たわみ角とはどんな数値?主な公式7つと覚え方のコツを詳しく解説
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目次
たわみ角とは
たわむという言葉の意味をご存知でしょうか。たわむとは、枝や棒に力が加わってしなって弓形(ゆみなり)の状態になることを表す言葉です。
たわみ角(たわみかく)とは、梁が変形したとき、変形前の材軸と変形後の材軸の接戦とがなす角のことです。このたわみ角を求めることで、部材の端からどのくらい下がったのかを表すことができるのです。
このたわみ角は、一級建築士の試験問題で計算問題として出題されることがありますので、全ての公式パターンをしっかりと覚えておく必要があります。
たわみが起きる場面
梁の長さが長ければ長いほど、断面形状が横に長ければ長いほど、たわみが起きます。
プラスチック製の30cmほどの定規の両端を手のひらで支えて、中心部分に力を加えたり、片側を机の端においてもう一方に力を加えた様子をイメージすると分かりやすいです。
実生活の中で例を挙げれば、ベンチに複数人で座ったときに座っているところが沈むこと、これがたわみが起こっている状況です。また、雪国であればカーポートに雪がつもり屋根の部分が下がってしまうこと、これもたわみが起こっている状況と言えます。
梁が長いほど数値が大きくなる
たわみは、その梁が長いほどその数値は大きくなります。つまり、梁が長ければ長いほど、荷重の影響を大きく受けるので、その変形が大きくなるということです。
このように大きく変形することによって、結果としてたわみ角の角度を大きくしています。
たわみとたわみ角の公式7選
ここからは、試験によく出題される、それぞれの条件下でのたわみとたわみ角の公式についてご紹介します。
今回解説するたわみとたわみ角の公式は、全部で7つあります。公式についてですが、乗数については2乗は^2、3乗は^3と表記しています。
1:単純梁の中央集中荷重
まず、単純梁の中央集中荷重のたわみとたわみ角の公式について説明します。前提条件として、たわみをδ(デルタ)たわみ角をθ(シータ)、集中荷重をP、梁の長さをLと表すこととします。
たわみの公式は「δ=PL^3/48EI」、たわみ角の公式は「θ=PL^2/16EI」となっています。
2:単純梁の等分布荷重
単純梁の等分布荷重のたわみとたわみ角の公式について説明します。前提条件として、たわみをδ(デルタ)たわみ角をθ(シータ)、等分布荷重をW、梁の長さをLと表すこととします。
たわみの公式は「δ=5WL^4/384EI」、たわみ角の公式は「θ=WL^3/24EI」となります。
3:片持ち梁の先端集中荷重
片持ち梁の先端集中荷重のたわみとたわみ角の公式について説明します。前提条件として、たわみをδ(デルタ)たわみ角をθ(シータ)、集中荷重をP、梁の長さをLと表すこととします。
たわみの公式は「δ=PL^3/3EI」、たわみ角の公式は「θ=PL^2/2EI」となります。
4:片持ち梁の等分布荷重
片持ち梁の等分布荷重のたわみとたわみ角の公式について説明します。前提条件として、たわみをδ(デルタ)たわみ角をθ(シータ)、等分布荷重をW、梁の長さをLと表すこととします。
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たわみの公式は「δ=WL^4/8EI」、たわみ角の公式は「θ=WL^3/6EI」となります。
5:片持ち梁の先端モーメント荷重
まず、片持ち梁の先端モーメント荷重について説明します。力には、一方向に押したり引いたりするものと、ねじるものがあります。モーメントとは、そのねじる力のことを指します。
では、片持ち梁の先端モーメント荷重のたわみとたわみ角の公式について説明します。前提条件として、たわみをδ(デルタ)たわみ角をθ(シータ)、モーメント荷重をM、梁の長さをLと表すこととします。
たわみの公式は「δ=ML^2/EI」、たわみ角の公式は「θ=ML/EI」となります。
6:両端固定の集中荷重
両端固定の集中荷重のたわみとたわみ角の公式について説明します。前提条件として、たわみをδ(デルタ)たわみ角をθ(シータ)、集中荷重をP、梁の長さをLと表すこととします。
たわみの公式は「δ=PL^3/192EI」となります。両端固定の場合は、端からの角度は出ないので、たわみ角は0(ゼロ)です。
7:両端固定の等分布荷重
両端固定の等分布荷重のたわみとたわみ角の公式について説明します。前提条件として、たわみをδ(デルタ)たわみ角をθ(シータ)、集中荷重をP、梁の長さをLと表すこととします。
たわみの公式は「δ=WL^4/384EI」となります。両端固定の場合、端からの角度は出ないので、たわみ角は、0(ゼロ)です。
たわみ角の公式を覚えるコツ
ここまで、7つのパターンのたわみとたわみ角の公式について紹介しました。覚えることも多くなってしまい、覚えられず不安になってしまう方もいるのではないでしょうか。
これらの公式を覚えるにはコツがあります。このコツについて紹介しますので、参考にしてみてください。
分母は必ずEI
全ての公式の分母には「EI」が入っています。
ですから、たわみ・たわみ角を求める問題が出てきたら、焦ることなくまず「分母にEI」がつくことを思い出すようにしましょう。
Lの次数に注目
最初にご紹介した「単純梁中央集中荷重」のたわみとたわみ角の公式である「δ=PL^3/48EI」と「θ=PL^2/16EI」です。
Lの次数がたわみが3乗、たわみ角では2乗になっています。たわみ角のLの次数は、たわみの公式のLの次数から1を引いた数になっていることがお分かりいただけるでしょう。
「たわみの公式のLの次数-1=たわみ角のLの次数」という、この関係性を覚えておきましょう。
たわみ角の公式はパターンを覚えて暗記しよう
試験に出題される「たわみ、たわみ角」の求め方は、公式を使わなければ解くことができません。しかしながら、公式さえ覚えておけば解ける問題です。
7つご紹介した公式についても、コツさえつかんでしまえば、すぐに暗記できることがお分かりいただけたのではないでしょうか。この記事でご紹介した公式と覚え方を参考に勉強をして、試験に臨みましょう。
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