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二級建築士は実務経験なしでも受験できる?|学歴別の受験条件と最短ルートを解説

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公開日時 2025.12.19 最終更新日時 2025.12.19

「二級建築士になるには実務経験が必須」と思っていませんか

実は、令和2年の法改正によって、大学や専門学校で指定科目を修めて卒業すれば、実務経験がなくても受験できるようになりました。

そこで本記事では、学歴別の受験資格の要件や免許登録に必要な実務経験年数、未経験から建築士を目指す3つのルートを詳しく解説します。高卒や学歴なし、社会人からの転職を考えている方は必見です。

二級建築士とは?

二級建築士とは、建築物の設計と工事監理を行う専門家として、都道府県知事から免許を受ける国家資格です。戸建て住宅を中心に、延べ面積や高さに制限のある建築物を担当します。

一級建築士が規模を問わずすべての建築物を設計できるのに対し、二級建築士は木造では延べ面積1,000㎡以下かつ高さ13m以下、鉄筋コンクリート造や鉄骨造では延べ面積300㎡以下の建築物に限定されます。

一般的な戸建て住宅や小規模店舗、500㎡以下の学校や病院であれば設計でき 、住宅業界では十分に活躍できる資格です。

二級建築士の受験資格を決める要素(学歴/実務経験なしの場合)

二級建築士の受験資格は、建築士法第15条において「建築に関する学歴または資格など」と「建築実務の経験年数」の2つの要素で決定されます。

これらの要素の組み合わせにより、受験資格を得るために必要な実務経験年数が決まります。

  • 指定科目を修めて卒業した者は最短0年で受験可能
  • 建築設備士の資格保有者も実務経験なしで受験可能
  • 建築に関する学歴がない場合は7年以上の実務経験が必要

以下では、指定科目の内容や実務経験のみで受験できるケースについて説明します。

指定科目と履修年数による区分

二級建築士の受験資格に必要とされる指定科目は、以下で構成されます。

  • 建築設計製図
  • 建築計画
  • 建築環境工学
  • 建築設備
  • 構造力学
  • 建築一般構造
  • 建築材料
  • 建築生産
  • 建築法規の9科目と複合・関連科目

二級建築士の受験資格を得るには、計10単位以上が必要です。

大学や短期大学などで40単位以上を取得して卒業すると実務経験なしで受験でき、免許登録も卒業後すぐに可能です。

30単位以上40単位未満の場合、受験資格は得られますが免許登録には1年の実務経験が必要となり、20単位以上30単位未満では2年の実務経験が求められます。

実務経験のみで受験できるケース

建築関連の学歴がなく指定科目を履修していない場合でも、7年以上の建築実務経験を積めば、二級建築士の受験資格を得られます。実務経験として認められる業務には、以下が含まれます。

  • 建築物の設計
  • 工事監理
  • 建築工事の指導監督
  • 建築物に関する調査・評価
  • 施工の技術上の管理
  • 建築行政に関する実務

令和2年3月1日以降は実務経験の範囲が拡大され、建築物の耐震診断や建築確認審査などに関する実務なども、新たに追加されました。

実務経験は雇用形態を問わず、アルバイトや派遣社員として従事した期間も認められます。

実務経験なしで二級建築士を受験できるケース

令和2年の法改正により、実務経験が受験時の要件から、免許登録時の要件に変更されました。したがって学歴要件を満たせば、試験に合格してから実務経験を積む選択も可能です。

実務経験なしで二級建築士を受験できるのは、建築系の大学や専門学校などで指定科目を所定の単位数履修して卒業した場合です。

  • 大学、短期大学で40単位以上取得
  • 高等学校や専修学校で20単位以上取得
  • 建築設備士の資格保有

これらの条件を満たせば、卒業後すぐに受験できます。ただし、免許登録には実務経験が必要なケースがあるため、注意しましょう。

該当する学校・コース

実務経験なしで受験資格が得られる学校には、以下があります。

  • 建築学科を持つ大学
  • 短期大学
  • 高等専門学校
  • 専修学校
  • 職業訓練校

大学では建築学部で指定科目を履修でき、4年制大学なら卒業と同時に一級建築士の受験資格も得られます。

専門学校の場合2年制の建築士養成科などを設置している学校が多く、通信制や夜間課程を用意している学校もあるため社会人でも働きながら学ぶことが可能です。ただし、高等学校や専修学校で20単位以上を取得しても、免許登録には2年の実務経験が必要なので注意が必要です。

通信制では、eラーニングを活用した授業やスクーリング制度を導入しており、月1回程度の通学で指定科目を履修できます。

工業高校の建築科などでは、20単位以上を取得すれば卒業後すぐに受験可能です。

学校選びのポイント

建築系学校を選ぶ際は、まず二級建築士の受験資格認定校であるかを確認することが重要です。認定校であれば、指定科目を確実に履修でき、卒業と同時に受験資格が得られます。

