というと基礎工事からスタートするというイメージを持っている方が多いのではないかと思いますが、実は基礎工事が始まる何ヶ月も前から、工事現場は動き始めています。
その、最初に行われるのが仮設工事です。全体工程表では多くの場合、着工直後に『準備工事』として半月から1ヶ月程度の期間が設けてあります。
まずは敷地の調査等の前準備があって、それから仮設工事が始まります。

仮設工事とは、着工から竣工までの間に建設工事を円滑に進めるために必要な工作物や機械・安全設備を一時的に配置したり、現場の安全と衛生を保つために行われる工事や作業のことをいいます。
一般住宅の工事現場でも、仮設トイレが置かれていたりブルーシートで建物が養生されているのを見たことがあると思います。あれが仮設工事です。
これらの設備や施設は工事完了後には原則として撤去されますが、仮設物の構築だけでなく、維持や撤去・片付けも仮設工事に含まれます。

仮設計画のポイント

仮設工事は、建設敷地の形状はもちろんのこと、近隣の様子や周辺道路の状況まで考慮した上で計画しなければなりません。
まずは、工事現場で働く施工管理技術者や作業員といったすべての労働者が安全で仕事をしやすい環境を作ることを念頭に置いて配置や動線を計画します。
資材や機材の搬入・搬出、揚重をいかに円滑に効率的に行うことが出来るかは工事全体の進行にも関わってくる重要なポイントの一つです。
工事現場内での災害に備えるだけでなく、飛散・落下等による近隣や通行人に対する災害や汚損・騒音等の対策についても十分に検討しなくてはなりません。

もう一つ、仮設計画を行う上で重要なのがコスト管理です。
技術者や作業員が働きやすい環境に配慮をしたつもりでも、行き過ぎてしまうとコストが嵩み、仮設費の予算をオーバーしてしまいます。
そのためにも、まずは敷地や周辺の事前調査をしっかりと行い、仮設物の要・不要をきちんと判断し、どこに比重を置くかを考えて、上手くコスト配分しながら計画を行いましょう。

総合仮設計画図について

仮設工事に先立って、まずは総合仮設計画図を作成します。
総合仮設計画図とは、その現場に必要な仮設備や施設等を一覧にまとめて図面化したもので、『公共建築工事共通費積算基準』(国土交通省大臣官房官庁営繕部)で作成・提出を義務付られている総合施工計画書にも仮設計画の項目があり、総合仮設計画書を添付することとされています。

総合仮設計画図に明記される事項に決まりはありませんが、仮設工事に必要な資材の発注や運搬・構築等のすべての作業が総合仮設計画図を元に行われますから、誰でも一目で現場の仮設状況を読み取ることのできる図面でなければなりません。
一般的に明記されている事柄としては、現場事務所の配置、仮囲い、ゲートの位置、安全通路。細かいものになると、カラーコーンや警備員の配置も明記されています。
そして、足場や桟橋、構台、メッシュシート。
クレーンや工事用エレベーター等、揚重機の配置。クレーンに関しては、ジブの作業半径も記しておきます。
ダンプやミキサー、ポンプ車等の工事車両の配置の他、ゲートの進出入に問題がないかどうかも図面上で確認しておきます。
余白部分に、仮囲いや足場等の詳細図が描かれていることもあります。

仮設計画と届出・報告

仮設計画を行うためには、法令関係もしっかりと頭に入れておく必要があります。
例えば、仮設物に関する基準は建築基準法や建築基準法施行令において規定されていますし、防災計画をする上では消防法や消防法施行令を知らなくてはなりません。
また、労働安全衛生関係の法令に基づいた設置の届出や報告を必要とする仮設物もあります。

例えば、労働基準監督署長に届け出なければならない機械等の中には「足場」「クレーン」「エレベーター」「ゴンドラ」等が含まれています。
60日以上使用する「足場」に関しては、吊り足場、張出し足場を除いて高さ10m以上のものについて届出が必要です。
「クレーン」は3t以上のものに関しては届出が必要ですが、0.5t以上3t未満のものであれば報告のみとされています。
3t以上の「移動式クレーン」設置の際にも報告が必要です。
「エレベーター」も1t以上のものは届出、0.25t以上1t未満の報告が義務付けられています。
届出に関しては、設置工事開始前の30日前までという規定がありますから、早めに行いましょう。

