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アスファルト合材の種類と特徴9個|アスファルト合材の使用箇所3つを紹介

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公開日時 2022.09.13 最終更新日時 2022.09.13

この記事では、アスファルトの種類と特徴、メリットについてご紹介します。

 


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目次

アスファルト合材とは

アスファルト合材とは、砂・砕石・石粉とアスファルトを配合した混合材料です。

専門的な分野では、アスファルト混合物と呼ばれています。配合の割合は、あらかじめ定められている所定のものがあります。

割合によって特性に違いがみられるため、同じアスファルト合材でもいくつかの分類が設けられています。その種類は大別した場合、常温混合物と加熱アスファルト混合物に分かれます。強度や耐水性などに違いがみられるため、使う場所に応じた適切な選択が必要です。

アスファルト合材の種類と特徴9個

アスファルト合材には、複数の種類が存在しています。種類は、アスファルト合材を作る時に使用する骨材(砂・砕石・石粉など)の粒度(粒の大きさ)で区別されます。

具体的には密粒度・細粒度・開粒度・ポーラスに分けられ、中には通常のアスファルト混合剤と異なるギャップアスファルト混合剤と呼ばれるものもあります。

以下に9個のアスファルト合材についてご紹介していきますので、各特性を確認しておきましょう。

アスファルト合材の種類と特徴1:密粒度アスファルト混合物(20、13)

アスファルト合材の種類と特徴1つ目は、密粒度アスファルト混合物(20、13)です。

括弧の中で示されている数字は、骨材の最大粒径を表しています。つまり、密粒度アスファルト混合物(20、13)に関しては、骨材の最大粒径が20mmのタイプと13mmのタイプがあるということです。いずれも、一般地域と急こう配坂道でよく用いられます。

密粒度アスファルト混合物(20、13)は最も一般的な種類のため、各アスファルト合材の特性を示す際の基準になります。そのため、耐摩擦性や透水性などを他と比較した場合の優劣は示されません。

他の種類で示される特性の優劣は、密粒度アスファルト混合物(20、13)と比較した場合の結果になります。

アスファルト合材の種類と特徴2:細粒度アスファルト混合物(13)

アスファルト合材の種類と特徴2つ目は、細粒度アスファルト混合物(13)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)と比較して、耐水性・耐ひび割れに優れています。ただし、耐流動性に関しては密粒度アスファルト混合物(20、13)より劣ります。

細粒度アスファルト混合物(13)の主な使用箇所は一般地域で、急こう配坂道や積雪寒冷地域など考慮が必要な特徴を持つ場所には使いません。

骨材の最大粒径が13mmのアスファルト合材は全般的に、20mmの種類よりも水やひび割れに抵抗する特性が強いと言われています。

アスファルト合材の種類と特徴3:密粒度ギャップアスファルト混合物(13)

アスファルト合材の種類と特徴3つ目は、密粒度ギャップアスファルト混合物(13)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)と比べた場合、すべり抵抗性に優れています。劣っている点は特になく、主に一般地域や急こう配坂道に用いられます。

ギャップアスファルトは、単にアスファルトと称される種類とは粒度が異なります。密粒度アスファルト混合物などは粒度が連続していますが、ギャップアスファルトは粒度が不連続です。

すべり抵抗性の他、耐摩擦性や耐流動性などを付加するために考案されました。

アスファルト合材の種類と特徴4:密粒度アスファルト混合物(20F、13F)

アスファルト合材の種類と特徴4つ目は、密粒度アスファルト混合物(20F、13F)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)よりも耐摩擦性に優れていますが、耐流動性は劣ります。主な使用箇所は、積雪寒冷地域です。

粒度の横に付いているFは、フィラーを多く添加していることを表しています。つまり、密粒度アスファルト混合物(20F、13F)は、フィラー(充填剤)を多く使用した20mm・13mmのアスファルト混合物ということになります。

アスファルト合材の種類と特徴5:細粒度ギャップアスファルト混合物(13F)

アスファルト合材の種類と特徴5つ目は、細粒度ギャップアスファルト混合物(13F)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)と比較して、耐摩擦性と耐水性・耐ひび割れに優れています。

