安全衛生で重要な必要換気量を求める方法|換気回数の目安も紹介

最短30秒で予約!転職のプロに相談しよう
施工管理として今より良い条件で働きたい方は、夢真にお任せください!
「安全衛生に必要な換気回数の目安って?」
「必要換気量を求めるにはどうしたらいいの?」
このように、安全衛生で重要な必要換気量を求める方法についてさまざまな疑問を持っているという方もいるのではないでしょうか。
本記事では、安全衛生に必要な換気回数の目安や必要換気量を求める方法について解説していきます。この記事を読むことで、必要換気量を求める方法について理解できます。
また、状況別の必要換気量を計算した具体例なども解説するため、必要換気量についてより詳しく知りたいという人も参考にできるでしょう。
安全衛生で重要な必要換気量について知りたいと考えている方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
目次
安全衛生に必要な換気回数の目安
作業場の汚れた空気を換気するには、少なくても1時間に10回程度の換気を行うことが推奨されています。
しかし、換気回数の目安は温度精度の維持を目的とする場合とクリーン度の維持を目的とする場合とで変わってきます。
ここでは安全衛生に必要な換気回数の目安について解説していきますので、参考にしてみてください。
出典:換気|厚生労働省
温度を維持する場合に必要な回数の目安
温度の維持を目的とする場合、必要な換気回数は温度精度が「±2℃」で換気回数は「15回/h」が目安となっています。
また、温度精度が「±1℃」で換気回数「30回/h」、「±0.5℃」で「60回/h」、「±0.25℃」で「120回/h」と続きます。
クリーン度を高くしたい場合に必要な回数の目安
クリーン度を高くしたい場合、必要な換気回数はクリーンルームのクラスが「クラス100,000」の場合、一般的数値は「20~30回/h」、USA209E規格は「20」、平均気流速度は「0.005-0.041m/sec」となっています。
ただし、クラス100以下のクリーン度が高い部屋の場合は換気回数よりも面風速が重視されており、目安として一般的数値が「200~600回/h」、USA209E規格は「250~400」、平均気流速度は「0.203-0.408m/sec」となります。
安全衛生で重要な必要換気量を求める方法6つ
安全衛生で重要になる必要換気量の求め方は、部屋の床面積あたりの必要換気量を求めるのか、一人あたりの占有面積から求めるのかなど、状況によっても異なります。
ここでは安全衛生で重要な必要換気量を求める方法について解説していくため、参考にしてみてください。
1:床面積あたりを求める場合
床面積あたりの必要換気量を求める場合は、「室の床面積あたり換気量(㎥/㎡・h)×室面積(㎡)=必要換気量(㎥/h)」で算出することができます。
なお、必要換気量は室内炭酸ガス許容濃度が「0.1%」になるように、一人あたりの換気量を「30㎥/h」で算出しています。
2:一人あたりの占有面積から求める場合
一人あたりの占有面積から求める場合は、「20×居室の床面積(㎡)÷一人あたりの占有面積(㎡)=必要換気量(㎥/h)」で算出することができます。
なお、式にある「20」は「20(㎥/h・人)」という意味になり、成人男性が静かに座っている場合のCO2排出量にもとづいています。
3:局所換気量を求める場合
フード吸い込みなどの局所換気量を求める場合は、「毎時必要換気回数(回/h)×部屋の容積(㎥)=必要換気量(㎥/h)」で算出することができます。
ただし、状況によってフードからの漏れが大きくなるため、実際に設定する場合は算出された必要換気量よりも多い数量を設定するようにしましょう。
出典:必要換気量の求め方|三菱電機
4:汚染濃度から求める場合
汚染濃度から必要換気量を求める場合は、「汚染物質発生量(㎥/h)÷(室内汚染濃度-外気濃度=必要換気量(㎥/h)」で算出することができます。
人が普通に生活しているだけでも湿気が発生するため、換気が必要になります。