仮設工事の種類


仮設工事は『共通仮設工事』と『直接仮設工事』の2つに分けられます。
それぞれ何を目的としたどのような工事なのか、具体的にどのような作業が含まれているのか。各費用の計上方法も踏まえて説明します。

共通仮設工事とは

共通仮設費は、その現場のすべての工事に対し、共通して使用される仮設物のことです。
建設工事に直接的に関係はしていないけれど、すべての技術者や作業員が仕事をしやすい環境を整えるという意味で、また安全衛生面や近隣との関係性においても欠かせない、重要な設備や作業であると言えるでしょう。
工事が終わるまで利用しますが、建物が完成したら撤去されますので形として残ることはありません。

共通仮設工事にかかる費用『共通仮設費』は積み上げによって算定する場合もありますが、一般的には過去の実績に基づき直接工事費に対し一定の率を掛けて算定されることが多いでしょう。
設計変更による直接工事費の変動があった場合には、共通仮設費も変動します。
その際、比率によって費用を算定した場合は設計変更においても比率によって容易に算定し直すことが出来ますが、積み上げによって共通仮設費を算定した場合には、設計変更においても積み上げにより算定し直すことになります。
共通仮設費は多くの場合、工事全体の20%程度を占めます。

共通仮設費は、現場管理費と併せて『間接工事費』に分類されたり、共通仮設費と現場管理費、一般管理費をまとめて『共通費』に分類されることもあります。

共通仮設工事の内容

『公共建築工事共通費積算基準』(国土交通省大臣官房官庁営繕部)において、共通仮設費は「準備費」「仮設建物費」「工事施設費」「環境安全費」「動力用水光熱費」「屋外整理清掃費」「機械器具費」「その他」の8つの項目に分けられています。

・準備費
敷地の測量や整地、近隣の敷地を借用する場合の借地料、道路を使用する場合の道路占有料、その他準備にかかる費用等。
・仮設建物費
現場事務所や監理事務所、倉庫、宿舎や作業員施設に要する費用等。
・工事施設費
仮囲いや工事用道路、場内通信設備等の工事用施設に要する費用等。
・環境安全費
安全標識や消火設備等の防災施設の設置、警備員等の要員、隣接物の養生及び補償復旧に要する費用等。
・動力用水光熱費
工事用の電気及び給排水設備に要する費用と、工事で使用する電気代・水道料。
・屋外整理清掃費
敷地内及び敷地周辺の跡片付けや発生材の処分費、除雪に要する費用等。
・機械器具費
測量機器や揚重機械器具、雑機械器具等、仮設工事に使用する機械器具の費用等。
・その他
材料・製品の品質管理試験に要する費用や、上記に含まれない共通仮設工事に関わる費用等。

これら共通仮設費の範囲で行われる工事が、共通仮設工事です。

直接仮設工事とは

工事に直接的な関係はないけれど、工事の完了まで共通して使用される共通仮設物に対し、各工事の種目ごとに必要に応じて使用される仮設物や、その仮設物の設置や撤去に伴う作業のことを直接仮設工事といいます。
躯体工事や仕上げ工事のように直接建物の構造部分や仕上げに関与する工事ではありませんが、直接仮設の計画の良し悪しが、一つ一つの工程が安全に円滑に進むかどうかに関わってくるため、結果として工事の質に影響を及ぼすことも少なくありません。

共通仮設費の場合は積算において『共通仮設費』という項目がありますが、直接仮設工事に関しては直接仮設費という項目があるわけではなく、直接工事費の中で工種ごとに仮設にかかる費用が計上される形になります。

直接仮設工事の内容

直接仮設、最初の工事は縄張りです。そして、水盛り・遣り方、墨出しにより建物の位置や高さ・方向・水平等を決めます。費用は建築面積に単価を掛けて算定します。
原寸作業も直接仮設に含まれる作業の一つで、設計図を元に実物大の原寸図を書き、その原寸図から型板を作って検討の材料とします。
原寸型板は、仕口や継手部分など図面では表現できない複雑な箇所があった場合に、必要に応じて作成されます。

次に足場です。
足場には単管足場、枠組足場、吊り足場、移動式足場と様々な種類がありますが、すべて直接仮設工事に含まれます。
外部足場と屋根足場は架面積に単価を掛けて、内部足場は内部の延べ面積に単価を掛けて費用を算定します。
足場の昇降のために設置する登り桟橋や、足場に張られる工事用シート、乗入れ・荷受け等の作業構台、ゴンドラも直接仮設工事に含まれます。
建て方で使用される移動式クレーンやロングスパンエレベーター等の揚重機は共通仮設に分類されることもありますが、費用としては共通仮設の比率には含まれないため、ここでは直接仮設に分類します。

