はつり工事と解体工事の違いとは?はつり工事の作業パターン9つ紹介!
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こちらの記事では、はつり工事と解体工事の違いについてご紹介いたします。
目次
はつり工事とは
はつり工事とは、コンクリートやアスファルトなどを切ったり、削ったりする工事です。
たとえば鉄筋コンクリート造の住宅をリフォームする際に、壁の一部を壊すなどが、はつり工事に該当します。
その他、マンションやビル、道路、橋などを対象とした工事もあります。
はつり工事は単に切ったり、削ったりするだけの工事ではありません。
リフォームなどの際は、コンクリートが不必要に割れないように注意が必要です。
これには、どこまで削るか、どうやって削るか、鉄筋はどうするのかなど、経験や知識が必要とされます。
解体工事との違い
はつり工事と似た工事に解体工事があります。
解体工事もコンクリート等を壊して解体していく工事です。
はつり工事との違いは、工事内容の範囲とされています。
解体工事は、建物全体を壊す工事のことを指します。
一般的に、重機等を使う大規模な工事のことが、解体工事と呼ばれるのです。
建物が老朽化したり、災害等で建物が損傷したりして修理が困難な場合などに、解体工事が行われます。
はつり工事は比較的小規模
一方で、はつり工事はアスファルトやコンクリートに加工を加える工事のことです。
解体工事に比べ小規模な工事のことを指すことが多いです。
また現場により解体工事とはつり工事が同時に行われる場合もあります。
はつり工事の作業パターン9つ
はつり工事は、比較的小規模であることを紹介しました。
そのため、様々な状況に合わせた作業が可能です。
ここからは、工事スペースが狭い場合や騒音が気になる場合、配線を後から追加する場合といった、はつり工事の作業パターンを9つ紹介します。
工事スペースが狭い場合
はつり工事は重機が入れないような狭いスペースでも行えるのが特徴です。
コンクリートの壁を壊したり、穴を開けたりする作業を行います。
ハンマー、チッパー、削岩機などを使い、基本的には人の手で行われます。
騒音が気になる場合
住宅密集地など、リフォームは騒音が気になる現場も多いです。
そういった時は、騒音に配慮したはつり工事が行われます。
配線を後から追加する場合
入居後等に配線を追加する場合、コンクリートの壁や床、天井の必要な場所だけを削る必要があります。
その際に、削ったり、穴を開けたりする等のはつり工事が行われます。
仕上げに繊細な作業が必要な場合
はつり工事には、外観や内観の一部を見栄え良くする「はつり仕上げ工事」があります。
素材によっては人の手による繊細な作業が必要なため、作業で行われることも多いです。
舗装を修繕する場合
コンクリートやアスファルトなどで舗装された道路、駐車場、外構などの修繕もはつり工事の一つです。
舗装された場所は、人や車両の安全を確保するため、定期的に修繕が必要とされています。
亀裂が入ったり、割れたりしている場合は、一般的にコンクリートを剥がして再び舗装をします。
ブレーカーや削岩機など、比較的大型の機械を使うことも多いです。
駐車場に屋根を新しく作る場合
新しく駐車場に屋根を作る場合は、駐車場の床に穴を開けて柱を埋めます。
この穴を掘るために駐車場の床を削る工事も、はつり工事に該当します。
フルリノベーションを行う場合
中古マンション等のフルリノベーションを行う場合、間取りを変更することも多いです。
その際に、室内の間仕切り板を撤去します。
マンションでは騒音が気になることも多いため、はつり工事が行われることも多いです。
ただし間仕切り板が、構造上強度に関わる場合は、撤去できないこともあります。
建物を解体する場合
はつり工事はコンクリートを砕いて壊していくので、建物の解体作業のことを言うように思われますが、建物全体を取り壊すような大規模な解体を行う作業は、はつり工事でなく解体工事となります。
解体工事とは一般的に建物全体を取り壊す工事や、貴重な家屋を移設するためにいったん分解する工事のことです。
建物全体を取り壊す際には、主に重機を用いて建物および基礎を壊していく工法となります。建物の一部だけを削り取る場合は、はつり工事となります。
解体工事は、災害などで建物が大きく損傷してしまい使用することが出来なくなってしまった場合や、建築物の老朽化が進み修理自体が困難な場合、そして道路建設などの公共事業に関係しての家屋の取り壊しなどでも行われます。
いらない部分を削る場合
不要な部分を削り取る場合にも、はつり工事が行われます。
主に、コンクリート造りの建物を新築またはリノベーションする際に、型枠からはみ出したコンクリートを削り取る場合や、古くなって使わないコンクリート部分や不用となる鉄筋部分などを壊すときにはつり工事が行われます。
はつり工事は手作業で行われるので細やかな対応で、工事を進めることが出来ます。
はつり工事のコストが高くなってしまう場合とは?