ゼネコンの求人、たくさんあります
業界最大級の求人数の中から、
年収にも働きやすさにもこだわった
「ゼネコン」の求人をどうぞ。
※転職成功率を上げたい人、コンサルタントに最適な求人を紹介してほしい人は2件以上の応募がおすすめです!
5:室内に発熱量がある場合
室内に発熱量がある場合の必要換気量を求める場合は、発熱量から必要換気量を算出します。
計算式としては、「3600・発熱量kW÷1.2(目標室温℃-外気温℃)」となります。
6:シックハウス対策をしている場合
シックハウス対策をしている場合の必要換気量を求める場合は、「換気回数(回/h)×居室の床面積(㎡)×天井の高さ(m)=必要換気量(㎥/h)」で算出することができます。
なお、換気回数は住居などの居室であれば「0.5回」、それ以外の居室であれば「0.3回」となります。
状況別による必要換気量を計算した具体例4つ

ここまで必要換気量の計算式について解説しましたが、計算する場合の具体例を知っておきたいという方も多いでしょう。
ここでは、状況別による必要換気量を計算した具体例を紹介していきます。
1:事務所の場合
事務所の場合、一人あたりの占有面積の目安は「5㎡」です。
そのため、たとえば床面積が10㎡、天井の高さが2.5mの場合であれば、一人あたりの占有面積による必要換気量は「20×10÷5=40(㎥/h)」となります。
2:トイレや更衣室の場合
トイレや更衣室の非居室系の場合、部屋の換気回数を目安に算出します。
たとえば床面積が10㎡、天井の高さが2.5mの更衣室であれば、換気回数の目安は「5」となるため、必要換気量は「5×10×2.5=125(㎥/h)」となります。
出典:空気調和・衛生工学12|公益社団法人空気調査・衛生工学会
3:住宅の居室の場合
住宅などの居室系の場合、人員二人の場合の換気量数を算出します。
たとえば床面積が10㎡、天井の高さが2.5mであれば、一人あたりの占有率から必要換気量は「(20×10)÷(10÷2)=40(㎥/h)」となります。
4:シックハウス対策の場合
前述の住宅などの居室系でシックハウス対策の必要換気量を計算する場合、換気回数は「0.5以上」となります。
そのため、必要換気量は「0.5×10×2.5=12.5(㎥/h)」となります。
安全衛生で重要な必要換気量の法律3つ
必要換気量について規定している法律には、「建築基準法」「建築物衛生法」「労働安全衛生」があります。
ここでは最後に、安全衛生で重要な必要換気量の法律3つを紹介していきます。
1:建築基準法
換気設備の技術的基準については、建築基準法第20条の2に定められています。
機械換気設備における有効換気量の計算式などについての記載があります。
2:建築物衛生法
建築物衛生法の「建築物環境衛生管理基準」では、空気環境の基準が設けられています。
機械換気設備を設けている場合、建築物環境衛生管理基準に規定された基準におおむね適合するように維持管理を行う必要があります。
3:労働安全衛生法
労働安全衛生法では、事業者は労働者を就業させる作業場での換気について必要な措置を講じなければいけないと規定されています。
第二十三条において、換気は事業者の講ずべき措置とされています。
安全衛生に関係する必要換気量について理解を深めよう
必要換気量はさまざまな法律によって規定されています。
ぜひ本記事で紹介した安全衛生に必要な換気回数の目安や必要換気量の計算方法などを参考に、必要換気量について理解を深めてみてはいかがでしょうか。
当サイトの記事は基本的には信頼性に足る情報源(公共機関や企業サイト、または専門家によるもの等)をもとに執筆しており、情報の正確性・信頼性・安全性の担保に努めていますが、記事によっては最新の情報でない場合や情報の出典元表記や正確性が充分でない場合があります。予めご了承ください。
おすすめ求人

編集部
建設業界の人材採用・転職サービスを提供する株式会社夢真の編集部です。
建設技術者派遣事業歴は30年以上、当社運営のする求人サイト「施工管理求人サーチ」の求人数は約6,000件!
このコラムでは上記の実績と知見を活かし、建設業界で働く方の転職に役立つ情報を配信しています。
株式会社夢真 コーポレートサイト