路体の施工方法とは?路体の施工で使用される機械4選や使われる材料
目次
路体とは何か?
路体とは、道路を構成する上で最下層となる部分の名称です。最下層に位置しているので、道路全体を支える役割をしています。路体は土でできていて、道路を作りたい部分にある自然の土をそのまま利用するのが一般的です。
道路を支える部分なので、平らに均(なら)されていることが重要で、敷均した後の厚さは35cmから45cm程度になります。土を締め固めた後は、30cm以下になるようにする必要があります。
路床との違い
路床は、路体の上に位置する部分を言います。道路を構成する最下層にあるのが路体で、その上に路床が設置されますが、路床は舗装の下面から高さ1mまでの部分を言い、舗装の荷重を支えています。路体と同様に、素材は主に土です。
路床はさらに2つの部分に分かれていて、現地盤改良した層を構築路床、その下に位置する部分が原地盤で、それを総称した言葉が路床です。
路体で使われる材料とは?
路体で使われている材料は、土です。購入してきた土を使用するのではなく、一般的には舗装を行いたい部分に自然にある土を利用します。
路体材として利用する土は、定められた規格に適合しているものでなければ利用できません。たとえば、 最大粒径が300mmであることなどの規格が設けられているので、その場所にある土が規格に適合するか確認したうえで利用する必要があります。
路体の施工方法とは?
路体は舗装の最下層に位置するので、きちんと施工しておかなければ舗装全体をきちんと支えることができません。そのため、路体の施工方法を理解して、舗装を支えられる路体に仕上げる必要があります。
では、どのように施工すればいいのか、路体の施工方法について見ていきましょう。
表面の転圧をする
路体の施工方法の1つ目は、表面の転圧です。転圧とは、土などに力を加えることによって空気を押し出して、土の粒同士が密着しやすい状態にすることを言い、転圧すると密度が高まり、土が締まります。
転圧にはローラーなどが用いられ、施工の順は、継目転圧・初期転圧・二次転圧・仕上転圧です。それによって、土の状態がより安定します。また、転圧に用いられるので、タイヤローラーやロードローラーは転圧機と呼ばれます。
表面の不陸を敷均する
舗装を構成する上で最下層に位置する路体に不陸があると、舗装全体を支えられないので、表面の不陸の敷均しをします。敷均しとは、運び込まれた土砂を平らに均すことを言い、「しきならし」と読みます。
路体の場合、締め固め厚さが30cm以下、敷均し厚さが35cmから45cm以下になるように、施工を行わなければいけません。
不陸とは
不陸とは、表面や部材などが水平ではない場合や、スラブなどに凸凹がある場合などに使われる言葉です。全体的に傾きがある場合にも、不陸という言葉が使われます。読み方は「ふろく」ですが、「ふりく」と言われることもあります。
「陸」には水平・平らという意味があるので、不陸は平らではないという意味になり、水平かどうか確かめる場合には「陸を見る」など、陸に関する言葉がいくつかあります。
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路体の施工で使用される機械4選
路体の施工には、機械を使用します。行う工事の内容によって、適切な機械を選んで使用する必要があるため、機械の特徴を確認しておきたいところです。
では、路体の施工ではどのような機械が使用されているのか、主な4つの機械について特徴を確認しましょう。
路体の施工で使用される機械1:タイヤローラー
タイヤローラー(正式名称:タイヤ式ロードローラー)は、転圧の際に用いられる機械です。3個から4個の空気入りタイヤが左右一列に配置された車軸を、車体の前後に取り付けられているのがロードローラーです。
タイヤローラーには騒音が少ないメリットがあり、荷重だけではなくタイヤの空気圧との組み合わせで路体を締め固めるため、必要な力を調節しながら工事が行えます。タイヤの空気圧を高めれば上層の締め固め効果を上げられます。
路体の施工で使用される機械2:マカダム式ロードローラー
マカダム式ロードローラーも転圧に用いられる機械で、地面を押し固める役割があります。ロードローラーにもいくつか種類がありますが、マカダム式ロードローラーは一般的でよく見られるタイプのロードローラーです。
マカダム式ロードローラーには、3つの車輪がついています。つけられている車輪は重くて大きいため、走行すると地面に圧力がかかり、押し固められる仕組みです。
路体の施工で使用される機械3:ブルドーザー
ブルドーザーは、路体の全体を均すために使う機械です。ブルドーザーには土砂を掻き起こす・土を運ぶ・土を均すなど複数の機能が備わっていて、整地をする際に便利に利用できます。
一般的には前方に排土板(ブレード)が取り付けられていて、ブルドーザーが進む方向に土を押し出します。リッパという爪のような形をした装置が付いているタイプのブルドーザーは、整地したい土地に転がる岩や石を砕くことも可能です。
路体の施工で使用される機械4:モーターグレーダー
グレーダーとは、道路を平らに均すなどの役割を持つ、整地に役立つ機械です。大雪が降った時には、除雪も行えます。グレーダーには牽引式のものなど種類がいくつかあるのですが、自走できるグレーダーがモーターグレーダーです。
路体を施工する時には路体を均す役割をしていて、舗装の下地作りに役立っています。
路体の施工をするときの注意点
路体は舗装を支える重要な位置なので、施工する際には慎重に工事をしなければいけません。施工の際の注意点は、設計図書に従って施工を行うということです。また、監督を行っている作業員の指示に従う必要もあります。
設計図書に従うのが原則ですが、現場を確認してみたら記載がない残留物があったり、実際の土地の形が違ったりなどの例もあります。設計図書を受け取ったら、その正確性を確かめることも必要です。
路体について理解しよう
舗装を支える重要な役割を果たしているのが、最下層に位置する路体です。その上に路床、路盤と重なっていき、最終的に舗装が出来上がるので、基礎になる部分の施工がきちんとできていないと、全体の安全性が保たれません。
そこで、路体の施工方法や施工の際に利用する機械などについて理解し、設計図書に従って施工が行えるようにしましょう。
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