様々な状況に合わせて作業が可能な上、比較的小規模なはつり工事ですが、コストが高くなってしまう場合もあります。
主な原因は、産業廃棄物や騒音、想定外の問題や作業方法によるものです。
それぞれ詳しく説明していきます。
廃棄物処理のコストが高くなってしまった場合
はつり工事でコンクリートなどを削り取る場合にコンクリート片が生じますし、木材を削っても木くずが出てしまいます。
はつり工事で発生する廃棄物には、他にもアスファルトなどの瓦礫類、ガラス、陶器類、プラスチック類、紙くず、布類、繊維くず、金属くず等が出ますが、これらはいずれも産業廃棄物に分類されるので、適正な処分が要求されます。
適正な処分には産業廃棄物処理業者があたることになるので、処理費用は少額ではありません。
くずの量が多くなればなるほど廃棄物処理コストは増えてしまい、はつり工事に要する費用は増大してしまいます。
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騒音に配慮した場合
はつり工事はコンクリートなどを削って切断するので、かなり騒音を発生させてしまいます。
騒音によりはつり工事は近隣の住宅に迷惑をかけてしまうことになるので、民家が近い場合にははつり工事の防音対策は必須になります。
はつり工事自体を音がしなくすることはできないため、音を小さくする工夫が求められます。
その対策費は通常のはつり工事に上乗せされるので、騒音対策によりはつり工事のコスト高を招いてしまいます。
騒音対策として良く行われるのが、防音パネルの設置によりグラスウール素材でできたパネルではつり工事を行っている個所を覆ってしまう防音対策です。
この防音パネルが多くなればなるほど、はつり工事のコストは増大してしまいます。
想定外の問題が起こってしまった場合
はつり工事では想定外の問題が起こってしまった場合は、その対策などに別途料金が発生するのでコストが増大してしまいます。
特に大きいのが想定外の事態により工期が延びてしまうことで、1日あたりの工事費用が追加されていき、はつり工事費用はその分高くなってしまいます。
他にも想定外にはつり工事のごみが生じてしまえば、その分の処理費は増大しますし、はつり工事の作業員にお茶を出す場合や、食事を出す必要が出た場合には、当然その分は別費用となり費用の増大を招きます。
作業方法によってコストが高くなってしまった場合
はつり工事には、機械工具としてハンドカッターやエアコンプレッサーが使われますが、どの機械工具も使用に当たり工賃と1日単位の賃借料が発生します。
また、重機を使わざるを得ないような大規模のはつり作業が出てしまうと、専用のショベルカーなどを賃借する必要が出てきます。
逆に細かく丁寧な作業が要求されるはつり工事の場合は、手作業で少しずつ進めていくことが求められてきます。
どのような作業方法であっても、工期が延びていくとコストは増大してしまいます。
エアコンプレッサーでの作業
はつり工事で利用する工具に、エアコンプレッサーという工具も用いられます。
このエアコンプレッサーは空気を送る器具で、はつり工事ではコンクリートのくずを除去するときや、コンクリートに付いたクギなどを取り除くために使われます。
身近な用途では、自動車や自転車の空気入れとして使われていて、18,000円~35,000円が1日あたり請求されます。
もちろん工期が延びるとその分コストがかかる原因になります。
ハンドカッターでの作業
はつり工事で利用する工具には、前出のエアコンプレッサー以外にハンドカッターという器具も用いられます。
ハンドカッターとは、コンクリートを切るための工具でダイヤモンドが刃についていて、回転してコンクリートなどをカットします。
このハンドカッターでの作業工賃は、普通1mカットするために250~500円かかりますが、この費用には作業員の人件費やごみ袋などは含まれていません。
