直接仮設工事と共通仮設工事の違いとは?直接仮設工事の主な内容4つ

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こちらの記事では、直接仮設工事と共通仮設工事の違いについてご紹介いたします。
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目次
直接仮設工事とは?
直接仮設工事とは、足場仮設工事ともいわれ工事をするために工程ごとに必要な足場やゴンドラを設置する工事のことをいいます。
その工事とは、外壁の修繕や塗装をするときの作業効率を良くしたり、安全に作業するための足場を設置したり、チリやほこり、材料、塗料などの飛散防止のための養生シートを設置したり、解体撤去までをすることです。
足場が不安定になる場所は梁枠を用いたり、開口部がある場合は壁面にブランケットを固定して足場を組んだりします。足場といってもいろいろな方法があり、用途によって使い分けます。
足場の仮設工事をするにあたり、危険防止、飛散防止、作業員の安全確保を行うことが大切です。
直接仮設工事と共通仮設工事の違い
工事全般に関わる工事のことを「共通仮設工事」といい、各工程に関わる工事のことを「直接仮設工事」といいます。
共通仮設工事には、工事全般に関わる近隣への防音対策のためにする防音シートや落下防止のための工事用シートや安全ネットの設置などがあります。また作業する人のための休憩所や作業用の事務所、仮設倉庫、仮設トイレなどの設置も含まれます。
直接仮設工事は工事に必要な足場を作ったり作業中のほこりやチリの飛散を防いだりするための養生などがあります。足場はいろいろな方法があり、用途に応じて使い分けます。
直接仮設工事の主な内容4つ
直接仮設工事の主な内容についてご紹介します。
工事の各工程をスムーズにトラブルなく安全に行うために足場を設置して、さまざまな直接仮設工事があります。
直接仮設工事の内容として、建物の位置を示すための水盛り・遣り方や墨出し、ネットや養生、金網を使った仮設足場の設置について詳しく見ていきましょう。
直接仮設工事の主な内容1:水盛り・遣り方
水盛り・遣り方とは、建物の位置や高さを施工するための工事のことです。
水盛りとは水平の印をつけることで、遣り方は建物を建てる場所の周りに板と杭を打つことです。
水盛り・遣り方を間違えてしまうと、建物を建てる際トラブルの原因になりますのでとても重要な工事となります。
直接仮設工事の主な内容2:墨出し
墨出しとは、設計士が書いた設計図を工事現場で照らし合わせて、設計図通りに線を書いていく作業のことです。
実際の床や壁、天井に実寸で設計図通りに作業しやすいように線を書いていきます。この作業はすべての工事を進めていく上での基礎となりとても重要なことです。
墨出しにもいろいろな方法があり、作業現場の基準となる高さを表示する「陸墨」、壁や柱の中心を表示する「芯墨」、墨を打ちたい場所に障害物がある場合その場所から一定距離を話して表示する「返り墨」があります。
直接仮設工事の主な内容3:仮設足場
仮説足場とは、屋外で手が届かない高所で作業する場合に設置する作業台のことをいいます。
ビルやマンションなどの屋外工事の場合よく用いられますが、大掛かりになるため専門の業者が設置から撤収を行っています。
仮設足場は、さまざまな方法があり用途によって使い分けています。5つの方法について詳しく紹介します。
水平ネット
水平ネットは、足場と建物の間に張り巡らせているネットのことです。
工事で出たゴミや落下物をキャッチするのに水平ネットは役立っています。足場の2層または1層ごとにネットを張ることで落下物をキャッチして、安全に作業するための安全対策にもなっています。
転落防止用の巾木
巾木は、物の落下物による災害を防いだり、作業している人の転落を防いだりと安全に作業するための安全対策として設置されています。
巾木の種類は、本体と取り付け部からなり取り付け場所によって桁側幅木と妻側幅木があるものと作業床に載せて使用するタイプがあります。巾木は、材質が金属製や木製で、強度や性能に優れ燃えにくく経年劣化に強いことが必要な条件です。
開口部養生
開口部養生とは、作業員が出入りする場所の上部に足場を設置する場合に、落下防止のためにコンパネなどを敷いたり手すりを設置したり柵などの囲いを設置したりすることです。
開口部からの落下事故は多発しており、開口部を養生して落下防止することで事故を未然に防ぐことはとても重要です。
飛散防止ネット
飛散防止ネットは、工事で発生するチリやほこりが周りに飛散しないように建物全体を覆うために使用するメッシュシートのことです。
工事中に出るチリやほこり、コンクリート、塗料などが風などで飛ばされてご近所の建物を汚さないようにするのを防ぐ効果もあります。
侵入防止金網
侵入防止金網とは、足場への侵入を防ぐために足場の1階に高さ180cmのフェンスを設置する金網のことです。

