ガウジングとはなにか?アークエアガウジングのポイント6つ紹介

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この記事では、ガウジングとは何かについてご紹介いたします。
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目次
ガウジングとはなにか
ガウジングとは、溶接の不良や欠陥が生じた部分を取り除くために溝をつける工法です。
ガウジング(gouging)は英語でえぐり取ることです。実際の作業はアークを使用します。アーク(arc)はアーク放電のことで、溶接した金属材料と溶接棒の間に放電を起こして作業します。
アーク放電は溶接の際に利用しますが、ガウジングでも活用されています。
アークエアガウジングとは?
アークエアガウジングとは、アークで溶かした金属に圧縮空気を送って吹き飛ばし、金属の表面に溝を掘る作業です。
アーク熱で溶かした部材をコンプレッサーから送るエアーで吹き飛ばすので、溶けた金属が固まらずに「はつる」ことができます。
アークエア工法はガウジング以外に切断や穴あけにも利用され、母材の温度上昇が少ない点がメリットです。
主に「裏はつり」に使用する
裏はつりは、第一層部分の溶接を裏からはつることです
溶接の第一層部分は収縮割れやスラグ巻き込み、溶け込み不良が発生しやすくなります。突合せ溶接したままで裏からアークエアガウジング工法で開先底部の不良をキレイに取り除けます。
裏はつりにはプラズマアークガウジングやガスガウジング、たがねはつりなどの工法も利用します。
アークエアガウジングのポイント6つ
アークエアガウジングは切削加工などに比べて、作業するたびに条件が異なるので、上達するためのコツを掴むことがポイントです。
作業中は保護具の装着や周辺に可燃物を置かないなど安全に配慮します。ガウジング工として必要な手順やコツを覚えましょう。
アーク溶接やガウジング処理も含めたポイントを紹介します。
アークエアガウジングのポイント1:保護具は必須
アークエアガウジング作業中は保護具の装着が規則で定められています。
アーク工法は紫外線や赤外線、可視光線などの強い光を発するので、労働安全衛生規則では会社が保護具を準備して装着させるように指示されています。目を保護するために遮光めがねを着用し、高熱による火傷防止を目的に安全保護具を着用します。
保護めがねは強烈な光線から目を保護するだけでなく、防熱効果もあります。
耳栓も忘れずに
ガウジング作業は騒音が発生するので、耳栓の着用も義務付けられています。
労働安全衛生規則により、溶接作業やガウジング作業を行う場合は耳栓を使用して難聴になるのを防ぎます。耳栓を使用すると、他の音声も聞き取りにくくなるので作業中の指示が的確に行える環境を整備します。
アーク溶接やガウジングは、高温の作業に伴う熱中症や粉じんの吸い込みにも注意が必要です。
アークエアガウジングのポイント2:周辺の可燃物に注意
アークエアガウジング作業を行う周辺に可燃物を置かないようにします。
アークや輻射熱によって、作業中は火災や爆発の危険性もあるので、ガスボンベや可燃性のものを遠ざけます。エアーコンプレッサーや電気コードなどの引張に注意し、作業に集中できるようにします。
保護具の着用で視界が暗く、視野も狭くなり、作業員は見えにくい状態です。墜落や転倒事故を防止するために安全な動線を確保します。
危険な箇所は作業前に養生する
現場で作業を始める前に、危険な箇所は養生してガウジング作業が影響しないように準備します。
ガウジング作業が始まると、保護具の装着やアーク光線によって十分な視界を確保できません。作業する場所を明確にして、必要な箇所だけガウジングできるように溶接用の養生シートで保護します。
不良箇所のはつりが目的なので、ガウジング作業が必要ない場所に熱や火花などの影響を与えないようにします。

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アークエアガウジングのポイント3:カーボンを挟む向きに注意
アークエアガウジング作業のガウジングカーボンは黒いほうが部材側になるように挟みます。
ガウジング棒はカーボンの配合により電気伝導を高め、熱伝導は低く加工したものです。銅メッキ加工でトーチ先端部と接触を良くし、トーチを長持ちさせて電気抵抗を抑えます。
片方だけ黒くなっているので挟む向きに注意します。ユーチューブにやり方の手順がアップされているので、参考にしてください。
アークエアガウジングのポイント4:右利きの場合の進行方向は「左から右へ」
アークエアガウジングは右利きの場合はガウジングトーチを「左から右へ」動かすと火花の飛散が少なく、作業部分がよく見えます。
左から右へ動かす方法を後退法と呼びます。初心者には右から左へ動かす前進法のほうが狙っている場所が見やすいので簡単です。しかし進行方向に火花が飛び、溶け込み不良になりやすいデメリットがあります。
作業する場所によっては進行方向を選べない場合もあるので、両方マスターしましょう。
アークエアガウジングのポイント5:V字ではなくU字を目指す
ガウジングした溝がV字になると、溶接の亀裂を的確に捉えられないので、U字を目指します。
裏はつりの際、ガウジングの目的は溶接の不良箇所を修理することです。割れに届く深さで十分な溝幅にガウジングするために、トーチやガウジング棒の角度に注意します。
母材に垂直に立ててから、45度進行方向へ倒します。作業部分を確認しながら角度を保って同じスピードで動かします。
アークエアガウジングのポイント6:スラグ(ノロ)やススは必ず取り除く
アークエアガウジングは半自動で作業できますが、仕上がり面に付着物があるので取り除いてから溶接します。
エアーで溶かした金属を吹き飛ばしていますが、ガウジング作業が終わったばかりの作業面は滑らかではありません。ノロと呼ばれるカーボンを含んだスラグやスパッタが付着しています。
ガウジング面を平滑にするためにグラインダーで仕上げ、付着物を取り除きます。
アークエアガウジングで使うカーボンの注意点
アークエアガウジングで使うカーボンは、取り扱いに注意が必要です。
V字の溝を防いでU字になるようにするため、段階的に大きなカーボンにサイズを変更します。作業中は母材との距離を一定に保って継続してアークが発生するようにします。
常に異なる状況で作業を行うので大変ですが、基本ですので注意して作業を進めます。
カーボンは段階的に大きくする
カーボンは作業中に先端が細くなって溝がV字になってしまうので、段階的にサイズを大きくして溝がU字を保つようにします。
アークを発生し続けると、カーボンの先端が細くなってしまいます。溝がV字になる原因にもなるので、段階的に太いサイズに変更します。
ガウジング棒を自動で回転させるホルダーも開発されているので、装着すると先端が細くなる不具合を克服可能です。
先端の間隔に気をつける
カーボンの電極棒は母材との間隔を3~5mmに保ちます。
母材との間隔が少ないとアークが発生しません。カーボンとくっつくこともあります。反対に間隔が広すぎるとアークが分散し、ガウジングできません。
一定の間隔とスピードを保ち作業を進めます。エアーの圧力を適切に設定し、ガウジング棒の保持位置をメーカーの指示通りにすることも間隔を保つために重要です。
安全第一でガウジング作業を行おう
ガウジングはアーク放電の原理を使って溶接の不良箇所を取り除くために行う作業です。
作業中に発生する光や熱による影響を抑えるために保護具を着用します。飛び散る火花による火災や爆発の危険を除去するため、周辺に可燃物を置かないようにして、養生を行ってから作業を開始します。
アークエアガウジング装置を正しく扱い、ポイントを押さえて安全に作業を進めましょう。
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