単管足場の特徴は?足場の組立手順や注意点を紹介!
単管足場とは、単管と金具のクランプを組み合わせた仮設足場です。
昔から使われてきた仮設足場とされ、過去にはさまざまな現場で用いられてきました。
低層での作業に向いているとされている方法のため、高層ビルなどではあまり使用されていません。
本記事では単管足場とは何か、単管足場の組立手順などを紹介します。
単管足場とは
単管足場とは、単管とクランプを組み合わせて作られた足場です。
歴史が古い仮設足場で、過去にはさまざまな現場で用いられてきました。
枠組足場を設置できないようなら低層階や狭いスペースでも利用できるのが特徴です。
また枠組足場と比べて付属品が少ないため、シンプルな構造です。
さらに単管パイプとクランプを駆使すれば、柔軟に形状を変化させられます。
単管足場の安全基準
労働安全衛生法などによって、単管足場の安全基準は以下のように定められています。
- 足場は本足場、1階足場やつり足場があり、足場は倒れないように建物などでは一定間隔で壁繋ぎをして控えを取る。
- 高さ2メートル以上の足場の作業場所には幅40センチ以上の作業床を設ける。
- 事業者は、つり足場や張り出し足場、高さ5メートル以上の足場の組立や解体作業では、足場組立て等作業主任者を選任する。
- 脚部にはベース金具を使用して、敷板や敷角、根がらみ等を設けましょう。
- 壁繋ぎは垂直方向5メートル以下、水平方向5.5メートル以下にする。
- 建地間隔は、けた方向1.85メートル以下、はり方向1.5メートル以下にする。
- 地上第一の布は2メートル以下の位置に設ける。
- 建地の最高部から31メートルを超える場合の建地は、銅管を2本組にする。
ただし建地の下端に作用する荷重設計が当該建地の最大使用荷重を超えない時は、この限りではないとする。 - 銅管の接合部や交差部は、適合する附属金具を使用する。
また確実に接合・緊結する。 - 足場の脚部には、ベース金具を使用し、敷板や敷角などを使用して根がらみなどを設ける。
- 足場組立作業主任者は、材料や工具、安全帯などの点検作業方法の決定や安全帯などの使用状況を監視する。
出典:労働安全衛生法
単管足場の組立手順
ここでは単管足場の組立手順や注意点を紹介します。
1.敷板を設置する
足場の滑動や沈下を防止するために、地面に敷板や敷角を設置します。
2.支柱を組み立てる
敷板・敷角の上に、単管ベースを基準にして縦方向の単管パイプの支柱を垂直に組み立てます。
支柱と支柱を連結させるには根がらみを使用しましょう。
ただし、合板や木製足場板のように、長尺の敷板に釘止めした場合はそれで活動防止や沈下防止の効果を得られるとされています。
そのため敷板方向の根がらみは省略可能です。
3.枠を組み上げる
単管パイプ同士を直交クランプなどのジョイント金具を使って、枠を組み上げます。
クランプの締め付けトルクは標準値にし、なるべく均一に締めましょう。
そうすることで、枠組の安定性が保てるとされています。
枠が組みあがったら、足場板を渡して単管に固定します。
4.壁繋ぎで固定する
建物の外壁から足場を組んでいる単管は、壁繋ぎを使って固定します。
また筋交いを設置することで倒壊防止の効果が期待できます。
筋交いは枠外へ斜めに固定するようにして補強しましょう。
単管足場の注意点
作業員が安全に作業するためには、足場の安定性・耐久性を確認することが重要です。
ここで単管足場を組み立てる際の注意点や確認点を紹介します。
単管足場の上部
- 壁繋ぎは適切に取り付けられているか
- 作業床は40センチ以上あり、隙間は3センチ以下か
- 昇降設備は適切に設置されているか
- 大筋交いはすべての建地と緊結しているか
- 積載荷重表示はあるか
- 安全帯を使用しているか
- 積載物は1スパン400キログラム以下か
単管足場の下部
- 地盤の転圧はしているか
- 敷板はあるか
- 単管ベースは足場板に釘で固定しているか
- 1段目の床は高さ2メートル以下になっているか
- 足場の幅は1.5メートル以下になっているか
- 根がらみパイプはあるか
- 建地のスパンは1.85メートル以下になっているか
組立・解体作業時
- 作業主任者や作業指揮者は任命されているか
- 作業主任者の表示はあるか
- 監視人や合図者は任命されているか
また看板は設置されているか - 親綱を設置し、支柱の間隔は10メートル以下になっているか
- 作業員は安全帯を使用しているか
- 上下作業になっていないか
- 敷板があり、単管ベースはしっかり釘止めされているか
- 足場板は固定されているか
- 立ち入り禁止のバリケードやロープ、看板などは設置されているか
比較的強度の高い足場
枠組足場は、比較的強度が高く組立てが簡単な方法とされています。
施工高さが約45メートルまで可能とされているので、高層建築などにも良く用いられます。
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