N値の地耐力の目安6選|N値と換算N値の違いや計算方法についてなど紹介


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この記事では、N値の地耐力の目安について主に解説します。
合せて換算N値との違いや計算方法について紹介しますので、参考にしてください。
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目次
N値について
N値とは、住宅や高層ビルの建設前に、地盤の強度を測るための指標となります。
この値が大きいほど、硬く、締まり具合の高い土地であることがわかります。
通常、土地を調査するときに目に見える地表面の状態だけでは、その土地が建造物の建築に適した土地かを判断できません。
その土地が軟弱地盤であったり、液状化現象が発生しやすいようでは、安全な建造物が作れません。
そこで、地盤の強度を試験によって測定して、N値という数値を使って判定します。
N値と換算N値の違いとは
地盤調査において用いられる地盤の強度の尺度は、求め方によって2種類あります。
N値は、標準貫入試験によって求められるのに対して、換算N値は、標準貫入試験以外の試験結果によって算出された情報を、換算式によってN値と同等、または参考値として扱う値です。
N値の地耐力の目安6選
地耐力の数値は、その大きさによって地盤の頑丈さ、堅固さを測ります。
地耐力が弱ければ、建造物の自重で傾いたり沈下いたりする恐れがあります。
そのため、地耐力の高い地盤に建造物を建築することが重要となります。
この地耐力は地盤調査によって求めることができ、N値の大きさによってある程度の地耐力を測ることが可能です。
ここからは、地耐力を客観的に判断するN値の目安6つを紹介します。
N値の地耐力の目安1:N値0~4
N値が0~4の数値で、なおかつ粘性土の場合は、非常に柔らかい地盤と判断されます。
この地耐力の地質であれば、建築物を建造することは困難です。
軟弱地盤と判断されますので、さらに精密な土質調査を行ったり、地盤改良工事を行って地盤をもっと堅固にする必要があります。
N値の地耐力の目安2:N値4~10
N値が4~10の数値の場合は、安定した地盤と判断されますが、沈下の可能性は残ります。
この地耐力の地質であれば、建築物を建造しても平常時は特に問題はありません。
ただし、地震の際などには建築物の重さによって地盤沈下の現象が発生したり、液状化現象が発生したりする可能性があります。
N値の地耐力の目安3:N値10~30
N値が10~30の数値であれば、家などの小型建造物の建造に耐えられる可能性もあります。
しかしながら、一般的にはまだまだ地盤は盤石ではなく、無理に建造すると、沈下の恐れがあると判断されます。
平常時の安定性は高いと判断できますが、建築物の土台を支える基礎地盤としてはやや不安です。
中小の構造物であればN値は20以上であることが望ましいとされています。
N値の地耐力の目安4:N値30~50
N値が30~50の数値であれば、中小建造物の建造に耐えられる地盤と判断されます。
地盤を構成する土砂はかなり硬いため、建造物を建築するためにとても適した地盤であると評価されます。
しかしながら、大型建造物の建築に耐えられる地盤とは判断されません。大型建造物であれば、N値50以上というのが目安となっています。
N値の地耐力の目安5:N値50以上
N値が50以上の数値であれば、大型建造物の建造に耐えられる、非常に強固な地盤と判断されます。
地盤を構成している土砂は非常に密な状態となっており、堅固な地盤となります。
大型の建造物を建築する際の目安として、N値50以上という基礎が望ましいとされています。
N値の地耐力の目安6:長期許容応力度を目安にする
長期許容応力度(qa)とは、屋根が普段かけている荷重のような固定荷重や、家具などの積載荷重に対する許容応力度を、50年間の長期間でどれくらいかかり、耐久力があるかを測る度合いです。
重量物による荷重がじわじわとかかり続けると、部材は少しずつ変形していき、部材の応力はどんどん低下していくことになります。
この長期許容応力度も参考にして、地耐力を総合的に勘案することが重要です。
長期許容応力度の単位はkn/m2です。この長期許容応力度が30kn/m2以上であれば、良質な地盤、路盤と判断されます。