その他、養生費や残材処分費、清掃費も直接仮設工事に含まれており、それぞれ延べ床面積に単価を掛けて算定します。

共通仮設工事の計画ポイント


共通仮設工事において使用される仮設の設備や施設、機械等は全体の総合仮設計画図を元に計画されます。
これら仮設物は全工程を通して使用されるため、計画段階で撤去のことまでしっかりと検討しておきましょう。

現場事務所等の設置について

現場事務所とは、技術者や現場の事務員がデスクワークや打合せを行うための仮設事務所で、作業員の詰所も設けます。
管理者用の事務室と施工者用の事務室は同一建物内で独立した配置としますが、相互の連絡に便利な位置関係とします。
作業員の詰所は異業種間のコミュニケーションを重視して大部屋方式としますが、大部屋の方が衛生管理しやすいというメリットもあります。

現場事務所は工事の邪魔にならない場所かつ、出入り口に近く現場全体を見通せる位置に設置するのが理想的です。
一般的には解体が容易なプレハブで建てられますが、敷地に余裕がない場合は近隣のビルや建物の一室を借りることもあります。
いずれにせよ、経済性や転用性を重視して計画を行います。

また、仮設建築物に対する制限の緩和により、確認申請は不要とされています。
但し、工事完了後3ヶ月を超えて存続する場合には特定行政庁の許可を受けなければなりません。
計画に当たっては床荷重や強風等に耐える構造とする必要があり、防火に関しても基準を満足する必要があります。

現場事務所の他に必要な仮設物としては、仮設トイレが挙げられます。
便房の数は同時に就業する男性作業員60人以内ごとに1個以上、小便所の箇所数は同時に就業する男性作業員30人以内ごとに1個以上設置すると、労働安全衛生規則第628条によって定められています。

仮囲い・ゲートの計画について

仮囲いとは建設敷地と道路や隣地を区画する仮設の囲いのことをいいます。
高さが13m又は軒高が9mを超える木造建築物又は2階建て以上の木造以外の建築物で、建築・修繕・除却等のための工事を行う場合に、高さ1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けることが、建築基準法施行令の第136条2の20によって義務付けられています。
囲いをすることで工事範囲を明確にすると同時に第三者の侵入を防止したり、火花や資材が外部へ出ることを防ぐ役割もあります。
また、仮囲いには、
・建設業の許可票(建設業法 第40条)
・施工体系図(建設業法 第24条の7第4項)
・労災保険関係成立票(労働者災害補償保険法施行規則第49条)
・確認済の表示板(建築基準法第89条第1項)
等の工事看板を取り付けます。
必要に応じて、道路使用許可証等も掲示します。

透明のポリカーボネイト素材の仮囲いや、最近では美観を意識して絵が描かれたものもあります。
透明の仮囲いは日照や防犯面からも近隣住民に対し安心感を与えることができますし、工事現場のゲート付近やコーナー部に一部透明の仮囲いを設置すると車両の衝突事故防止にも役立ちます。

仮囲いは歩行者や近隣住人の安全や環境に配慮しつつ、工事の邪魔にならないよう計画しますが、敷地の周辺に仮囲いと同等以上の他の囲いがあるか、又は工事現場の周辺や工事の状況により危害防止上支障がないと思われる場合には、仮囲いは不要とされています。

工事車両が出入りするゲートは車両用と人用を区別して設置することが望ましく、敷地と道路の形状や交通量を確認した上で、出入りしやすく危険の少ない位置に設置します。
出入り口は引き戸と、傾斜地等でできる下部の隙間は、不純物や雨水の流出を止めるため土間コンクリートや木製の巾木で完全にふさぎます。

ゲートや出入り口は施錠できる構造とし、通行人や交通量が多い場合にはパトライトを設置すると事故防止に効果的です。

仮設電気・給排水の設置について

建設前の敷地には電気や給排水の設備が無いため、引き込みの工事を行う必要があります。
引き込み工事に先立って、工事の規模に応じた電気容量や給排水量を計画し、電力会社と水道事業者に申請手続きをしますが、申請から許可までは約1ヶ月を要するため、申請は早めに行いましょう。

