掘削とは?主な掘削の方法4つや掘削工事に使用する主な機械を紹介
こちらの記事では、掘削についてご紹介いたします。
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目次
掘削とは?
掘削とは、現地盤から施工面までの土砂を掘り下げ、穴をあける作業のことを言います。
土木業界で言われる掘削とは、重機(バックホウ、パワーショベルなど)を使う作業や、人力掘削とは(シャベル、ツルハシ、スコップなど)によっての掘削作業掘削において、地盤や岩盤を掘ったり削ったりすることです。
地面を掘ることで、主に、地盤調査、井戸の作成、石油やガスの採取のための坑井の建設、温泉の採掘などの目的で活躍する作業です。
また、掘った個所を最終的に埋め戻し盛土をする床掘りとは異なり、埋め戻しを行わないのが掘削の特徴です。
掘削工事に使用する主な機械3つ
ここからは、掘削工事の作業で使用する主な機械、クラムシェル、バックホウ、テレスコ式クラムシェルの3つの機械の特徴と、どんな役割があるのかについて解説していきます。
それぞれの機械がどの作業に用いられ、どのような働きをしているのかを知ることはとても大切です。
掘削工事に使用する機械1:クラムシェル
クラムシェルとは、地下の深い所で掘り進められた土を、地上のダンプトラックに積み込むための機械です。
掘削工事の比較的初期段階で、地下が深くない場所ではバックホウで直接ダンプトラックに掘削した土を積むことが可能です。しかし、作業が進み地下が深くなっていくと、バックホウではダンプトラックまで届かなくなり、積み込むことができなくなります。
そこで、クラムシェルが活躍します。バックホウで掘削した土を、地下深くから地上へと運ぶことができます。さらに、地上へと運んだ土をそのままダンプトラックに積み込むこともできるのです。
掘削工事に使用する機械2:バックホウ
バックホウは、一般的にはショベルカーと呼ばれることが多く、地面の土を掘る作業を行う機械です。掘った土が地下深くでなければ、ダンプトラックにそのまま積み込むことも可能です。
掘削工事以外の多くの工事現場でも使用される、ポピュラーな機械と言えます。
掘削工事に使用する機械3:テレスコ式クラムシェル
テレスコ式クラムシェルとは、油圧によってアームの伸縮が可能なタイプのクラムシェルです。
先ほど紹介したクラムシェルと用途などは同じで、バックホウで土を積むことができなくなった時に地上へ土を運び、ダンプトラックへ積み込みます。この時、テレスコ式は、油圧でアームの伸縮ができるので、普通のクラムシェルよりも効率よく作業をすることが可能です。
主な掘削の方法4つ
使用する機械、クラムシェルとバックホウについて解説しました。
ここからは掘削の方法で主に用いられる方法、ロータリー掘削、空気混合泥水掘削、泥水掘削、エア掘削の4つをご紹介します。
掘削には様々な方法があり、それぞれにメリットデメリットがあります。よく理解することは重要です。
掘削の方法1:ロータリー掘削
ロータリー掘削とは、通称ビットと呼ばれている刃先と地上の機械を、長い堀管(足りなくなったら連結により伸縮可能)で連結させ、刃先を回転させ、その回転によって地層を削りながら掘削する方法です。
ロータリー掘削は深くまで掘り進めることが可能なため、地盤のやわらかいところから岩盤のような硬いところまで、どんな地盤でも掘ることができます。やぐらを組んだりしなくてはいけないため、比較的規模の大きい掘削作業に用いられます。
掘削場では主にこの設備が使用されます。
掘削の方法2:空気混合泥水掘削
空気混合泥水掘削とは、泥水に空気を混ぜ合わせて見かけ上の泥水比重を小さくし、低圧層に泥水が逸走しないようにして掘削する工法のことです。逸泥対策を行わなくても良く、地熱井の生産層や還元層に影響を与えづらいという利点があります。
また、この工法では掘削の対象となる地層が硬いことが多く、通常のジャーナルベアリングビットが主に使用されます。
掘削の方法3:泥水掘削
泥水掘削とは、ロータリー掘削を行う際にビット付近の掘削屑を円滑に取り除くこと、掘削屑を地下深くから地上まで運び出すために泥水を循環させて掘削を行うための方法です。
泥水がジェット上に噴出するノズルが付いたビットを使用します。泥水には、掘削屑の除去、ビットの冷却や潤滑性の保持、地下の圧力を抑える、などの効果があります。
掘削の方法4:エア掘削
エア掘削とは、泥水の代わりに空気のみを使って掘削していく方法です。エア掘削では、一般的にロータリー掘削で利用される泥水を全く使わず、空気のみを使うため、泥水掘削とは違った設備や掘削の技術が必要になってきます。
メリットとして、地熱井を掘削するためにかかるコスト増加の原因である掘削屑を除去する作業を行う必要がないので、コストダウンが見込まれます。
また、エア掘削では高圧で大流量のコンプレッサーが使われるため、とても大規模な設備が必要となります。
地下掘削のやり方3つ
ここまでで、掘削の方法で主に用いられる方法、ロータリー掘削、空気混合泥水掘削、泥水掘削、エア掘削の4つをご紹介しました。
これより、地下掘削の手順や作業の流れを、1次掘削、2次掘削、排水作業の3段階に分けてご紹介します。
作業内容とその流れを知ることは、掘削作業の中心を知ることにもつながります。
地下掘削のやり方1:1次掘削とは
1次掘削とは、まずバックホウを使い地面を掘っていく作業です。初めに構築されている既存の土留めに沿いながら、地面の土を掘っていきます。そして、掘った土はそのままバックホウでダンプトラックへと積み込みをします。
ある深さまで土を掘ったら、土留め壁を支える切梁(土留めを施工したとき、土が崩れないように土圧に抗するため矢板などを支えるもの)を設置します。この切梁のことを支保工と呼びます。
大型建築の場合には、クラムシェルが中心部分の土も地上に運ぶことができるように、掘削作業が進んでいる箇所の地上に乗入れ構台を設置することもあります。
地下掘削のやり方2:2次掘削とは
2次掘削とは、1次掘削で掘りすすめたところまでバックホウが再度降りて、掘削作業をさらに進める作業のことです。
1次掘削で掘りすすめたところよりもさらに深く掘削作業を行っていくので、掘削した土をダンプトラックに積み込むにはクラムシェルを使います。
1次掘削同様、掘り進んだら志保工(土留め壁を支える切梁)を設置し、土留め壁を支え、崩れるのを防ぎます。
地下掘削のやり方3:排水作業について
1次掘削、2次掘削共に掘削作業中、土地や地盤によっては地下水が湧き出てくることがあります。その場合、掘削の開始前や掘削中に同時進行で排水作業も行う必要があります。
排水しないでそのまま掘削を続けると、全体が泥のような状態となり、非常に重くなってしまいます。
そうなってしまうと掘削作業にも支障が出るので、釜場排水工法(集水桝を設置し、水中ポンプで排出する方法)や、ディープウェル工法(鋼管と水中ポンプを用いて水頭差を利用して地下水を排水する方法)などの様々な工法を用いて、排水作業が行われています。
掘削について正しく理解しましょう
掘削とは、定義だけみれば穴を掘る作業ですが、その目的は、井戸の作成、石油やガスを採取する坑井の作成、温泉の採掘など、私たちの生活に関わる内容のものばかりだと言えます。
エンジニアを目指される方もそうでない方も、作業がどのような工程で行われていて、どういった機械を使って進められていくのかが分かってくると、より一層掘削作業が私たちの生活にどのように関わってくるのか理解できるでしょう。
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