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工事写真をスマホで撮影するメリット7選|業務の効率化に役立つアプリも紹介

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公開日時 2023.02.22 最終更新日時 2023.02.22

工事写真とは


工事写真とは、工事現場の記録に使われる写真のことです。
かつてはフィルムでの撮影でしたが、現在は原則デジタル写真であり、カラー写真で1200×900ピクセル程度から2000×1500ピクセル程度のJPEG画像など指定されます。
工事写真は、工事の全期間にわたって撮影するものです。
施工の各段階での施工状況や施工経過を記録し、整理しておくことで、様々な用途に役立てることができます。
活用方法としては、検査や施工管理のときに、工事完成後では見えない箇所の確認手段に使われたり、出来形、 出来高あるいは品質等の確認に使われます。
そのため、工事写真を撮影しておくことは大変重要なこととなります。
工事写真は、どのような写真が必要か、どの媒体で提出するかといったことが撮影要領で定められているため、よく確認する必要があります。

工事写真の目的とは

工事写真の目的は、鉄筋コンクリートの鉄筋部分など、完成後に見ることができなくなる部位をはじめ、全ての施工箇所が適切に工事されたことを証明するためです。
どのように施工されたかといった工事経過の記録や、使用材料の確認、品質管理の確認、どのような精度で施工されたかを示すために使われます。
さらに維持管理の資料、つまり将来の補修等の検討利用資料、完成時の問題発生時に問題の原因究明の資料としても使われます。
このような使われ方を把握した上で、撮影する必要があります。

工事写真をスマホで撮影するメリット6選


工事現場では、かつて「現場監督」という名前のフィルムカメラが使われていた時代もありました。
現在はデジタルなので、デジカメを用意するよりも、普段使う「スマホ」をそのまま使う方が効率的です。
ポケットに常に携帯でき、コンパクトデジカメとスマホでは画質に大きな差はありません。
また、写真の整理にも便利です。
スマホなら、不要な写真を一覧で簡単に確認出来て、削除やメールで画像を送信するのも簡単です。

1:スマホ1台で完結する

工事写真は、一つの現場で数千枚もの撮影が必要となるケースもあります。
たくさんの工事写真を撮影し、整理、分類作業する場合、デジタルカメラで撮影したものをパソコンに取り込むと考えると、大変複雑で手間がかかります。
しかし、スマホを使えば、1台で撮影から整理まで完結できます。
スマホならほとんどの人が持っていますので、簡単に導入することができます。

2:コンパクトなので様々な場所での撮影が可能

スマホは様々な機種がありますが、特にコンパクトなものは片手操作が可能です。
片手で撮影対象物を調整しながら、片手でスマホを持って撮影できます。
また、本体が軽くて小さいため、持ち運びが簡単です。
さらに長時間使っていても、手が疲れにくく、ポケットに入れて持ち運びできます。
そのため、工事現場で持ち歩くのにも苦にならず、様々な場所で撮影できます。

3:カメラ機能の高性能化で色々な写真が撮れる

スマホのカメラ機能は、新機種が出るたびに高性能化しています。
スマホのカメラには通常28mm前後の広角レンズが搭載されています。
最近のハイエンドモデルには、28mm相当の広角レンズに加えて、望遠レンズや、広角レンズが搭載されているダブルレンズ、トリプルレンズ仕様のものが出ています。
さらに、手ブレ補正機能が搭載されたものがあり、ブレが補正されて、より高精細な写真を撮影できます。

4:業務の効率化が図れる

建設現場での写真撮影はどんなカメラを使っているでしょうか。
もしも、従来型のコンパクトデジタルカメラを使っているのであれば、再考の余地がありそうです。
一部の建設現場では、すでにスマートフォンやタブレットを使っています。
その理由は、一言で言えば、効率が良いからです。
まず端末の大きさで言えば、スマートフォンであれば、ポケットの中に入れておき、必要なときだけすぐに取り出せて撮影ができます。
一昔前までは、スマートフォンの写真の画質は低いものでしたが、近年では、デジカメよりも鮮明に撮影できるものが多くあります。
さらには写真を整理するという点においても優れています。
スマートフォンの画面上で写真を選んで削除することもできますし、インターネット接続を使ってメールで写真を送信することもできます。