耐流動性は劣りますが、ギャップアスファルトによる耐摩擦性・耐流動性・すべり抵抗性が付加されているため、積雪寒冷地域で採用されることが多いです。

アスファルト合材の種類と特徴6:細粒度アスファルト混合物(13F)

アスファルト合材の種類と特徴6つ目は、細粒度アスファルト混合物(13F)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)と比べた場合、耐摩擦性とすべり抵抗性に優れています。

比較的に耐流動性は劣りますが、細粒度による耐水性・耐ひび割れの特性も相まって、積雪寒冷地域で用いられることが多いです。

アスファルト合材の種類と特徴7:密粒度ギャップアスファルト混合物(13F)

アスファルト合材の種類と特徴7つ目は、密粒度ギャップアスファルト混合物(13F)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)よりも耐摩擦性とすべり抵抗性に優れていますが、耐流動性には劣ります。

主な使用箇所は積雪寒冷地域と急こう配坂道で、その特性から一般地域以外に採用されることが多い種類です。

アスファルト合材の種類と特徴8:開粒度アスファルト混合物(13)

アスファルト合材の種類と特徴8つ目は、開粒度アスファルト混合物(13)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)と比較して、すべり抵抗性と透水性に優れています。反対に耐摩擦性には劣りますが、積雪寒冷地域で用いられることが多いです。

開粒度は、2.36mmふるいにかけた時の通貨質量率が15~30%の粒度を指します。アスファルト量は3.5~5.6%で、粗い舗装面になります。そのことから開粒度のアスファルト合材は、一般的に滑り止め舗装用に使用されます。

アスファルト合材の種類と特徴9:ポーラスアスファルト混合物(20、13)

アスファルト合材の種類と特徴9つ目は、ポーラスアスファルト混合剤(20、13)です。

密粒度アスファルト混合物(20、13)と比べて、耐流動性・すべり抵抗性・透水性に優れています。耐摩擦性に関しては劣りますが、積雪寒冷地域や急こう配坂道で採用されることが多いです。

ポーラスアスファルトは隙間が多い構造になっているため、排水機能がとても高いことで知られています。この排水機能は、雨天時に道路が見えにくくなる現象を軽減したり、雨水でタイヤなどがすべる可能性を低減する効果につながります。

アスファルト合材のメリット4選

アスファルト合材のメリットは、比較対象になりやすいコンクリートと比べることでみえてきます。たとえば、価格・工期・走行性・消音などです。アスファルト合材は、コンクリートよりもそれらの面で優れていると言われています。

本記事では、費用の安さ・固まる早さ・騒音抑制・水をはじきやすいといった4項目に分けてメリットをご紹介します。

場合によってはコンクリートの方が良い時もあるため、アスファルト合材の良い部分を理解し、適切な判断ができるようにしておきましょう

アスファルト合材のメリット1:費用を安く抑えられる

アスファルト合材のメリット1つ目は、費用を安く抑えられることです。

コンクリートは石灰や鉱物などを原料とするセメント粉に砂と砕石を混入し、水を練り合わせる方法で作られます。

アスファルト合材は骨材とアスファルトで作りますが、原料はコンクリートより安価で手間も比較的かかりません。そのため、アスファルト合材はコンクリートよりも費用が安く抑えられます。

アスファルト合材のメリット2:固まるまでが早い

アスファルト合材のメリット2つ目は、固まるまでが早いことです。

アスファルト合材は工場で製造された後、150度以上の高温状態のまま出荷されます。そして、施工現場に高温のまま敷き詰めて転圧します。

転圧後、アスファルトの温度が50度程度の温度になれば、車が通っても問題ない状態になります。コンクリートはアスファルト合材よりも固まるまでに時間を要するため、必要になる手間や時間も比較的省かれます。

アスファルト合材のメリット3:騒音が出にくい

アスファルト合材のメリット3つ目は、騒音が出にくいことです。コンクリートと比べて、重さに対してしなやかに対応できる撓み(たわみ)性に富んでいます。それにより、車などの走行音も軽減されます。

