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ボイリングとはどんな現象?ボイリング現象が起こる過程6つと対策方法を紹介

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公開日時 2023.02.10 最終更新日時 2023.02.10

こちらの記事では、ボイリングについてご紹介いたします。

 


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ボイリングとはどんな現象?

ボイリングとは地面から砂と土が混ざった泥水が噴き出す現象です。

地下水位が高い地盤を掘削する場合や液状化現象を起こしている地盤など、水圧によって土が押し上げられて流動化し、ボイリングが発生する場合があります。ボイリングが発生すると、土止め支保工は崩壊し、建築物も倒壊する危険性があります。

また、地下水が湧き上がることでボイリングが発生した場合の現象名は「クイックサンド」です。

ボイリングと似ている現象3つとは?

ボイリングと同じように土留めの破壊につながる現象は他にもあります。

ボイリングは建築現場で発生すると地盤が非常に不安定な状態になるため、大きな被害につながる可能性があります。また、山留めの破壊や建物の倒壊を引き起こす可能性があるのはボイリングだけではありません。

ここではボイリングと似ている現象3つをご紹介しますので、どのような現象があるのか参考にしてみてはいかがでしょうか。

ボイリングと似ている現象1:ヒービング

ヒービングとは、掘削背面の土砂の重量が底面の地盤支持力より大きくなることで掘削底面が持ち上がる現象です。

ボイリングと同じく山留めを設置して基礎構造を作るために地盤を掘削する場合、ヒービングが発生すると地盤が膨れ上がって山留めの崩壊を引き起こします。また、ヒービングは主に掘削底面に柔らかい粘土層がある場合に発生するケースが多いです。

ボイリングと似ている現象2:盤ぶくれ

盤ぶくれとは、掘削底面より下にある上への圧力を持った地下水により掘削底面が持ち上がる現象です。

掘削底面下に粘土性地盤や細砂層のような難透水層があり、さらに難透水層の下に被圧帯水層がある場合、盤ぶくれによって掘削底面の地盤が持ち上がることがあります。

また、最終的には難透水層が破壊されてボイリングと同じ状態になり、盤ぶくれもヒービングと同じく、粘土性地盤を深く掘削している際に発生します。

ボイリングと似ている現象3:パイピング

パイピングとは、水位差のために砂質地盤の中にパイプ状の水の流れが発生し、土砂と水が噴き出す現象です。

滞水層がある地層の場合、掘削によって発生する掘削面内外の水圧差によって地中の粒子が洗い出され、パイピングが発生することがあります。また、パイピングは浸透水の挙動によって発生し、大型の建築物がパイピング現象によって崩壊したケースもあります。

ボイリング現象が起こる過程6つ

ボイリング現象とはどのような過程で発生するのでしょうか。

ボイリングとは地下水位が高い地盤を掘削する場合に発生する掘削底面の破壊現象です。ボイリングが発生すると山留めの安定性が損なわれたり、構築物が倒壊したりといった危険性があります。

そのため、掘削現場ではどのようにしてボイリングが発生するのか知っておく必要があります。ここではボイリング現象が起こる過程6つをご紹介しますので、参考にしてみてください。

ボイリング現象が起こる過程1:基礎掘削

基本掘削とは地表よりも下を掘っていく作業です。

建築現場などで構造物を作る場合、地盤よりも下に基礎構造を作るために地面を掘削機などで掘っていきます。ボイリングが発生しやすい条件としては、地下水位が高い砂質土地盤で掘削を行うケースです。

また、通常、土を扱う工事では掘削と盛土がセットで行われますが、残った土の処理量が少なくなるようにバランスよく盛土量と掘削土量を調整することが望ましいとされています。

ボイリング現象が起こる過程2:土地の高低差が発生する

基本掘削によって土地の高低差が発生します。

掘削では地表よりも深く地面を掘っていくことになりますが、その際に掘削場所に土が流れ込まないように、鋼矢板やSMWなどの遮水性の土留め壁を使用することになります。

また、掘削作業によって掘削していない場所と掘削している場所で、土地に大きな高低差が発生します。

ボイリング現象が起こる過程3:水位の高低差が発生する

土の高低差が発生することにより、水位にも高低差が発生します。

掘削によって、もともとその土地の初期水位があった場所よりも掘削底面の方が地中の深い場所にある状態になります。そのため、掘削を行っていない場所と掘削した場所の高低差によって、地中の地下水位に高低差が発生します。

ボイリング現象が起こる過程4:水圧が上昇する

水位の高低差が発生することにより、水圧が上昇します。

掘削していない場所と掘削している場所の水位差によって水圧の上昇が起こり、上向きの浸透水が発生します。また、この場合、浸透水が土の有効土圧を超えてしまうと沸騰するように水が湧き上がるようになります。