電力の計画に際しては、各設備・照明機器の電力負荷を考慮して無駄のないよう使用容量を決定します。
工事用の使用電力は、契約電力が50kw未満の場合は低圧受電、50kw以上2000kw未満は高圧受電、2000kw以上は特高圧受電となります。
工事用の動力負荷は、工程表に基づいた電力量山積みの60%を実負荷として計画します。
工事で使用する電力量のピーク時には、変圧器の容量を増加させるのではなく一部を発電機で供給することで、ピーク時以外の無駄を省くことができます。

分電盤は現場事務所や現場の出入り口に近い場所に設置し、雨がかからないよう配慮します。

また、現場事務所の使用水量は1日あたり1人につき50Lで計算します。

その他、安全に関わる配置計画

建設敷地が広い場合は敷地内を工事車両が通行するため、場内に仮設道路を設置しなければなりません。
安全に配慮し、工事の邪魔にならないよう慎重に動線計画を行います。
道路を設置する際には、まず地盤の強さを調べ、足りない場合には地盤改良をするか鉄板を敷き詰めて強度を補います。

また、工事用車両と外部を走る車両・通行人との接触による第三者災害を防止するため、ゲート付近に警備員を配置する、又はパトライトを設置するなどの配慮を行います。
その他、敷地内部への警備員の配置やカラーコーン・安全標識の設置。
新築工事中の建物であっても、収容人員が50以上で面積等が一定の要件を満たすものに関しては防火対象物と見なされ、消火設備の設置が義務付けられていますから、消火設備の配置についても検討する必要があります。

墜落や飛散等の災害防止のための安全ネットやフェンス・手摺等の設置も、仮設工事の一環として行われます。

直接仮設工事、計画の留意点

直接仮設工事、計画の留意点


直接仮設工事は、工程の要所・要所で必要となる仮設物です。
足場の種類や架け方、揚重機の選定や配置については、躯体工事や外装工事の作業効率や仕上がりにも影響しますから、より慎重に計画を行う必要があります。

建物の位置や高さを明確にする

建設現場の整地された敷地の上でまず行うのが、縄張りです。
地鎮祭を行っている建築現場の地面に建築物の位置を示す地縄(ロープ)が張られているのを、誰でも一度はご覧になったことがあるでしょう。
あのように、建築物の中心線に沿って実寸通りに縄やロープを張ることを縄張りといいます。
敷地内での建築物の位置や、道路・隣地との位置関係を確認するために行います。

ベンチマークは建築物の高さの基準となる点で、既存の工作物や新設杭等に2ヶ所以上設けます。印をつけた後は移動しないようしっかり養生しておきます。
ベンチマークが決定したら、設計GL設定用の杭を打ち込み、GLの基準位置を杭に表示します。

次に、建築物の位置・高さ・方向・水平等を決めるために地縄の外側に水杭を打ち込みます。この水杭を水糸で結び、水貫を設置することで間隔を支持しますが、これを遣り方といいます。
この時、基準となる水平面を定める作業を水盛りといいます。
すべての水貫上端に通り芯を表示し、再度、敷地境界と建物の距離を確認します。その距離や敷地の高低差などの測量寸法は配置図に記入しておきます。
水杭の頭を「いすか」に切っておくと、先端が損傷しやすくなるため、杭頭に力が加わって位置に狂いが生じた場合にわかりやすくなります。
うっかり水杭の上に腰掛けたり、手を置いて体重をかけてしまう心配もなくなります。

高所作業に必要な足場について

足場とは、工事現場において高所での作業をする際に組み立てられる作業床のことで、工事の規模や作業内容に応じていくつかの種類の中から適した足場を選択する必要があります。

・単管足場
直径48.6mの単管パイプと専用の金具を用いて組み上げる足場で、小規模な工事現場や建物と建物の間の狭い場所に足場を設置する際に用いられます。
建地と呼ばれる柱部分と、脚部を固定する根がらみ、布と呼ばれる桁行方向のつなぎ材、筋かい等で構成されます。
足場が倒れないよう、壁つなぎで建物に固定します。

・枠組足場
建設現場で鉄骨の建て方工事を行うために外部足場として組まれるのが、枠組足場です。
鋼管を門形に溶接した手枠と、ジャッキベース、布枠、筋かい等の部材から構成される足場で、原則として高さ45m以下とされています。
高さに応じて布枠等の水平材を設け、壁つなぎで建物に固定します。
安全性が高く、高層ビルなどにも多く利用されています。

