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【建設業】受発注ミス防止に伴う受発注システムと責任分担事例について紹介

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公開日時 2023.05.07 最終更新日時 2023.05.07

建設業界においては、建設コンサルタントが設計を担当し、受注者が施工を担当します。設計にミスがあった場合に、そのまま施工が行われると責任の所在が問題となることが多いです。

そこで、建設コンサルタントと受注者の責任をあらかじめ明確にしておくことが望ましいでしょう。また、設計ミスを着工前の段階で発見するための体制作りも必要です。

ここでは、その取り組みについて見ていきましょう。

建設コンサルタントと受注者の責任分担

国土交通省が発注する工事において、平成7年くらいまでは、建設コンサルタントが設計を行っていても、受注者が主体となって責任を負うのが一般的でした。そのため、着工後に設計ミスが発覚したときでも、基本的に受注者が責任を問われることが多かったのです。

また、設計側に大きなミスがあったときなどには、責任の所在があいまいになるということも指摘されていました。しかし、平成7年に国土交通省における「土木設計業務等委託契約書」の内容が改定されました。

その内容は、発注者が示した条件に沿って設計を行うことが設計者の責任だというものです。そして受注者の責務は、成果物を完成させて引き渡すこととされました。

受注者には設計内容に関する照査も行わなければなりません。この照査が不十分で設計ミスを見抜けなかった場合の責任の所在が曖昧になってしまう可能性があります。

二重三重の照査体制

二重三重の照査体制

設計に関して受発注ミスの責任の所在を明確にするとともに、ミスそのものをなくす受発注システム作りも重要です。建設コンサルタントが行った設計に関しては、受注者が照査することになっていますが、それでも設計ミスを見抜けないことがあります。

設計ミスを確実に見抜くためには、二重三重に照査する体制が必要です。照査する回数が増えれば、それだけ見抜けず通り抜けてしまう可能性も低くなるでしょう。

例えば、クロスチェックという方法があります。納入された設計図の点検を第三者に委託するという仕組みです。

さらに、受注者と発注者、設計者で三者協議を行い、不備が認められれば設計者に不備の修正を求めます。また、点検データや改善方策などを分析し、同じような受発注ミスが今後起こりにくい体制を作るのに役立てるという仕組みです。

受発注ミスが減れば工期遅れも減る

受発注ミスの責任の所在を明確にすることと、受発注ミスそのものをなくすことは、建設業界における課題のうちの1つです。クロスチェックを始めとするさまざまな取り組みが行われています。

受発注ミスによる工期遅れなどが減れば、建設業においても時間的余裕が出てくるでしょう。

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