5:工事写真の共有や管理が簡単

建設現場の写真撮影をスマートフォンにするべき理由のもう一つに写真の管理があります。
例えば、無料でダウンロードできるファイルデータ管理アプリ「Dropbox(ドロップボックス)」を使うことで、データを他のメンバーと共有することができます。
具体的には、現場で撮影した写真をすぐに事務所にいるメンバーがその写真を確認することができます。
しかも、メールを送ることなく実現することが可能ですので、その分、手間が省けます。
このアプリはある程度の容量に達するまで、無料で使うことができますので、まずは試しに利用してみて、本格的に使えそうであれば、容量の多い有料プランを使用すれば良いでしょう。
さらに、このアプリの良いところは、同時に複数のメンバーが写真を見ることができます。
上司や現場監督にもそれぞれのスマートフォンで確認することができるので、効率化につながること間違いないでしょう。

6:スマホのアプリが利用できる

近年、IT技術の発達で様々な建設会社がスマートフォンのアプリを導入しています。
多くの場合が無料で使うことができ、本格的に仕様する際に有料プランを選択することができます。
「新しいものはわからない」と言わず、現場の効率化、人手不足を解消するためにも、現場で使えそうなアプリがないか、積極的に探していきましょう。

工事写真を撮る際のポイント6つ

工事写真を撮る際のポイント6つ


工事写真の撮影は、現場の中の経験が浅い人が担当することが多い業務です。
それは、全ての工程を撮影することで業務の流れを覚えられるという意味があります。
しかしながら、工事写真は現場を記録する大切な業務です。
撮影のポイントを押さえていなければ、せっかく撮った工事写真も役に立たなくなります。
適切な写真が撮れるよう、工事写真のポイントを押さえましょう。

1:写真の目的と見せる相手を意識して撮る

工事写真は、工事の検査時に見ることができなくなった鉄筋のコンクリートの配筋など記録として使われます。
施工が進むと撮影できなくなりますので、漏れがないように撮影する必要があります。
また、工事写真を元に作られる撮影検査図書は、工事検査官が確認するために使用しますから、検査時に必要な写真を確実に撮っておくことが重要です。
あらかじめ検査されるときのことも意識して撮るようにします。

2:工事計画を基に撮影計画を立てる

工事現場の様子は、工事の進行とともに常に変化していきます。
そのため、施工管理に追われて急遽撮影を思いつくような状態では、撮影を忘れてしまい、取り返しがつかなくなる恐れがあります。
そのようなミスを避けるため、工事開始前に撮影計画を立てておく必要があります。
撮影計画は、建物の種類や規模、使用材料を十分に把握した上で、工程表の中に記入しておくといいでしょう。

3:5W1Hの情報が分るように撮る

ビジネスの場面では、いつ(When)どこで(Where)誰が(Who)何を(What)なぜ(Why)の「5W」とHow(どのように)の「1H」の内容を考えると伝わりやすいと言われます。
工事写真も同様、工事工程(When)場所・部位(Where)立会者・確認者(Who)工事種目(What)規格・表示マーク(Why)施工状況(How)を意識し、これらの情報がわかるように撮りましょう。

4:構図は対象物を絞って撮る

工事写真は、撮影する対象物が明確にわかるように撮る必要があります。
それにより、検査時に証明したい被写体が明確になります。
また、何を証明するかで撮影の方法は異なります。
黒板や縮尺がわかるように撮ったり、撮影するものの大きさによって複数枚に分割して撮影したりします。
構図やアングル、ズームなどを変えて撮影し、複数撮影した写真の中から1枚選ぶという方法も良いでしょう。

