形鋼とは?形鋼の読み方や7つの種類とそれぞれの用途について解説

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こちらの記事では、形鋼についてご紹介いたします。
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目次
形鋼とは
形鋼(かたこう)とは、断面がH形やL形といった形状になっている鋼材です。
形鋼にはH形鋼やL形鋼、山形鋼などの様々な種類があり、基本的に名前のとおりの断面になっているため、形状が想像しやすくなっています。
形鋼は土木や建築用の柱や梁、基本杭などの製品として用いられるもので、大きく分けて熱間で作成される重量形鋼と、冷間で薄い銅板を折り曲げて作られる軽量形鋼の2種類があります。
形鋼の種類7つ
続いて、形鋼の種類をご紹介します。
形鋼の断面形状には、需要や目的に適したものが色々あり、その種類によって使い方も異なります。たとえば、身近なところではビルの窓枠で使われているサッシなども形鋼に含まれます。
ここからは、形鋼の種類を7つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
形鋼の種類1:H形鋼
H形鋼とは、断面がHの形になっている鋼材です。
H形鋼には「ビルドH鋼」や「外法一定H形鋼」、「JIS-H形鋼」などの種類があります。H形鋼は鉄骨造によく用いられる鋼材となっており、柱や梁、小梁や間柱といった二次部材など、様々な用途があります。
H形鋼は断面性能が大きく、さらに価格が安いことからバランスの良い部材となっているため、広く普及しています。
H形鋼の用途
H形鋼には、大梁や小梁、柱などの用途があります。
H形鋼は柱よりも梁に使用されるケースが多い部材で、断面性能が大きく接合がしやすいため、一般的に使用される部材となっています。
また、建築だけでなく船舶や橋梁などの構造材、岸壁や建築物、高速道路などの基礎杭としても用いられます。そのため、高層ビルや長大橋にも需要がある部材となっています。
形鋼の種類2:山形鋼(等辺山形鋼・不等辺山形鋼)
山形鋼とは、断面が山形(L字型)の形状になっている鋼材です。
二辺の幅が等しい等辺山形鋼や、幅が異なる不等辺山形鋼などの種類があり、「アングル材」とも呼ばれます。
山形鋼には非対称断面の性質があることから、力のかかる向きによっては弱くなることもありますが、逆に強くなることもあるのが特徴です。
ただし、山形鋼は断面性能が高くないことから、H型鋼のように柱や梁に使用されることはほとんどありません。
山形鋼の用途
山形鋼には、門や柵の枠などの用途があります。
山形鋼はチャンネル材などと同様に、仕上げの下地材や開口補強材、胴縁や母屋などの簡易な骨組みを作成するときに使用されます。なお、材質には普通鋼や高張力鋼などが使用されています。
他にも、鉄塔や建築、橋梁、船舶、クレーンを支える梁、台車の構造材などにも用いられています。身近な採用例としては、ロッカーの取り付け金具、門や柵の枠などが挙げられます。
形鋼の種類3:溝形鋼
溝形鋼とは、断面がコの字形になっている鋼材です。
「チャンネル材」と呼ばれる鋼材で、他の鋼材と違って溝を作る形状のため、左右非対称になっているのが特徴です。そのため、断面性能は軸によって差があり、重心位置も断面の中心ではありません。
また、溝形鋼にはフランジにテーパー(勾配)が付いていて先端が丸いタイプと、テーパーがついていない直角のタイプがあります。
溝形鋼の用途
溝形鋼には、柱や梁材などの用途があります。
溝型鋼は、主柱や大梁として使用されることはありません。しかし、他の鋼材と比較して施工性が高いことから、小梁や間柱、耐震ブレース、仕上げの下地材、耐風梁などさまざまな用途で用いられます。
断面がコの字形になっているため、テーパーなしのタイプであれば、背中合わせにして強度を高めることで、柱や梁として使用されることがあります。
形鋼の種類4:軽量形鋼
軽量形鋼とは、薄板から成形された鋼材です。

