環境計量士(濃度と騒音・振動)の平均年収・給料をチェック!年収を上げるコツも紹介
環境計量士の仕事は大気や水質、騒音などについて計量して、環境に問題ないかチェックすることです。
環境計量士の日本全国の平均年収は359万円と言われており、もっとも給料が高い地域である近畿地方では499万円です。
現在環境計量士として働いていて、年収が低く不満を抱えている方の中には、どうすれば年収が上がるか分からず困っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、環境計量士の平均年収について解説した上で、年収を上げるための方法を3つ解説しています。
環境計量士として年収を上げるために努力しているものの、年収が上がらず困っている方は参考にしてみてください。
目次
環境計量士とは?種別(濃度と騒音・振動)ごとに解説
環境計量士の仕事は環境に関するものを計測することで、具体的には「濃度」と「騒音・振動」の2つに分けられます。
それぞれの仕事内容と向いている人について、以下より詳しく解説していきます。
環境計量士にこれからなりたいと考えている方は、仕事内容や向いている人を参考にしてみてください。
環境計量士(濃度)の仕事内容と向いている人
環境計量士(濃度)の仕事は、大気や河川に含まれている有害物質・汚染物質などについて測定することです。
具体的な仕事内容は以下のとおりです。
【環境計量士(濃度)が測定するもの(一例)】
- 工場から排出されるばい煙
- 大気中の有害物質
- 生活排水中の悪臭物質
- 河川の汚濁状況
- 工場跡地の土壌汚染状況
上記のように、環境計量士(濃度)は工場や生活排水から排出される有害物質・悪臭物質などを測定します。
私たちが生活する環境が有害物質によって脅かされていないか確認することが仕事ですので、環境を守りたいと思っている人に向いています。
また大気や水質について調査したデータを扱うので、数字に強い人にもおすすめです。
環境計量士(騒音・振動)の仕事内容と向いている人
環境計量士(騒音・振動)の仕事は、工場や工事現場から出る騒音・振動について測定することです。
具体的な仕事内容は以下のとおりです。
【環境計量士(濃度)が測定するもの(一例)】
- 工場の騒音
- 建設工事の騒音
- 道路の振動
- 鉄道の騒音
上記のように工場や道路、鉄道から発せられる騒音・振動について測定して、周囲に迷惑をかけていないかチェックしています。
環境計量士(濃度)と同様に、私たちが生活しやすい環境を作りたいと考えている方に向いている仕事です。
また多くの数字のデータを扱うので、几帳面で数学が得意な方に向いています。
環境計量士の平均年収・給料
環境計量士の平均年収は地域ごとに異なり、それぞれ以下の表にまとめました。
地域 | 平均年収 |
全体 | 359万円 |
関東地方 | 425万円 |
近畿地方 | 499万円 |
日本全国での平均年収は359万円で、もっとも高いのは近畿地方の499万円であり、年収を上げたい方は近畿地方で就職することをおすすめします。
日本の平均年収は436万円であり、環境計量士の全体の平均年収(359万円)は80万円ほど少ないです。
環境計量士として年収を上げたい方は、大企業に転職したり、残業代を出してくれる企業に転職したりすることをおすすめします。
環境計量士の平均年収・給料を上げるポイント
環境計量士としての年収に不満がある方は、以下の年収を上げるためのポイントを実践してみてください。
- 大手に転職・就職する
- 高年収の地域に転職・就職する
- 経験・スキルを積み上げる
仕事の案件が大きい大手企業に転職・就職したり、経験・スキルを積み上げて市場価値をあげたりすると年収を上げられます。
環境計量士としての年収を上げたいものの、どうすればよいか分からず困っている方は参考にしてみてください。
大手に転職・就職する
環境計量士の年収を上げる方法の1つ目は「大手企業に転職・就職する」ことです。
大手企業であれば請け負う案件の規模が大きくなり、その分報酬が高くなるので社員の給料が上がります。
また大手企業は残業代を支払ってくれるケースが多いため、結果として給料が高くなります。
環境計量士として転職・就職を考えている方は、企業の規模や取引先の企業をチェックしてみてください。
高年収の地域に転職・就職する
環境計量士の年収は地域によって大きく異なるので、高年収の地域に転職・就職することも年収を上げる方法です。
地方よりも東京や大阪などの都市部のほうが給料が高いので、年収を上げたい方には都市部での就職がおすすめです。
具体的には環境計量士の全体の平均年収が359万円であることに対して、大阪は499万円と言われています。
また環境計量士の仕事内容から「工場」が多い地域や「工事」がよく行われる地域も給料が高くなる傾向にあります。
環境計量士として年収を上げたい方は、都市部での就職や工事がよく行われる地域での就職を検討してみてください。
経験・スキルを積み上げる
環境計量士としての年収を上げる3つ目の方法は「経験・スキルを積み上げること」です。
仕事をこなして経験やスキルを積み重ねると、より難しい案件を任せてもらえたり、現場の責任者に昇格できたりします。
環境計量士として難しい仕事をこなせるようになることで、給料が上がっていくでしょう。
また経験やスキルを積み重ねることで、転職活動時に企業からより高い評価をもらえることにつながり、高い給料で働ける可能性があります。
環境計量士の将来性
これから環境計量士として働こうとしている方のなかには将来性が心配な方もいると思いますが、将来性はあります。
環境計量士に将来がある理由は「日本には災害が多い」「環境問題が深刻化している」からです。
以下ではそれぞれ2つの理由について詳しく解説していきます。
