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高所作業中に意識したい安全対策。受講義務である「フルハーネス」とともに解説

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公開日時 2023.03.31 最終更新日時 2023.03.31

2メートル以上の高さで行う作業において、欠かせないのが安全帯(ハーネス)です。
安全帯を使用していないと、思わぬ災害に繋がる可能性があります。
そのため施工管理技術者などは高所作業中には特に安全対策に気を配りましょう。

本記事では、高所作業の際に行う必要のある安全対策やフルハーネス特別教育などについて紹介します。

高所作業とは

高所作業は2メートル以上の高さで行う作業のことです。
この高さは労働安全衛生法などによって定められています。

2メートルなど比較的低いと感じる高さでも、災害が起きてしまう危険性があります。
そのため安全衛生法などで定められた安全帯の使用などを必ず行いましょう。

高所作業中の安全対策・注意点

高所作業中は、作業者の安全を守るためにさまざまな安全対策を行わなくていけません。
ここでは高所作業の際に必要な安全対策や注意点などを紹介していきます。

墜落防止

墜落防止の基本的な考え
労働安全衛生法令などでは、墜落防止措置として高さ2メートル以上で作業を行う際には、作業床を設ける必要があります。
また作業床の端や開口部などには囲いや手すり、覆いなどを設けて墜落自体を防止するのが原則とされています。
こうした措置が困難な場合、労働者に安全帯を使用させるなど、代替の墜落防止措置が認められているので確認しておきましょう。
まずは作業床などを設ける事が基本的な考え方で、それが無理な時には安全帯などの代替措置を取ります。

安全帯の使用に係る規定
労働安全衛生法などでは、安全帯の使用に関わるさまざまな規定が定められています。

  • 安全帯を使用させる

作業床や手すりなどの設置が困難な場合に、労働者の危険を防止する手段とし例示されています。
これは安衛則の518、519、130条の5などで定められています。

  • 安全帯その他の命綱を使用させなくてはいけない

特定の作業における墜落などの労働者の危険を防止する手段として、使用が規定されています。
これは安衛法の194条の22などで定められています。

出典:厚生労働省安全衛生部安全課 建設安全対策室「労働安全衛生法令における墜落防止措置と安全帯の使用に係る主な規定

その他の安全対策

墜落防止に関する安全対策の他、作業主任者による使用状況の監視や機能の点検なども期待されています。
また安全帯を取り付ける設備の設置なども規定されているので、確認しておきましょう。
たとえば安衛法などで、以下のような点が記載されています。

  • 安全帯などを安全に取り付けるための設備の設置

安全帯などを安全に使用するために、安全に取り付けるための装置が必要です。
事業者は設備の設置および設備あんどの以上の有無について随時点検しなくてはいけません。

  • 安全帯や保護帽の使用状況の監視をする

作業主任者は、職務として安全帯や保護帽などの使用状況の監視などを行う必要があります。
また安全帯などの機能の点検も規定されています。

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高所作業に従事するための特別教育「フルハーネス」

高所作業に従事するための特別教育「フルハーネス」

フルハーネスを使用した作業を行う場合には、「フルハーネス型安全帯(墜落制止用器具)特別教育」を受ける必要があります。
従来の胴ベルト型安全帯は、墜落時に内蔵の損傷や胸部などの圧迫の危険性があるとされていました。

そのため近年、厚生労働省は安全帯の名称を「墜落制止器具」と定め、墜落時に衝撃が分散するフルハーネス型が主流となっています。
この動きに伴い、名称や範囲、性能要件が見直され、特別教育が新設されました。
この特別教育は平成31年2月1日より施工されたばかりです。

対象となる作業例

特別教育は、高さが2メートル以上の場所で作業床を設けることが困難であり、フルハーネスを用いた作業を行う場合に対象となります。
具体的な作業例は以下とされています。

  • 建築鉄骨や鉄塔の組み立てや解体、または変更作業
  • 通信柱などの柱上作業
  • 木造家屋などの低層住宅における作業
  • 足場の組み立て解体や変更作業における、つり棚足場の足場板の設置や撤去などの作業
  • 単管上に足を乗せる作業床の設置や撤去などの作業
  • 鉄筋コンクリート造解体作業における梁上から鉄骨などの切断作業
  • スレート屋根上の作業で、踏み抜きを防止するために歩み板を設置する作業
  • 送電線架線作業

講習内容

講習は学科と実技が行われます。

区分講習科目時間
学科作業に関する知識1時間
学科墜落制止用器具に関する知識2時間
学科労働災害の防止に関する知識データ
学科労働災害の防止に関する知識1時間
学科関係法令30分
実技墜落制止用器具の使用方法等1.5時間

出典:一般社団法人 労働技能講習協会「フルハーネス型安全帯(墜落制止用器具)特別教育

また高所作業車を使って作業をする際には、「高所作業車」用の別の資格が必要です。
詳しくはこちらをご覧ください。

高所作業をする際には安全対策を万全にしよう

高所作業は墜落などの災害の危険がある作業です。
そのため事業者は作業床を設置したり、安全帯を使用させたりなど、墜落防止措置を取る必要があります。
また安全帯などは定期的に機能の点検を行い、不良品は迅速に取り除きましょう。
高所作業や高所作業車での作業など、建設工事に興味のある方は、ぜひ経験者募集の求人情報を集めている「俺の夢」までご相談ください。

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