・吊り足場
梁等からワイヤロープや鎖で鋼管と緊結した足場板を吊り下げたものを、吊り足場といいます。
橋梁工事やプラント工事のような、足場を組む地盤がない場所での作業や高所における広い空間での横作業に大変便利で、最近ではより安全な製品化された吊り足場が広く利用されています。

・移動式足場
ローリングタワーとも呼ばれる足場で、直径125mm以上の車輪がついています。
作業中はブレーキをかけて、不意の移動や転倒がないよう留意します。移動式ではありますが、安全のため人を乗せたままの移動は禁止されています。

高所作業に必要な乗り入れ構台とは

乗入れ構台や荷受け構台は、掘削(根切り)工事や地下工事により建設敷地内に高低差が生じた場合に、機械や車両で資材の搬出入を行うための通路や資材の仮置き場として使用するために設置します。
通行する機械や車両の重量、走行時・作業時に生じる衝撃荷重や資材の積載重量、地震や風などの外力に対しても十分な耐力を有したものとする必要があります。
乗入れ構台の幅員は一般的に6~8m程度とされていますが、車両がUターンや右左折する必要がある場合には、その回転半径を考慮して幅員・形状を決定します。
構台の大引き下端は1階のスラブ上端と合わせるのではなく、20~30cm程度高く設定します。そうすることで、コンクリートの打設時に大引き下部で床の均し作業を行うことができます。
仮設物はあくまでも工事の邪魔にならないよう計画することが大切です。
構台への乗り込みスロープは、勾配が急になり過ぎると機械や車両の出入りに支障が出る恐れがあるため、1/6~1/10程度の勾配とします。
また、作業床の高さが2m以上となる場合には、安全対策のため高さ85cm以上の手摺を設けます。
作業床の最大積載荷重は使用者の目につきやすい場所に表示しておきましょう。

仮設工事に欠かせない揚重計画

建設現場で使用される重機の中でも、仮設計画において重要とされるのが揚重機です。

『移動式クレーン』
動力を用いて荷を吊り上げ、不特定の場所へ水平に運搬するための機械装置です。
原動機を内蔵しており、以下のような種類のものがあります。
・トラッククレーン
台車にクレーンを搭載し、トラックの走行部にアウトリガーを装備しています。走行用とクレーン作業用の2つの運転席があります。
・クローラクレーン
台車にクレーンが搭載されています。
上部に運転席や原動機、巻き上げ装置が設置されており、この部分が旋回するようになっています。
トラッククレーンに比べて吊り上げ荷重は低いものの、キャタピラで走行するため悪路での走行に強いです。
・ホイールクレーン
走行とクレーン操作を1つの運転席で行うことができます。ゴムタイヤで走行し、狭い場所での作業に適しています。
・タワークレーン
大質量の揚重運搬が可能なので、高層ビルや大型建造物の建設に用いられます。
現地で組み立て・解体するため入退場の経路を考慮する必要もなく、荷を吊り下げる傾斜ジブの傾斜角を変えることにより作業半径を自在に調節できるので、狭い敷地での建設にも適しています。

『ロングスパンエレベーター』
数名の人員や材料の運搬に用いる工事用エレベーターで、長さ3m以上の荷台を用い、毎分10m以下の速度で昇降します。
設置が比較的容易で、1t前後の積載荷重があります。

仮設工事のチェックポイント


ここからは、仮設工事に先立って行われる現地調査や、実際の仮設工事の流れ、その他仮設工事に含まれる作業の内容について説明します。
仮設計画を行う上での参考にして下さい。

仮設計画に伴い実施すること

仮設工事は総合仮設計画図を元に行いますが、仮設計画図の作図に先立って実施すべきことがあります。
それが、建設敷地の調査業務です。

地盤調査は設計段階で行われることもありますが、その場合も必要に応じて着工後に追加調査を行います。その結果に基づいて地盤改良を行います。
敷地内の埋設物調査や前面道路の埋設配管の調査も実施します。
測量を行い、敷地境界も明確にします。