日本は災害が多いため需要が高い
日本は地震や台風など災害が多く、環境計量士の仕事の需要が大きいので、環境計量士の将来性は大丈夫であると言えます。
災害の被害を防ぐために環境について調査したり、災害後の復興時の工事が多かったりするので、環境計量士の仕事はゼロにはならないでしょう。
今後も日本の災害が極端に減ることはないと考えられるので、すぐに仕事が無くなって就職できなくなることはないと言えます。
環境問題が深刻化しているため需要が高い
世界的に環境問題が深刻化しており、自然環境を守る動きが活発化しているので、環境計量士の仕事の需要は高いです。
工業が飛躍的に発展したことによって、地球温暖化や環境汚染などの世界規模の問題が発生しています。
今後、環境を汚染しないための法律や規制が新たに作られる可能性があり、環境計量士の仕事はさらに増えていくことも考えられます。
自然環境を守るために、環境計量士が環境について測定してデータをまとめる仕事が減ることは当分ないでしょう。
環境計量士になる方法
環境計量士になるためには、基本的に国家資格である環境計量試験に合格する必要があります。
環境計量士の合格率と濃度と騒音・振動ごとに以下の表にまとめました。
【環境計量士(濃度)の合格率】
年度 | 合格率 | 受験者数 |
2019年 | 15.4% | 2,250人 |
2018年 | 18.5% | 2,118人 |
2017年 | 15.2% | 2,910人 |
【環境計量士(騒音・振動)の合格率】
年度 | 合格率 | 受験者数 |
2019年 | 17.5% | 736人 |
2018年 | 17.5% | 647人 |
2017年 | 18.1% | 888人 |
施工管理に関する国家資格のなかで難しいと言われる一級建築士の合格率は10%ほどであるので、環境計量士も難しい資格と言えます。
環境計量士の試験の難易度・合格率や勉強時間について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
※関連記事:環境計量士の難易度・合格率は?必要な勉強時間や過去問から難易度をチェック
環境計量士の平均年収・給料に関するよくある質問
環境計量士の平均年収・給料について、よくある以下の5つの質問に対して回答していきます。
- 環境計量士の過去問って難しい?
- 環境計量士がすごいと言われる理由はなに?
- 環境計量士は実務経験なしでもなれる?
- 環境計量士になるには勉強時間どのくらい必要?
- 環境計量士の求人ってどんなのがあるの?
環境計量士の試験の過去問や、合格するために必要な勉強時間などについて回答します。
これから環境計量士になろうとしているものの、わからない点や気になる点がある方は参考にしてみてください。
環境計量士の過去問って難しい?
環境計量士の過去問から問題を2つ紹介するので、難易度を確認してみてくださいね。
【過去問1(濃度 | 2014年より抜粋)】
正答:A
【過去問2(騒音・振動 | 2016年より抜粋)】
正答:D
正答を見てわからなかった方や、難しいと感じた方は、ネット上に掲載されている環境計量士の過去問を活用して試験対策してみてください。
環境計量士がすごいと言われる理由はなに?
環境計量士は国家資格である上に、合格率が15%ほどと取得難易度が高いため「環境計量士はすごい」と言われます。
なお施工管理に関する国家資格のなかで、難しいと言われる一級建築士の合格率は10%ほどです。
また環境に関するさまざまなデータを扱うため「すごい」と言われることもあります。
環境計量士は実務経験なしでもなれる?
環境計量士になるためには、以下のような実務経験が2年以上必要となります。
種別 | 概要 | 具体な実務経験 |
濃度 | 濃度に係る計量に関する実務経験2年以上 | ・特定計量器の定期検査、検定または計量証明業務 ・基準器検査の業務 ・計量に関する取締りの業務 ・計量管理の業務または計量管理に関する指導の業務 ・計量器の製造または修理に関する技術者としての業務 |
騒音・振動 | 音圧レベルおよび振動加速度レベルに係る計量に関する実務経験2年以上 | 同上 |
環境計量士の試験に合格して研修を修了した上で、上記の実務経験が必要です。
環境計量士になるには勉強時間どのくらい必要?
環境計量士の試験に合格するためには「300〜600時間」の勉強時間が必要と言われています。
ただ勉強の効率や、環境計量士の実務経験の量によって必要となる勉強時間は異なります。
計量についての知識がまったくない状態から勉強する場合は、600時間ほどかかると見積もっておきましょう。
環境計量士の求人ってどんなのがあるの?
東京で環境計量士として働く求人であれば、年収400〜750万円ほどの求人があります。
業務内容は、自然環境調査(動物や植物に関する現地調査、保全対策計画など)や生活環境調査(騒音や振動の調査、計画の立案など)です。
求人によって雇用形態や休日の日数、福利厚生が異なるので、自分の希望に沿う求人を探してみてください。
環境計量士の求人なら「俺の夢」がおすすめ
環境計量士の平均年収は359万円であり、もっとも賃金が高い地域である近畿地方は499万円です。
給料を上げたい場合は賃金が高い都市部での就職や、大きな案件を請け負っている大企業への就職をおすすめします。
またスキルや経験を積み重ねて今働いている企業で昇格を目指すことや、転職活動時に評価してもらえるようにしてみてもいいでしょう。
なお、環境計量士として、より年収をアップして就職・転職したい方には、施工管理求人「俺の夢」が便利でおすすめです。
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