舗装はアスファルトかコンクリートどちらがいい?それぞれの特徴と違いを紹介
こちらの記事では、舗装についてご紹介いたします。
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目次
舗装はアスファルトかコンクリートどちらがいい?
アスファルトもコンクリートも、道路の舗装ではよく使われる素材です。しかし、その違いを明確に説明するのは難しいのではないでしょうか。実際、毎日走る道路にどちらの素材が使われているか意識する人は少ないでしょう。
この記事ではアスファルトとコンクリートの違いについて、メリット・デメリットに注目して解説します。また、アスファルトとコンクリートを活かせる場所をそれぞれご紹介します。
アスファルトについて
アスファルトとは、原油に含まれるうちで最も重い炭化水素類の名前です。
そして、「天然アスファルト」と、石油を原料としてつくられる「石油アスファルト」の2つがあります。中でも、日本で使用されているアスファルトのほとんどは石油アスファルトのようです。
アスファルトの特徴は常温では固体、高温で液体になることです。また、アスファルトに砂利を混ぜたものは「アスファルト合材」と呼ばれ、これが道路の舗装に使用されています。
コンクリートについて
コンクリートとは、セメントに砂や水を混合して作った建築・土木工事の材料のことです。強度や施工のしやすさなどから、様々な現場で使われています。
コンクリートを作るために必要不可欠なセメントは、粘土や石灰岩を焼成したクリンカという物質を砕いたものと石こうを混ぜ合わせて作られています。そして、セメントは接着剤の役割を担い、コンクリートを固めているのです。
セメントコンクリート
セメントコンクリートとは、一般にコンクリートのことを指します。
コンクリートの成分は3つあり、1つ目は骨材と呼ばれる砂や砂利、2つ目がコンクリートの強度、耐久性、施工性を改善するための混和剤です。
さらに、この2つに水とセメントを混ぜ合わせて作ったセメントペーストと呼ばれる接着剤を混ぜると、コンクリートが出来上がります。
アスファルトコンクリート
アスファルトコンクリートとは、一般にアスファルトのことを指します。
アスファルトは石油アスファルトと骨材、さらにフィラーと呼ばれる物質を混ぜて生成されます。
フィラーとは石灰岩を粉末にした粉などの、鉱物質の粉末のことです。この3つを混ぜて作ったものを「アスファルト合材」と呼びますが、建築の現場では、アスファルトコンクリートを省略した「アスコン」という呼び名もよく使われているようです。
アスファルトの特徴
アスファルトの特徴はコンクリートに比べると柔らかく、走行性が良いことです。また、騒音も少ないといわれています。
施工時間の短さや、透水性の良さもアスファルトの特徴といえるでしょう。アスファルトのマイナスの特徴としては、頻繁な補修を必要とする点が挙げられます。
アスファルトのメリット・デメリット6つ
アスファルトという言葉は、一般的にも馴染みの深いものでしょう。しかし、実際にどのような場所で使われているかはあまり知られていません。また、アスファルトを使うことのメリット・デメリットについても、詳しく知っているという人は少ないのではないでしょうか。
以下では、アスファルトのメリット・デメリットについて、コンクリートと比較しながら解説します。
アスファルトのメリット1:施工時間がかからない
アスファルトのメリットの1つ目は、施工時間が短いということです。
コンクリートを使用する場合、大掛かりな機械が必要になります。しかし、アスファルト舗装に使用する機器・機械類は、大型のものから小型のものまでが揃っており、施工性が良いと言われます。そのため、施工に取り掛かるまでの時間を短縮することができます。
また、アスファルトは固まるまでにかかる時間がコンクリートより短く、比較的早く使用することが可能です。
アスファルトのメリット2:単価が安い
アスファルトのメリットの2つ目は、単価が安いという点です。
アスファルトは、コンクリートに比べて単価が安い傾向にあります。
しかし、最近ではアスファルトの原料価格が高騰しており、以前に比べるとそれほど大きな差はなくなってきたようです。とはいえ、依然としてアスファルトの方が単価は低くなっています。
例えば駐車場を舗装する場合、1平方メートルあたりの単価はアスファルトなら5,000円前後、コンクリートでは10,000円前後が相場のようです。
アスファルトのメリット3:排水性が高い
アスファルトのメリットの3つ目は、排水性が高いという点です。
アスファルトは、コンクリートよりも排水性・透水性に優れています。
特に、都市部の道路や歩道に多用されている透水性舗装は、雨水を地中に還元することや、街路樹の育成・保護を視野に入れた、排水性の高いアスファルト舗装として利用されています。
コンクリートに排水性を求めることは難しく、水はけを考える必要がある場所には、アスファルトが向いていると言えるでしょう。
アスファルトのメリット4:施工後すぐに使用可能
アスファルトのメリットの4つ目は、施工後すぐに使用可能であるという点です。
アスファルトは石油を原料としているため、比較的早い時間で固まります。
一方でコンクリートの硬化には、1カ月ほどがかかります。固まってから養生の時間が短いというのも、アスファルトの利点と言えるでしょう。
アスファルトのデメリット1:耐熱性が低い
アスファルトのデメリットの1つ目は、石油を原料としているアスファルトは耐熱性が低く高温になりやすいという点です。
夏の日差しなどでもかなりの高温になることがあり、その場合はアスファルトが柔らかくなってタイヤのわだち跡などが付きやすくなったり、穴が開きやすくなったりすると言われています。
また、都市部では夏になるとヒートアイランド現象が起こりますが、地面を覆うアスファルトがその原因だとも考えられています。
アスファルトのデメリット2:寿命が短い
アスファルトのデメリットの2つ目は、アスファルトはコンクリートに比べると耐久性が低く、寿命が短いという点です。