敷地の状況によっては、資材置き場や現場事務所設置のために近隣の空き地を借用したり、足場設置の為に隣地の敷地を借りる必要が出てきます。
そのような借地の交渉も、現場監督が行います。
近隣の家屋の現状調査を行うことで、工事の影響による近隣家屋の沈下や飛散等による損壊が生じることのないよう対策を行うこともできます。
前面道路の幅や位置、路上の障害物についても確認しておきます。交通量や道路使用許可についても確認が必要です。

着工の挨拶や説明等近隣対応や、電力会社や水道事業者への申請もこのタイミングで行います。

仮設工事の流れについて

仮設工事がどのような流れで行われるのか、見ていきましょう。

まずは前項で説明した現地調査を行い、敷地や道路・近隣の状況が把握できた所で総合仮設計画図を作成します。
その総合仮設計画図に従って、現場事務所や仮囲い・ゲート等の設置を行います。仮囲いが出来たら、工事看板を設置します。
ここまでが共通仮設工事で、この後は工事を進める中で直接仮設工事も同時に進行していきます。

整地がされたら、発注者や設計者の立ち会いのもと建物の位置を定めて縄張りをします。
地鎮祭は縄張りの後で行い、その後、水盛り・遣り方によって建物の位置を明確にします。
そして、杭打ち・掘削とそれに伴う山留め工事。
地下躯体工事に先立って墨出しが行われます。
地下コンクリートの打設が終わったら、地上階の躯体工事に入ります。
ここで総合仮設計画図に従って足場や構台が組まれ、安全ネットが張られます。揚重機もこの段階で搬入されます。
建て方が終わると構台は撤去されます。
躯体工事が終わり、外装工事が完了したら、外部足場を上から順に解体していきます。解体しながら、足場を建物に固定するための足場つなぎの跡も補修していきます。
工事が完了したら、仮囲いや現場事務所を解体・撤去し、清掃を行います。

その他、仮設に含まれる項目

ここまでで説明した項目以外にも、仮設工事に含まれる作業があります。

例えば、現場の養生です。
建設中の建物全体を工事用シートで覆ったり、現場に搬入された資材をブルーシートで覆うことがあります。
このように養生を行うことで飛散等の災害を防止するだけでなく、工事中の建築物の汚れや損壊を防いだり、自然災害から建物を守ったり、工事中に発生する埃やゴミ・塗料の飛散による近隣トラブルを防ぐ役割も果たしてくれます。

そして、産業廃棄物の分別。
資源の再使用・再利用や副産物の発生抑制等の問題は、今や社会全体の問題として取り組みが進んでいます。
工事現場内に分別ヤードを設けて廃材を分別収集することも、仮設計画の中で検討します。
この時、建設リサイクル法で定められた廃棄物以外の分別も、施工者の自主努力によって行うとよいでしょう。

準備工事の後、掘削工事や地下躯体工事が必要な場合において必要となる山留めも仮設物にあたりますが、山留め工事でしか使用されないため共通仮設でも直接仮設でもない『工事別仮設』に分類されます。

仮設計画の重要性

仮設の設備や施設は工事が終わればすべて撤去されて、後には何も残りません。建設工事においては脇役的な存在です。
しかし、実際の所、建設工事を進めていく上で、仮設工事は大変重要な役割を担っています。
仮設計画を行う上では、施工の手順をきちんと把握できているのはもちろんのこと、法令関係を始めとする様々な知識が必要で、施工管理技術者としての経験も問われます。
仮設計画におけるちょっとしたミスや手違いで工程に大きな狂いが生じてしまったり、労働災害が多発するという事態にも陥りかねないのです。

それだけ重要な職務ですから、中には計画を専門とした社員を置いている建設会社もありますが、多くの場合はその現場の担当者が仮設計画を行うことになります。
現場監督の仕事は基本的に、設計図書を元に施工図を作成し、作業員に指示を与え、予算や工程を管理しながら、建築士の監理下で図面通りに建物を完成させることです。
それだけに、自身の知識と経験に基づいて作業効率や安全対策を考慮し、工夫を凝らしながら行うことのできる仮設計画は、現場監督にとって責任が重い反面、とてもやりがいのある職務であると言えるでしょう。

だから、仮設計画は面白い


自分の計画通りに仮設物が構築され、機械類が配置されていく様子を見るのも楽しいものですが、その後、何の災害もトラブルもなく円滑に工事が進んで建物が出来上がり、安全ネットや足場が外れ、仮囲いが撤去された時の達成感はひとしおです。
仮設計画の面白さが理解できるようになったら、現場監督としても一人前と言えるのかもしれません。

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