5:不要物は除いて撮る

工事写真は、編集・加工ができません。
監督員の承諾を得て、回転や明るさの調整を認めるとしていることもありますが、写真の信憑性を考慮しているため、トリミングしたり、不要なものを消したりすることは許されません。
そのため、撮影時に余分なものが写り込まないように、不要なものを取り除いて撮ることが重要です。
撮影後にも画像を確認し、必要があればその場で撮り直すようにします。

6:全景写真は完成後を想定したアングルで撮る

工事写真のうち、全景写真は同じ方向、同じカメラアングルから撮影する必要があります。
工事着手前と完成後が同じ位置で写る必要があるので、工事着手前から完成後と同じ位置になるように撮影します。
スマホでも、ズームで撮影する場合は、同じ倍率になるように調整する必要があります。
定期的に撮影するものですので、撮影ごとに倍率が違うといったことがないように注意が必要です。

業務に役立つ工事写真アプリ7選


工事写真の撮影では、工事名や工事種目、撮影部位などを記載した黒板を写真に写し込む必要があります。
小さな黒板を用意し、反射しないように写し込みます。
スマホで撮影する場合、工事写真アプリを利用することで電子小黒板を活用できます。
さらに信ぴょう性確認機能があるアプリを使うことで、信頼性の高い写真を提供できます。
写真台帳を作成する機能もあり、作業時間の大幅削減にもつながりますのでチェックしてみましょう。

1:電子小黒板PhotoManager

電子小黒板 PhotoManagerは、株式会社ワイズによる工事写真撮影アプリです。
iOS版、Android版があり、スマホやタブレットで活用できます。
電子小黒板機能で、これまで複数人がいないと撮影できなかった工事写真を一人で撮影できるほか、JACIC(一般財団法人日本建設情報総合センター)が実施している信ぴょう性確認の検定、小黒板連携機能の検定に合格しています。
クラウド連携機能により「Dropbox」「Box」「Google Drive™」といったストレージサービスにも対応、大切なデータを保護することも考えられています。
また、工事写真管理システム 「PhotoManager 16」 との連携で、撮影や写真整理もできます。
PhotoManagerには、黒板デザイン機能も搭載、黒板サイズやレイアウトも自在に変更可能です。

2:蔵衛門工事黒板

蔵衛門工事黒板は、株式会社ルクレによる電子小黒板アプリです。
iOS用で、2014年に登場した「蔵衛門Pad(Android)」の技術とノウハウが搭載されています。
工事写真管理ソフト「蔵衛門御用達2021」に対応しているため、蔵衛門工事黒板で撮影した画像をパソコンの蔵衛門御用達2021で管理できます。
台帳管理や電子納品での提出も完全サポートしているのが特長です。
電子小黒板のデザインも豊富で、2,500種類以上のテンプレートがあります。
柱、梁、壁等の配筋に特化した黒板のほか、地域で指定された管工事専用の黒板などもあり、様々な現場の声に応えています。
JACIC(一般財団法人日本建設情報総合センター)が実施している信ぴょう性確認の検定にも合格しており、工事写真の信ぴょう性も担保できます。

3:現場DEカメラ

現場DEカメラは、ダットジャパン株式会社による工事写真アプリです。
iOS用で撮影画像の解像度を設定できるのが特長です。
無償版とPRO版があり、無償版では広告表示が入り様々な機能に制限がありますが、PRO版では、様々な上位機能が装備された有料アプリです。
さらに同社製品の「現場編集長CALSMASTER」または「PHOTOMASTER Plus」を使うことで、撮影リストを作成でき、工事写真の撮り忘れや撮り間違いを防止できます。
無償版でも、電子小黒板の利用や撮影リストを連携でき、電子納品対応の写真撮影が可能です。
さらにDropboxやSnapChamberなどのオンラインラインストレージへの連携もできます。
また、PRO版なら、撮影画像の信ぴょう性確認やインターバル撮影、撮影画像への手書き入力などの機能もあり、iPhone、iPod、iPadにも対応しています。