また、砥石交換にも別に費用がかかります。
工期が延びると費用がかさむ原因になります。
重機での作業
一般的にはつり工事は手作業になるために重機は用いられず、重機を使うような大規模の工事は解体工事に分類されます。
しかし、重機を使わなければならないような基礎コンクリートなどを除去する場合には併用されることがあります。
重機を、はつり工事に利用するときは、通常は重機であるショベルカーに、はつり専用のノミを付けて行います。
この重機は工賃以外に賃借料がかかるので、工期が延びると1日ごとに使用料が加算されてしまい、コストが増大することになります。
人力での作業
はつり工事は基本的に人力での作業で、コンクリーなどを削り切断していきます。
機械を使わないで行う場合は、ノミやハンマーを使って作業をします
機械よりもこのような工具を使った方が丁寧で間違いのない作業が出来るため、人力での手作業が必要な場合が出てきます。
そのような場合は固いコンクリートを相手にするため、作業時間がかかってしまうので、人件費が増大してコストが高くなってしまいます。
はつり工事を行う際の注意点
はつり工事を行う際には、いくつかの注意点があります。
「人員を確保する」ことと、「周辺への配慮」の2点です。
それぞれ詳しく説明しますので、注意点をよく理解した上で進めていきましょう。
人員を確保する
はつり工事を行うにあたり、安全性を確保するためと早く工事を進めるために十分な人員確保が必要です。
そしてスムーズにはつり工事を進めるために、チームワークが良くなくてはなりません。
はつり工事は解体工事に比べて狭いスペースで進めていきますし、その狭い空間の中で安全に、はつり工事を進めなければなりませんので、チームワークは大事になっています。
しかも、周辺との騒音対策などから、スピーディーにはつり工事は行わなければなりませんので人員を十分に確保しておかなければなりません。
周辺への配慮
はつり工事を行う際に注意すべき点がいくつかあります。
特に必要なのが現場周辺への配慮になります。
はつり工事が行われる現場は、狭くてスペースの確保が難しい場所が多くなっています。
はつり工事を行うということは、重機を入れて大規模な解体工事を行うのに向いていない現場ですので、人力でのはつり工事が行われることになります。
そして、騒音対策などを行い、周辺への影響を最小限にとどめることがはつり工事には必要です。
騒音だけでなく周辺住民とのトラブルになりやすい、粉塵や振動についても工事前から周知するなどして周辺住民への理解を求めておき、さらに、はつり工事に使用する機械やはつり工事をする時間帯にも気を配り、周辺への配慮を忘れないようにしなければなりません。
はつり工事について知ろう
はつり工事は建材などを使っている家屋では、自宅や庭や敷地内などのコンクリート土間や壁、そして煉瓦や石畳などの様々な場所で削ることや切断する場合に行われる作業になります。
このはつり工事は単純作業に見えるので、自分で行うことで費用を安く済ませられると考えられますが、はつり工事は専門性が高く時間もかかる作業です。
素人がはつりの作業を行うには、はつりを行う道具を購入して準備するだけでも2万円以上はかかります。
さらに、はつり工事を行った際に発生したコンクリートなどの廃棄物を処理する費用も発生します。
この廃棄物は産業廃棄物に分類されるため、行政体では受け入れてもらえず専門業者の処理が必要になってしまいます。
このように、はつり工事は専門業者に手配した方が楽な作業といえるでしょう。
はつり工事を行いたい場合は、よく理解した上で作業の検討をしましょう。
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