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熱延薄板や帯鋼などを、ロールやプレス、引き抜きといった方法で成形加工した鋼材で、厚みが薄く自由な成形ができることから、現在のニーズにマッチした形鋼となっています。
鋼材重量を軽くしたり、素材の使用量を節減したりすることができるため、経済的なメリットがあります。
また、寸法精度が高いため、表面が綺麗に仕上がります。
軽量形鋼の用途
軽量形鋼には、組み立て材や床張り構造材などの用途があります。
薄い板を比較的に自由に成形することができるため、手すりや門、自動車用部材など、様々な用途で用いられています。
他にも、校舎や倉庫、マーケットやアーケードなどの建築用として、組み立て材や床張り構造材などにも適しています。
形鋼の種類5:I形鋼
I形鋼とは、断面がIの形になっている鋼材です。
H型鋼と同じように、名前のとおり断面形状がローマ字のIに似ている型鋼です。I形鋼はホイストレールという特殊な部材に用いられる形鋼のため、建築物の構造部材として使うことはありません。
I形鋼には、フランジ内側の両端から中央へ向かってテーパーがついており、梁幅が細くなっているという特徴があります。
I形鋼の用途
I形鋼には、ホイストクレーン走行用のレールなどの用途があります。
本来の用途であるホイストレールにはI型鋼を採用することが多く、形状が似ていてもH型鋼はホイストレールに採用することはできません。
他にも、建築や橋梁、機械や車両などに用いられます。
形鋼の種類6:CT形鋼
CT形鋼とは、H形鋼のウェブ芯をカットした形状になっている鋼材です。
通称「カットティー」と呼ばれ、H形鋼をカットした形状であることから、細いものから広幅のものまで様々なサイズがあります。
断面性能は広幅になるほど高くなりますが、基本的には断面性能が小さい部材となっているため、柱や梁などに使用されることはありません。
CT形鋼の用途
CT形鋼には、仕上げの下地材などの用途があります。
CT形鋼は断面性能が小さく、さらにX軸に対して非対称断面の性質があります。そのため、重さを受ける向きに注意して配置する必要があります。
チャンネル材などと同じように仕上げの下地材として使用したり、簡易な骨組みを作る際に用いられます。
形鋼の種類7:異型形鋼
異型形鋼とは、メーカー独自に作っている形鋼です。
ここまでご紹介してきた、一般的な断面形状をした形鋼のほかに、台形や六角、凸型、凹型など、メーカーが独自に作成している形鋼があります。
異型形鋼に対応しているメーカーに依頼することで、精密分野から建築分野まで、様々な用途で使用できる、希望の断面形状の形鋼を作成してもらうことも可能です。
形鋼の規格・材質
構造材料に使用されるスチールは、SN材、SM材、SS材に分かれます。
頭文字の「S」はスチールを表しており、SS材は「一般構造用圧延鋼材」、SM材は「溶接構造用鋼材」を意味しています。
SS材はもっとも汎用的に用いられていますが、大梁などではなく二次部材として用いられます。また、SN材は新しい建築用の鋼材で、大梁に使われます。
SM材は溶接性に優れているため、梁などの溶接に用いられます。
形鋼の規格 | 材質 |
---|---|
H形鋼 | SN400B、SN400A、SS400、SM400 |
山形鋼(等辺山形鋼・不等辺山形鋼) | SS400 |
溝形鋼 | SS400 |
軽量形鋼 | SSC400 |
I形鋼 | SS400 |
CT形鋼 | SS400 |
形鋼の種類の違いを知っておこう
ここまで、形鋼の用途や種類について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
形鋼は、多種多様な種類や形状があり、あらゆる用途で用いられる鋼材です。形鋼は、建造物の柱や梁などから、手すりやビルの窓枠のサッシなどまで、幅広く活用されています。
この記事でご紹介した形鋼の概要や形鋼の種類7つ、形鋼の規格や材質などを参考に、形鋼について理解を深めてみましょう。
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