4:ミライ工事2

ミライ工事2は、太陽工業株式会社による工事写真アプリです。
iOS版、Android版の両方があり、現場で撮影後、最短1分で台帳を印刷できることが特長です。
また、クラウドサービスですので、写真データを移動させる手間がありません。
さらにクラウドサービスであることから、共同で編集でき、報告書作成までの時間削減が可能です。
オフラインモードは、電波が通じない現場での使用にも対応しています。
台帳の編集から印刷までスマホでストレスなく終わらせられます。
工事写真をアプリに取り込んだり、アプリからダウンロードしたりもできるので、現場で効率よく終わらせて、持ち帰らなくてもいいように考えられています。
JACIC(一般財団法人日本建設情報総合センター)の信ぴょう性確認の検定と電子小黒板連携機能に対応しています。

5:工事写真

工事写真は株式会社Boothによる工事写真アプリで、iOS版があり、iPhoneまたはiPod touchで使用できます。
黒板が入った工事写真アプリとして、2011年1月28日に世界に先駆けてリリースされました。
黒板とカメラが一体のアプリを使うことで、現実の黒板を用意する必要がなくなり、黒板が雨で見えなくなることや、風で飛ばされることがなくなります。
また、実際に黒板を置くことができない状況でも、好きな場所に好きな大きさで電子小黒板を配置できます。
黒板記入で何度も使う名称や自分で登録したものを使えば、素早く入力できます。
撮影した写真をサーバーに自動保存、自動仕分け、写真アルバムを自動作成機能があり、クラウドサーバーへは、パソコンからもアクセスできます。
工事写真 通常版 アプリ Ver.2.81、工事写真 ビジネス版 アプリ Ver.2.80からは、国土交通省が推奨する信ぴょう性確認を搭載しています。

6:Photoruction

Photoructionは株式会社フォトラクションによるアプリで、建築・土木の生産支援クラウドPhotoructionにより、生産情報を一元管理・共有できます。
アプリはiOS版、Android版があります。
工事写真の撮影機能で電子小黒板を使用でき、あらかじめ黒板を作成したり、位置情報から階や芯を判定したりできる機能があり、現場でも簡単に入力できることが特長です。
また、撮影した画像はアプリが自動的に整理してくれるため効率的で、写真管理をよりシンプルに行うことができます。
電子小黒板機能はJACIC(日本建設情報総合センター)の信ぴょう性確認機能の認定試験に合格しています。

7:SiteBox

SiteBoxは株式会社建設システムによる工事写真アプリで、iOS版、Android版があります。
スマホ1台で実測値記録と工事写真を撮影でき、電子小黒板の活用で、工事現場の安全確保や効率化を実現することができます。
また、計測した実測値と撮影した写真を「KSデータバンク」というクラウドサービスに保管することで、紛失などからデータを守るほか、写真整理を共同で行うこともでき、業務効率がアップします。
JACIC(一般財団法人日本建設情報総合センター)による信ぴょう性確認の検定にも合格していて、電子納品にも対応しています。
SiteBoxの無償オプションソフトに電子小黒板エディターがあり、セルや罫線、写真情報、黒板情報を自由にレイアウトできます。
工事の種類、目的に合った電子小黒板を作ることができます。

工事写真はスマホで撮影し業務を効率化しよう!


スマホはポケットからすぐ取り出せて、いつでも持ち歩くことが可能です。
また、画質的にも、デジカメよりも鮮明に撮ることができるものが多くあります。
さらにアプリを導入することで、写真の整理をしたり、クラウドで共有したりすることができ、業務を効率化することができます。
この記事を参考に、スマホでの工事写真撮影とアプリでの整理を検討してみてはいかがでしょうか。

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