幹線道路など大型車の通行が多い道路では、わだちができやすいという問題点があります。その他の道路でも、車の通行による衝撃からひび割れやへこみなども生じがちです。
アスファルトの柔らかさは走行性に良いとされ、またコンクリートに比べて騒音も少ないようです。しかし、数年おきに点検・補修する必要がある点はデメリットと言えるでしょう。
コンクリートの特徴
コンクリートにはいくつか種類があります。
一般的に最もポピュラーなのが普通コンクリートと呼ばれるもので、建築物の構造体を構成するものとして使用されています。そして、コンクリートには、圧縮力には強く、引張り力には弱いという特徴があります。
舗装に使われるものは舗装コンクリートと呼ばれており、アスファルトよりも硬度が必要とされる道路で利用されることが多いようです。
コンクリートのメリット・デメリット7つ
コンクリートには様々な種類があります。上記の普通コンクリート・舗装コンクリートの他に、軽量・重量のコンクリートや高強度のコンクリートなどがあり、それぞれ違った用途で使われています。
以下ではコンクリートの持つメリットやデメリットについて、アスファルトとの違いを見ながら解説します。
コンクリートのメリット1:耐久性が高い
コンクリートのメリットの1つ目は、耐久性が高いという点です。
舗装という面において、コンクリートはアスファルトにはない耐久性が利点といえます。施工後50年を超えたコンクリート舗装道路が現在まで使われている例もありますので、頻繁に補修が必要となるアスファルトとの差は大きいと言えるでしょう。
このメリットから、コンクリート舗装は補修工事が難しいトンネル内や急な坂道などで利用されるケースが多い傾向にあります。
コンクリートのメリット2:硬くて頑丈
コンクリートのメリットの2つ目は、硬くて頑丈であるという点です。
アスファルトはコンクリートに比べて柔らかいため、摩耗に弱く、わだちやひび割れができやすいというデメリットがあります。対して、コンクリートは耐摩耗性に優れています。
また、コンクリートは耐荷力も備えているため、重いものの運搬や荷下ろしをする場所ではコンクリートの舗装が使われる傾向があるようです。
コンクリートのメリット3:耐熱性が高い
コンクリートのメリットの3つ目は、耐熱性が高いという点です。
路面の温度は太陽の光によって上昇します。また、よく知られているように黒い表面の方が白い表面よりも熱の吸収率が高く、温度が上がりやすくなっています。
黒い路面であるアスファルトは太陽光を吸収しやすい特徴を持っており、そのため熱には弱いとされています。一方、コンクリートの表面は白っぽいため耐熱性が高く、夏場の路面温度を比べるとアスファルトより10度ほど低く抑えられるようです。
コンクリートのメリット4:長く使用可能
コンクリートのメリットの4つ目は、長く使用可能であるという点です。
コンクリートは耐久性・耐摩耗性に優れており、また耐荷力もあるため、長く使用することが出来ると言われています。
コンクリートのデメリット1:騒音が発生する
コンクリートのデメリットの1つ目は、騒音が発生するという点です。
コンクリートの特徴に、「圧縮には強いが引っ張りには弱い」という点が挙げられます。そのため、コンクリートは温度の変化による伸縮に備えて、適切な間隔で継ぎ目を作らなければなりません。
この継ぎ目が、振動や騒音の原因になります。また、継ぎ目が車などの乗り心地にも影響します。現在では新しい工法が開発されており、騒音などの軽減が期待されているようです。
コンクリートのデメリット2:単価が高い
コンクリートのデメリットの2つ目は、アスファルトに比べて単価が高いという点です。
最近ではその差は小さくなってきたと言われていますが、依然としてアスファルトの方が安価なようです。
また、コンクリート舗装には大掛かりな機器が必要とされるため、単価だけでなく、施工にかかる費用もアスファルトと比較してコンクリートの方が高くついてしまいます。
コンクリートのデメリット3:施工時間がかかる
コンクリートのデメリットの3つ目は、施工時間がかかるという点です。
コンクリートの施工には大掛かりな機器が必要となるため、その分施工に取り掛かるまでの時間を要してしまいます。加えて、コンクリートは固まるまでの時間がアスファルトと比べて長いことも、施工時間がかかる要因となっています。
また耐久性が高いのは利点といえますが、追加工事が必要になった場合には、かえってデメリットとなります。なぜなら、耐久性が高い分作り直しをするのが難しいからです。
アスファルトが活かせる場所
アスファルトは、一般的な自動車道路に活用されています。
日本の道路は90パーセントを超える割合でアスファルト舗装されているそうです。既存の道路の補修には、施工時間が短いアスファルトが今後も活用されていくのではないでしょうか。
また都心部の歩道などでは、透水性の良さからアスファルト舗装が活用されているということです。
コンクリートが活かせる場所
コンクリートは耐久性に優れているため、保守点検が容易に行えないような場所で活用されています。
また、空港の滑走路やコンテナヤードなど、耐荷力を活かす場所でも多く使われています。
身近なところでは、ガソリンスタンドや自動車整備工場の舗装もコンクリートです。これは耐荷力のほか、耐油性という特徴もコンクリートが備えているからです。
一般道でも、交通量の多い交差点などはコンクリートで舗装されている場合が多いようです。
アスファルトとコンクリートどちらを選ぶかはコストと特徴を理解しよう
アスファルトとコンクリートの違いについて見ることで、それぞれの特徴や長所・短所がお分かりいただけたでしょうか。
耐久性やコストの面で、アスファルトとコンクリートには大きな違いがあります。どちらを選ぶかは予算や状況によって異なるでしょう。そのため、メリットとデメリットを比較したうえで選択するのがおすすめです。
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