ボイリング現象が起こる過程5:掘削部の水圧が上昇する

水圧の上昇によって掘削部の水圧が上昇します。

水圧が高くなった地面の掘削底面は水圧によって下から押し上げられるようになります。その水圧によって、掘削底面にある土はせん断抵抗を失います。

せん断抵抗とは土壌を形成している土の粒子の噛み合いや内部摩擦、粒子を互いに密着させている粘着力などの力により、土が変形に抵抗しようとする力のことです。

ボイリング現象が起こる過程6:ボイリング現象が発生する

水圧のために押し上げられた掘削底面が流動化し、最終的にはボイリング現象が発生することになります。

掘削による地面の水位差によって発生した上向きの浸透流の浸透圧が土の有効重量よりも大きくなると、遮水性の土留め壁によって抑えられていた掘削していない土地が陥没し、掘削底面から砂と土が混ざった泥水が噴き出します。

このボイリング現象に至ると急激に山留めの安定性が失われ、掘削現場が崩壊することになります。

ボイリングの主な対策方法4つ

ボイリングの主な対策方法4つ

ボイリングを発生させないためには、あらかじめ十分なボイリング対策を実施することが重要です。

ボイリングは地下水位の高い砂質地盤で発生する現象なので、ボイリングの発生しやすさは掘削を開始する前から把握することができます。そのため、ボイリング対策を行うことで被害を防ぐことも可能です。

ここではボイリングの主な対策方法4つをご紹介しますので、どのような対策方法が有効なのか参考にしてみてはいかがでしょうか。

ボイリングの対策方法1:薬液注入工法

ボイリングの対策方法としては薬液注入工法が有効です。

薬液注入工法とは任意に硬化時間を調整できる薬液を地盤の中に注入し、地盤の強化を行う地盤改良工法のことです。薬液注入工法は施工機械も小型で設置撤去が簡単なため、ボイリング対策には薬液注入工法によって掘削底面に遮水層を構築することが有効であると言われています。

また、ボイリングによって中断した現場も薬液注入工法を行うことで、工事を再開することが可能です。

ボイリングの対策方法2:窯場工法

ボイリングの対策方法としては窯場排水工法が有効です。

窯場排水工法とは、穴あきのドラム缶などの釜場という集水マスを掘削面よりも深い場所に設置して、流れ込んできた湧水をポンプで排水するというものです。

窯場排水工法は地下水位を低下させるわけではなく、水位差によって湧き出てきた水を排水する工法です。そのため、回りこんでくる水の量が限られる場合や小規模工事で湧いてくる水の量が少ない場合に採用されます。

ボイリングの対策方法3:ディープウェル工法

ボイリングの対策方法としてはディープウェル工法が有効です。

ディープウェルとは深井戸を意味する言葉で、掘削構内や構外にディープウェルを設置して、中に流入してくる地下水をポンプなどで排水することで地盤の地下水位を安定させる工法です。

自由水層には自由水ディープウェル、被圧帯水層には被圧水ディープウェルが用いられます。なお、浸透性が高い砂質地盤に有効な方法なので、ボイリング対策としてよく用いられます。

ボイリングの対策方法4:ウェルポイント工法

ボイリングの対策方法としてはウェルポイント工法が有効です。

ウェルポイント工法とはウェルポイントと呼ばれるストレーナーを持ったパイプの先端を地盤に複数打ち込んで、地上に設置したウェルポイントポンプによって強制的に地中にある水を排水する工法です。

この工法により地下水位を低下させることができ、さらに軟弱地盤を改良することができます。なお、ウェルポイント工法は比較的浅い掘削の場合に採用される工法となっています。

ボイリングを予防するための対策3つ

ボイリングを発生させないために予防を行いましょう。

ここまで具体的なボイリング対策方法についてご紹介しましたが、ボイリングを予防するための対策としては、大きく分けて3つのパターンがあります。

ここでは最後にボイリングを予防するための対策3つをご紹介しますので、どのような予防が可能なのか参考にしてみてはいかがでしょうか。

ボイリングを予防するための対策1:地盤を改良する

ボイリングを予防するには地盤改良するという方法があります。

前述の薬液注入工法などを採用することにより、水が多く含まれている軟弱地盤を硬化させて地盤を改良することができます。このように地盤の強度を上げる方法は、地下水の水位を下げる方法を共に一般的なボイリング対策となっています。

ボイリングを予防するための対策2:土留めを補強する

ボイリングを予防するには土留めを補強する方法があります。

具体的なボイリング対策法ではご紹介していませんが、浸透圧に対抗するために土留めを強化するという方法もあり、土留めの根入れを長くすることで土の有効重量を大きくすれば、水圧の高低差が発生しにくくなります。

ボイリングを予防するための対策3:水位を低下させる

ボイリングを予防するには水位を低下させる方法があります。

前述のディープウェル工法やウェルポイント工法などでもご紹介したとおり、地中の地下水をポンプなどでくみ上げて排水することにより、地中の水位を低下させてボイリングを防止する方法もボイリング予防としては一般的な方法です。

ボイリングとはどんな現象かを理解して対策を講じよう

砂質地盤での掘削作業の際には十分なボイリング対策を講じることが重要です。

この記事でご紹介したボイリング現象の概要やボイリング現象が起こる過程、ボイリングの主な対策方法、ボイリングを予防するための対策などを参考に、ボイリングの発生過程や対策について理解を深めてみてはいかがでしょうか。

 


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