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もし工事中に第三者が内部に侵入して、事故や犯罪につながってしまうと大問題になります。その問題を未然に防ぐためにも侵入防止金網の設置は重要です。
直接仮設工事の主な内容4:桟橋
桟橋は、水上や水中の工事の施工時に作業員や工事用に使用する機械や資材などをスムーズに運搬するために設置します。
工事を始める前に設置して工事が終わったら撤去する仮設構造物です。桟橋があることで工事に使用する機械や資材を運搬するための通路として、それらを仮置きする作業桟台として利用できます。
直接仮設工事で設置される足場の種類6つ
直接仮設工事で設置される足場は、よく街などでみかけることも多いのではないでしょうか。どれも同じ足場に見えてしまいますが、足場はすべて同じではなく工事内容に応じて種類があります。
また工事を行う職人さんに安全に作業してもらうための足場はとても重要なものです。
直接仮設工事で設置される足場の種類について6つご紹介します。
直接仮設工事で設置される種類1:クサビ式足場
クサビ式足場は、凹凸がついたクサビを打ち込んで部材同士をつなげて組み立てる足場です。
高さ45mまでの低層から高層の建物の工事で使用されます。組み立てる部材がユニット化されているためハンマーがあれば簡単に組立てたり解体したりできます。耐久性もあり、コストパフォーマンスに優れた足場です。
設置場所にスペースを多く必要とするため近隣との間隔が狭い場所での設置はできません。
直接仮設工事で設置される種類2:単管足場
単管足場は、鉄パイプでできた単管をつなぎ合わせて組立てる足場です。
作業するときはこのパイプの上で行うことから、安全性に不安があるため十分な注意が必要です。
鉄パイプをつなぐために固定型ベース金具やジョイント、多筋かいなどの部材を使って組立てや解体するので時間がかかります。しかし、組立ての自由度が高く、狭い場所でも設置することが可能です。
直接仮設工事で設置される種類3:枠組足場
枠組足場は、もっともオーソドックスな鉄製の部材を組立てる足場です。
工場で生産された鉄製部材を使用するため安全性が高く、45mの高層部分にも使用できます。軽量な部材のため扱いやすく、組立てや解体が簡単です。
部材が大きく比較的大掛かりな足場となるため、広い設置場所や部材を置いておく場所が必要です。
直接仮設工事で設置される種類4:吊り足場
吊り足場は、上から吊り材で作業床を吊り下げて組立てる足場です。
地面に足場を設置できない橋梁やプラントなどの工事でよく利用されます。
上から吊り下げるため落下事故などがおこらないように慎重に作業するために確認作業に十分な時間をかける必要があります。安全に使用するために現場には足場の組立等作業主任者に駐在してもらいます。
直接仮設工事で設置される種類5:ゴンドラ足場
ゴンドラ足場とは、屋上からワイヤーロープで吊り下げたゴンドラを電気の力で昇降させる足場です。
ゴンドラ足場は、建築物の外壁工事に多く用いられます。ネットや鉄などの足場で建物を覆わなくてもいいので集合住宅やビルなどの作業で居住環境へのストレスが少なくてすみます。
しかし、作業の安全性には大きく影響するので、十分に検討・検証を行い、導入する場合は労働基準監督署へ書類の提出、許可が必要な場合があります。
直接仮設工事で設置される種類6:移動昇降式足場
移動昇降式足場は、下にキャスターがついていて自由に移動させることが可能でとても便利な足場です。
構造は枠組みの足場と同じで、簡単に組立てたり解体することができます。足場の他に昇降用のはしごや手すり、作業するための床がついています。いったん組立てれば移動することができて高さも自由に変更できるので移動しながらの作業効率がよくなります。
直接仮設費用の項目とは?
「水盛り・遣り方費」は工事に着手する前に建物の正確な位置を出すための作業にかかる費用のことです。
また、工事に必要な線を引いたりする「墨出し費」「原寸型板費」「足場桟橋設備費」「安全設備費」「機械器具費」「一般養生費」「屋内整理清掃費」「運搬費」「発生材処分費」などがあります。
直接仮設工事について理解しよう
直接仮設工事は、工事をするために工程に必要な足場やゴンドラを設置する工事のことです。直接仮設工事の主な内容として、水盛り・墨出しや遣り方、仮設足場、桟橋について紹介しました。
仮設工事には、直接仮設工事と共通仮設工事があり、共通仮設工事は、工事全般に関係する現場事務所や休憩所、仮設トイレ、近隣への防音防止のためのシート張りなどの工事のことをいいます。
直接仮設工事で設置される足場にはいろいろな方法があり、用途に応じて安全に作業できる方法で使い分けましょう。
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