40単位以上取得できれば、免許登録時も実務経験が不要となり、最短で資格取得が可能です。

社会人の場合は通学のしやすさも重要で、夜間課程や通信制であれば、仕事を続けながら学べます。

二級建築士試験の合格率や、サポート体制も確認すべきポイントです。試験対策講座や製図の添削指導が充実している学校を選べば、在学中から試験準備を進められます。

二級建築士の受験資格に実務経験が必要になるケースと内容

実務経験が必要となるのは、指定科目の取得単位数が不足している場合や建築関連の学歴がない場合です。
具体的な単位数に対して、必要となる実務経験年数は以下のとおりです。

  • 30単位以上40単位未満:免許登録に1年の実務経験
  • 20単位以上30単位未満:免許登録に2年の実務経験
  • 学歴なし:受験資格に7年以上の実務経験

なお、実務経験は受験申込期限までに必要年数を満たしている必要があります。

実務経験として認められる業務内容

二級建築士の受験資格において、実務経験として認められる業務は、国土交通省令で定められています。建築物の設計に関する実務では、設計図書の作成や設計監理などが該当します。

一方で、工事の進捗管理、品質管理、安全管理は工事監理の範囲です。令和2年3月1日以降は実務経験の範囲が拡大され、建築物に関する調査や評価、建築確認審査、建築物の耐震診断などが新たに追加されました。

建築工事の指導監督に関する実務や建築一式工事、大工工事、建築設備の設置工事における施工の技術上の管理も認められます。

アルバイトや派遣もカウントできる?

実務経験として認められる業務であれば、雇用形態に制限はありません。正社員だけでなくアルバイトや派遣社員、契約社員として従事した期間も実務経験年数にカウントできます。

重要なのは、実際に行った業務の内容が実務経験の対象となる業務に該当するかどうかです。

ただし実務経験として申告するには勤務先から実務経験証明書を発行してもらう必要があります。令和2年度以降実務経験証明書の様式が新しくなり、より詳細な実務内容の申告が求められるようになりました。

建築士事務所の場合は、管理建築士または所属建築士による証明が必要です。

建築士事務所以外の場合は、法人による証明に限定されています。

二級建築士の受験資格のために実務経験を積む方法と働き方

実務経験を積むには、建築関連の職場で実際に業務に従事する必要があります。

  • 設計事務所:設計補助や確認申請業務
  • ハウスメーカー:住宅の企画・設計・施工監理
  • 工務店:戸建て住宅の設計から施工まで

上記の職場では、建築士になりたい人材を積極的に採用しています。
未経験から実務経験を積める具体的な職種や働き方について、詳しく見ていきましょう。

未経験から働ける職種・職場に就職する

未経験から実務経験を積める職場としては、以下の4つがあげられます。

職場業務内容
設計事務所設計図面の作成補助や建築確認申請の書類作成
ハウスメーカー住宅の企画から設計、施工監理
ゼネコン建築一式工事の監理や施工管理
工務店戸建て住宅を中心として設計〜施工

未経験からでも、働きながら実務経験を積み始めることが、二級建築士への確実な第一歩となります。

ハローワークや建築求人サイトを活用する

実務経験を積める職場は、ハローワークや建築業界専門の求人サイトで探すのが効果的です。ハローワークでは、地域の設計事務所や工務店など中小企業の求人が多く掲載されており、未経験歓迎の案件も見つけやすいでしょう。

求人検索時には「建築設計」「施工管理」「CADオペレーター」などのキーワードで絞り込むと効率的です。

建築専門の求人サイトでは、建築士を目指す人向けの求人が豊富に揃っています。応募時は履歴書に、二級建築士の取得を目指していることを明記し、面接でも積極的に伝えることで、実務経験が積める業務に配属されやすくなります。

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【早見表】学歴・経験別|自分の受験資格をチェックしよう

二級建築士の受験資格と免許登録要件を、学歴と単位数、実務経験の組み合わせで整理しました。

学歴・経歴指定科目単位数/実務経験受験資格取得時期免許登録に必要な実務経験
大学・短期大学・高等専門学校40単位以上卒業後0年0年(卒業後すぐ)
30単位以上40単位未満卒業後0年1年
20単位以上30単位未満卒業後0年2年
高等学校20単位以上卒業後0年2年
15単位以上20単位未満卒業後1年3年
専修学校(高卒以上が入学資格)40単位以上卒業後0年0年(卒業後すぐ)
30単位以上40単位未満卒業後0年1年
20単位以上30単位未満卒業後0年2年
建築に関する学歴なし実務経験7年以上7年以上経験積んだ後7年以上(受験資格と同じ)
【最短ルート】40単位以上を取得して卒業卒業後0年で受験可能合格後すぐに免許登録可能

