ヤング係数を求める時のポイント3つ|大きさによる特徴も紹介!

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この記事では、ヤング係数についてご紹介いたします。
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目次
ヤング係数とは
「ヤング係数」とは、物体の硬さを表す指標の1つで、大きいほど物体が硬くて変形しにくく、小さいほど材料が軟らかくて変形しやすいと言えます。
ヤング係数は構造力学や構造設計で重要な概念で、建築資材として使用する木材や鉄鋼、コンクリートなどの硬さを表す際に使用されます。
なお、材料の硬さを示す指標には、断面二次モーメントや断面係数などがあります。
他の呼び方
ヤング係数は、別名「縦弾性係数」と言います。
また、「弾性係数」や「弾性率」、「ヤング率」と言われることもあります。表記の仕方が複数あるため間違えやすい用語ですが、すべて同じヤング係数を意味します。
なお、混同しやすい用語で「ヤング係数比」がありますが、これは鉄筋のヤング係数とコンクリートのヤング係数の比率なので、ヤング係数とは異なります。
ヤング係数の大きさによる特徴
前述したとおり、ヤング係数が大きければ材料が硬く、小さければ軟らかいことを意味します。
ヤング係数は材料によって異なり、大きい材料と小さい材料にはそれぞれ特徴があります。これらの特徴を踏まえたうえで建材として使用される必要があります。
ヤング係数の大きさによる特徴を紹介します。
ヤング係数が大きい場合
ヤング係数が大きい材料は、金属類やセラミックス、鉱物などがあります。
ヤング係数が大きい材料、つまり硬い材料は、一般的には脆いと考えられています。その理由として、ヤング係数が大きい材料はある一定の力を超えるまではほとんど変形せず、その負荷量が限界を超えると一気に破損するからです。
ヤング係数が大きい材料は、基本的に変形したら危険な場所や変形すべきではない場所に使用されます。
ヤング係数が小さい場合
ヤング係数が小さい材料は、木材やゴム類、樹脂類などがあります。
ヤング係数が小さい材料、つまり軟らかい材料は、一般的には破損することが少ないでしょう。柔らかい材料は、負荷をかけても伸びたり、たわんだりして突然破損することが少ないからです。
ヤング係数が小さい材料は、基本的により柔軟性が求められる場所に使用されます。
ヤング係数を求める時のポイント3つ
力を加えると変形して、加えた力を解放すると元に戻る物体を「弾性体」と言います。弾性体においては、「応力」と「ひずみ」の間に「フックの法則」が成り立ちます。
このフックの法則を利用して、ヤング係数を求めることができます。
ヤング係数を求めるときのポイントとして、応力とひずみについての考え方を紹介していきます。
ヤング係数を求める時のポイント1:応力とは
物体に外部から力を加えると物体の内部に抵抗する内力が発生します。それを応力と言います。応力が外力と釣り合うことで、物体は破損することがない状態を保っています。応力の単位は kN、あるいは N です。
なお、「応力度」は、「単位面積当たりの応力」です。応力度の単位は、kN/m㎡、もしくは N/m㎡ となります。
ヤング係数を求める時のポイント2:ひずみとは
物体に外部から力を加えると、物体は変形し、ひずみが発生します。ひずみは、変形量ΔLと元の長さLの比率であり、下式で表されます。

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ε(ひずみ)=ΔL(変形量)/L(元の長さ)
また、ひずみは「公称ひずみ」とも言います。ひずみは無次元数であり、単位はありません。なお、ひずみの代表的な測定方法は「ひずみゲージ」です。
ヤング係数を求める時のポイント3:応力とひずみの比例から求める
前述したとおり、「弾性状態では応力とひずみが比例関係にある」というフックの法則により、ヤング係数が求められます。
σ(応力)=E(ヤング係数)× ε(ひずみ)
このように、応力σはヤング係数Eとひずみ ε に比例します。つまり、ヤング係数とは、応力とひずみの「傾き」であることを意味します。
ここで重要なのは、材料に力を加えると変形するものの力を取り除くと元の状態に戻る「弾性状態」であることが条件です。
鋼などの塑性材料(力を加えたときに元の形に戻らず永久的な変形を生じる材料)は、塑性領域においては上記の比例式でヤング係数を計算できません。
【材料別】ヤング係数の特徴3つ
建築材料は多種多様で性状や硬さのものがあり、当然ヤング係数も材料によって値が異なります。よく使用される材料については、大体のヤング係数を知っておくと良いでしょう。
コンクリート、木、鋼やアルミなど、建材としてニーズの高い材料のヤング係数とその特徴を紹介していきます。
ヤング係数の特徴1:コンクリートの場合
コンクリートのヤング係数は、金属などとは異なり、一定値ではありません。下式によって求める必要があります。
Ec(ヤング係数)= 3.35 × 10^4 × ( γ / 24)^2 × ( Fc / 60 )^(1/3)
なお、γはコンクリートの「単位体積重量」であり、Fcはコンクリートの「設計基準強度」です。強度(Fc)が大きいほどヤング係数も大きくなります。
近年、高い強度を持つコンクリートの研究が行われており、いずれ鋼よりも優れた材料になる可能性を秘めています。
一般的な普通コンクリートのヤング係数は、22600N/m㎡(γ = 23、Fc = 24)となります。
ヤング係数の特徴2:木の場合
スギやヒノキなどの木は種類が多く、強度もヤング係数も種類によって異なります。概ね木のヤング係数は7000N/m㎡~12000N/m㎡と言われています。
しかし、木は生き物ですから、種類だけでなくその日の気温や天候によってもヤング係数は異なります。そのため、机上の計算だけではなく、経験値に基づいた職人的な技術で取り扱う必要があるでしょう。
ヤング係数の特徴3:鋼やアルミの場合
鋼やアルミなどの金属類は強度が変化しても、ヤング係数は一定です。例えば、鋼材のヤング係数は約205000N/m㎡、アルミのヤング係数は70000N/m㎡と言われています。
同じ金属という枠組みでも、種類によって大きく値が異なりますので、建材として使用される材料のヤング係数はある程度頭に入れておいたほうが良いでしょう。
ヤング係数について知ろう
この記事では、ヤング係数について紹介してきました。
材料の硬さを示す指標は複数ありますが、ヤング係数は構造計算などに使用され、建築業界では日常的に活用されている係数です。ヤング係数の意味や、建築材料などとして良く使用される主要な材料のヤング係数などは覚えておくと良いでしょう。
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