トランシットに関する基礎知識4つ|使用するときの注意点2つもあわせて紹介

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こちらの記事では、トランシットに関する基礎知識についてご紹介いたします。
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目次
トランシットとは
トランシットとは測量機器の一種で、用途としては角度を測るための機械です。距離を測ることはできませんが、角度を精密に測れるのがトランシットの特徴になります。
測量の作業では角度と距離を求めることが重要です。ですから、トランシットを使用して角度を精密に測りだすことができるのはとても大切と言えるでしょう。
測量において角度が1mmでもずれてしまうと距離が長くなるにつれ何メートル、また何キロもずれてしまいます。ですから、角度を正確に求めることができるトランシットは建築において大きな意味を持つ機械と言えます。
トランシットとセオドライトの違い
トランシットとセオドライトの違いについてですが、どちらも角度を測定する機器という点を考えるとトランシットとセオドライトは同じです。
ヨーロッパで精度を重視して作られた機器をセオドライトと称されていました。一方、アメリカでは精度より使い易さを重視してトランシットが作られました。
現在では、トランシットという名称がなくなりつつあり、統一してセオドライトと呼ばれるのが一般的になりつつあります。
トランシットに関する基礎知識4つ
ここまでで、トランシットとは何をするための機械なのか、セオドライトとの違いはなんなのかなどをご説明しました。
ここからは、土木作業、測量の作業におけるトランシットのもつ役割、トランシットの種類を3種類、トランシットを用いた測量の作業方式を2方式ご紹介し、トランシットの特性や使用方法をご説明します。
トランシットに関する基礎知識1:トランシットの役割
トランシットとは精密な角度を測ることのできる機械です。
より正確に角度を測るためには水平と垂直を正確にとることが基本です。ですからトランシットの据え付けには注意が必要となります。
正確なデータを出すためには、度、分、秒の値を正確に測ることが大切です。秒がずれやすいので誤差をより少なくするため、正観測をした後に反観測という作業をします。それを何度か行い、平均することで、より精度の高いデータを作ることができます。
トランシットに関する基礎知識2:トランシットの種類
トランシットには大きく分け3つの種類が存在します。光学トランシット、レーザートランシット、デジタルトランシットです。3種類のそれぞれの特徴や利点、使い方などをご紹介します。
それぞれの特性を理解することで、作業に合うものを使い分けることが可能です。
光学セオドライト(トランシット)
光学セオドライトとは、光学タイプのセオドライトになります。分度盤の角度情報をもとに、それを光学的に拡大して読み取ることができ、その情報によって角度を測ります。
中には使いやすさをより高めて、のぞきやすい求心望遠鏡や使いやすい操作つまみ、複軸機構、望遠鏡気泡管、水平目盛盤0ポイントに改良を加え、光波距離計搭載可能になっていたり、望遠鏡性能が一段とアップしていたり、シフティング式を取り入れたりしています。
日々改良がなされ、使いやすく、作業をスムーズに行えるようになってきています。
レーザーセオドライト(トランシット)
レーザーセオドライトとは、レーザー照射して角度を測量する機械です。
トンネルなどの工事における、方向制御、墨出しや通り出しなどの作業に使用されます。
レーザーセオドライトは、レーザー照射機能、集光ビームと平行ビームを1つの機械で出せるものがあったり、レーザー出力の多段階調整ができたり、高精度な測角を測り出せるのが特徴です。

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デジタルセオドライト(トランシット)
電子セオドライトとは一般的に、水平儀のことです。
任意の点と点の間の水平角をデジタル制御により自動で計測することが可能です。
電子セオドライトの中には、小口径のレーザーを長距離までボタン一つで行えるものや、視準軸方向に照射できたり、墨出し作業をワンマンで行えたりするため、作業の効率化をより図ることができます。
さらに、屋内や地下現場などの薄暗い場所では200mまで照射可能のものであったり、晴天の屋外でも、50mまで照射できたりや、望遠鏡の合焦にあわせ、ビームスポットを絞り込むことができるものまであります。
トランシットに関する基礎知識3:インクリメンタル方式とは
ある位置から次の位置までの移動量を計測する電子センサーのタイプのことを、相対角度検知タイプと言います。
例えば、「道なりを5km直進です。その後右に30m付近、目的地です」と説明するのが、相対角度検知タイプです。
相対角度検知タイプのセンサーは、回転に応じて電子信号を出力します。このような出力方式をインクリメンタル方式と言います。
トランシットに関する基礎知識4:アブソリュート方式とは
基準点からどれほど離れた位置にあるかを測定する電子センサーを、絶対角度検知タイプと言います。
例えるなら、「○○県○○市○○町○番地に目的の建物があるよ」と細かく正確に詳細を教えるのが絶対角度検知タイプです。
マイコンからの指示に対して現在の絶対角度を、デジタルのシリアルコードやアナログ電圧で出力するのが、絶対角度検知タイプのセンサーです。こうした出力方式をアブソリュート方式と言います。
トランシットとは?使用するときの注意点2つ
トランシットに関する基礎知識を見てきました。トランシットとはどのような役割があるのか、どんな種類のトランシットがあるのか、(光学セオドライト、レーザーセオドライト、デジタルセオドライト)またインクリメンタル方式やアブソリュート方式についてもご紹介しました。
ここからは、トランシットを使用するときの注意点を2つ紹介します。注意点をよく理解して、適正に使用することが大切です。
トランシットの注意点1:レンズで見える距離を把握しておく
トランシットでの作業には、整準と視準調整という据え付けの際に手間となるものの、精度に欠かせない作業が必要です。また、正観測と反観測を一回ずつ行いその平均をとることで誤差を減らす方法がとられます。
レンズを通して見える距離を大まかに把握することで据え付けの回数を減らし、さらに誤差の少ないデータを算出できます。
トランシットの注意点2:平たんな場所に据え付ける
トランシットとは精密な測量機器なので、落下や衝撃を与えることがないように注意が必要です。
また、トランシットとは水平がとれていることで正確な角度を算出できる機械なので、水平がずれてしまうと誤差が多くなっていきます。ですから、据え付けを行うときには、平坦な場所に三脚を立てるように心がけ、しっかりと固定しましょう。
トランシットとは測量機であることを理解しましょう
トランシットは、角度を測るのに非常に重要な機械ですから、レベルやトータルステーションと並んで測量の作業現場には欠かすことのできない機械です。
トランシットとはどんな役割があるのか、どんな知識が必要か、扱うときの注意点、トランシットの使い方、トランシットとレベルの違い、トランシットと光波の違いなどを正しく理解することが必要になります。
測量という大事な作業において、正確な角度を求めることができるトランシット(セオドライト)について正しく理解することは非常に大切です。
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