「建築に関する学歴なし」の場合は、受験資格と免許登録に必要な実務経験年数が同義となり、受験前に7年以上の実務経験を積む必要があります。

なお、最短ルートは、大学や専門学校で40単位以上を取得して卒業することです。実務経験なしで受験でき、合格後すぐに免許登録ができます。

社会人・未経験からでも二級建築士は目指せる!実現する3つのルート

建築業界の経験がない社会人でも、二級建築士を目指すことは十分に可能です。
働き方や状況に応じて、以下3つのルートが選択できます。

  • 建築系学校に入学して資格取得を目指す
  • 実務経験を積んで受験資格を得る
  • 通信制+実務のダブルルートを活用

学校に通う場合は最短2〜3年で受験資格を得られる一方、実務経験のみで目指す場合は7年以上かかりますが、学費が不要という利点があります。それぞれのルートについて見ていきましょう。

建築系学校に入学して資格取得を目指す

効率的な方法は、建築系の専門学校や大学に入学し、指定科目を履修することです。

全日制の2年制専門学校であれば、最短2年で受験資格を取得でき、卒業後すぐ試験に挑戦できます。社会人の場合は、夜間課程や通信制の専門学校を選ぶことで、仕事を続けながら学ぶことも可能です。

通信制では、月1〜2回のスクーリングと自宅学習を組み合わせるため、時間の融通が利きやすいのがメリットです。

実務経験を積んで受験資格を得る

建築系の学歴がない場合、7年以上の実務経験を積むことで受験資格を得られます。このルートは学費が不要で、働きながら経験を積めることから、経済的な負担が少ないのが利点です。

設計事務所やハウスメーカー、建設会社などで設計補助や施工管理、建築確認申請の補助などの業務に従事することで、実務経験としてカウントできます。

未経験から入社する場合、CADオペレーターや現場管理アシスタントとして採用され、徐々に専門的な業務に携わっていくケースが一般的です。

通信制+実務のダブルルートを活用

通信制の専門学校で学びながら建築関連の職場で実務経験を積む方法は、社会人に適した選択肢です。

通信制の建築士養成科に2年間在籍することで、卒業後に受験資格を得られるだけでなく、在学中に建築業界で働くことで、同時に実務経験も積めます。

この方法であれば、卒業時点で受験資格と実務経験の両方を得られるため、免許登録までの期間を大幅に短縮できます。

通信制は週末や夜間のスクーリングが中心となるため、平日は仕事に集中し、空いた時間に学習を進められるでしょう。

実務経験なしから二級建築士の受験資格を得るためによくある質問と注意点

二級建築士の受験資格に関して、よくある質問や混同しやすい点について解説します。

  • 受験資格と免許登録の違い
  • 指定科目が不足している場合の対処法
  • 高卒・学歴なしの方が目指せるルート

これらの疑問点を事前に解消しておくことで、計画的に資格取得を進められます。

受験資格と免許登録の違いは?

受験資格と免許登録は別の要件であるため、混同しないよう注意が必要です。

受験資格とは、二級建築士試験を受けるために必要な条件のことで、令和2年の法改正以降指定科目を履修して卒業すれば、実務経験なしでも試験を受けられるようになりました。

一方、免許登録は試験に合格したあと実際に二級建築士として業務を行うために、都道府県知事から免許を受けることを指します。

取得した単位数によっては試験には合格しても、免許登録時に実務経験が必要です。たとえば大学で30単位を取得した場合、受験資格は得られますが、免許登録には1年の実務経験が求められます。

指定科目が一部だけ足りない場合は?

在学中に指定科目の単位が不足していた場合、いくつかの対処方法があります。

科目等履修生として必要な科目のみを履修し直す方法があり、多くの大学や専門学校では、卒業生や社会人向けに科目等履修制度を設けています。また、通信制の建築系学校で必要な科目を履修する方法もあり、通信制であれば働きながら学べるため、社会人にとって負担が少ないでしょう。

もう1つの選択肢として、実務経験を積んで要件を満たす方法もあります。たとえば20単位しか取得していない場合、2年の実務経験を積めば受験資格を得ることが可能です。

高卒・学歴なしでも二級建築士になれる?

高卒や学歴がない方でも、二級建築士を目指すことは十分に可能です。

工業高校の建築科など、指定科目が履修できる高校を卒業していれば、取得単位数に応じて卒業後すぐ、または実務経験を積んだ後に受験できます。

普通科高校など建築系でない高校を卒業した場合は、7年以上の実務経験を積むことで受験資格が得られます。

中卒や学歴がない場合も同様に、7年以上の建築実務経験があれば受験可能です。

また、高卒後や働きながら建築系の専門学校に入学して指定科目を履修する方法もあり、夜間課程や通信制の専門学校であれば2年間で受験資格を取得できます。

まとめ|実務経験なしでも受験資格を得て二級建築士を取ろう

二級建築士は、実務経験なしでも受験できる国家資格です。大学や専門学校で指定科目を40単位以上取得して卒業すれば、卒業後すぐに受験でき試験合格後も実務経験なしで免許登録が可能となります。

令和2年の法改正により、受験資格と免許登録要件が分離されたことで、より柔軟なキャリアプランが立てられるようになりました。

自分の学歴や取得単位数を確認して、計画的に資格取得を目指しましょう。

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