アスファルト合材のメリット4:水などをはじきやすい

アスファルト合材のメリット4つ目は、水などをはじきやすいことです。

細粒度の種類は耐水性に優れており、他の粒度やコンクリートよりも水をはじきやすい特性が見られます。

駐車場でアスファルト舗装を採用する時には、舗装面にこう配を施して雨水が側溝に流れるようにしています。また、水をはじく他、アスファルト合材には排水性や透水性の高い種類も存在します。

駐車場で用いられることが多いのは透水性の高い種類で、表面に接触する雨水を地中に流し込み透過構造を有しています。これにより、走行場所に水たまりができる心配がなく、タイヤが滑りやすい状況も生じにくくなります。

アスファルト合材の使用箇所3つ

アスファルト合材の使用箇所3つ

アスファルト合材の主な使用箇所は、 一般地域・積雪寒冷地域・急こう配坂道の3つです。

積雪寒冷地域は、北海道など雪が積もる寒冷期がある地域をいいます。急こう配坂道は、比較的に傾斜が激しい坂道のことです。

一般地域はその2つ以外のごく一般的な場所を指し、人々が利用する大部分が一般地域に該当します。つまり、積雪寒冷地域と急こう配坂道は比較的特殊な特徴を持つ箇所ということになります。

それぞれ適したアスファルト合材の種類が異なるため、確認しておきましょう。

アスファルト合材の使用箇所1:一般地域

アスファルト合材の使用箇所1つ目は、一般地域です。一般地域では主に、密粒度アスファルト混合物(20、13)・細粒度アスファルト混合物(13)・密粒度ギャップアスファルト混合物(13)が用いられます。

アスファルト合材の使用箇所2:積雪寒冷地域

アスファルト合材の使用箇所2つ目は、積雪寒冷地域です。雪が降り積もるほどの寒い時期が訪れる地域を指し、一般地域とは異なる材料条件が設けられています。

用いられる主な種類は、密粒度アスファルト混合物(20F、13F)・細粒度ギャップアスファルト混合物(13F)・細粒度アスファルト混合物(13F)・密粒度ギャップアスファルト混合物(13F)・開粒度アスファルト混合物(13)・ポーラスアスファルト混合物(20、13)です。

それぞれ特性や優れている点などが異なるため、同じ積雪寒冷地域でも施工場所に応じた適切な種類選びが求められます。また、凍結や融解期の他、雪道や凍結した道を走行できるようタイヤに付けているチェーンによる摩擦にも考慮した設計・設定が必要になります。

アスファルト合材の使用箇所3:急こう配坂道

アスファルト合材の使用箇所3つ目は、急こう配坂道です。

一般的に急こう配坂道の舗装では、ローラによる締固め作業を伴わない工法の真空コンクリート舗装を施すことが多いとされます。しかし、アスファルト合材の中にも比較的向いているものはあります。

アスファルト合材の中で急こう配坂道に用いられることが多い種類は、密粒度アスファルト混合物(20、13)・密粒度ギャップアスファルト混合物(13)・密粒度ギャップアスファルト混合物(13F)・ポーラスアスファルト混合物(20、13)です。

アスファルト合材を理解しておく必要性とは

現場監督など施工管理系の職種では、スケジュール計画・機材・作業人数などの調節を行う他、使う資材の選定や工賃計算なども行います。

アスファルト合材は、施工・工事における資材および材料の1つです。そのため、施工管理系の立場になるにあたっては、アスファルト合材に関する知識と理解も必要になると言えます。

アスファルト合材の種類や用途を理解しておきましょう

アスファルト合材は道路や駐車場など、人が生活する中で使用する場所に用いられる資材・材料の1つです。しかし、種類は複数あり、それぞれで特性や良し悪しに違いがみられます。

使う種類は、用途や使用場所に合わせます。そのため、資材などの決定に関わる施工管理系を目指す方にとって、アスファルト合材の情報は必要な知識になります。

種類や用途などを理解し、適切な選択ができるようにしておきましょう。

 


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