N値を基準とした場合の建築の種類について
N値を基準に建造物を建築することは、地盤の強度にも関係するためとても重要です。
N値が高いと、土に締まりがあって重い建物にも耐えられる地盤であることを意味します。
大型建造物の建築には、なるべくN値の大きい地盤が望ましいことになります。

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そのような、建造物の種類と最適な地盤との関係についてわかりやすく紹介します。
一般的建造物の場合
家や個人店舗などの、一般的建造物の場合は、N値が20~30程度であれば適切です。
土の種類としては、粘性土であっても、砂質土であっても、前述したN値であれば地盤も引き締められており、建物荷重による地盤沈下などは起こりにくいと考えられます。
一般的建造物を支える地盤としては十分な強度を持っていると言えるでしょう。
大型建造物の場合
構造ビルやマンションなどの大型建造物の場合は、N値が50以上であれば適切です。
大型建造物であれば、建造物自体の荷重というのも大きいため、N値が大きく、十分な強度を誇る地盤である必要があります。
N値が50以上というのは、砂質土の中でも土質構成が非常に密であると評価されますので、土台には最適な地盤であると考えられます。
N値の計算方法について
N値は、土の締まり具合や強度に関する数値です。標準貫入試験によって求められるため、その試験方法は統一されています。
また、N値を求める標準貫入試験以外にも、安価であったり、試験形式が簡素化されるなどの理由から、別の試験結果をN値と同等の数値として取り扱うこともあります。
ここでは、N値計算の方法について紹介します。
標準貫入試験の場合
N値を求めるための試験として、一般的に標準貫入試験を用いて行います。
63.5±0.5kgになる重りを、76±1cmの高さから自由落下させて、サンプラーを30cm打ち込むまでの回数を測定します。NとはNumberの略で、打撃回数が多いほど、硬い盤石な地盤であることがわかります。
この試験方式は、英語でボーリング試験と呼ばれることが一般的です。
換算N値の場合
N値を求める標準貫入試験以外の試験方法で測定して、それをN値に換算した数値を換算N値と呼びます。
換算N値を求めるのに使用される一般的な試験が、スウェーデン式サウンディング試験です。この試験方式は、簡易な地盤調査の手法として広く認識されています。
ドリル状のロッドを地面に対して回転させながらめり込ませて、25cmめり込むのにかかる回転数から、地盤がどれくらい硬かったり、引き締まっているかを測定します。
この結果を、標準貫入試験での打撃回数に換算して、換算N値を求めています。
現在ではこのスウェーデン式サウンディング試験は、標準貫入試験と比較すると、安く短時間で行うことができます。
また、試験場所も狭い範囲で測定ができるため、現在では戸建て住宅の地盤調査にはスウェーデン式サウンディング試験が向いています。
N値は業者によっては違う場合がある
N値を求める場合には、各建築業者や地盤改良業者が行う標準貫入試験等の結果によって判断します。
しかし、標準貫入試験を行う業者によって、その土地のどの地点、どの気象条件で行うかが様々なため、結果が異なってくることがあります。
ですから、一社の調査結果だけを信用してしまうのはリスクがあります。できるだけ複数の業者と比較することで、より正確な地盤強度を測ることができます。
N値について理解しましょう
N値とは、地盤の強度を表す数値だということは理解いただけたかと思います。一般的な戸建て住宅を新築する際などの地盤調査でも、業者の調査したN値などを基準に判断します。
しかし、同じようにN値といっても、換算N値を基準として地盤の判断をしていることもあります。
どのような試験測定を行い、N値を測定しているのか、換算N値を測定しているのか、違いを理解することがとても重要です。
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標準貫入試験は63.5±0.5kgになる重りを、76±1cmの高さから自由落下させて、サンプラーを30cm打ち込むまでの回数を測定します。換算N値の場合は「スウェーデン式サウンディング試験」を用いて計測します。ドリル状のロッドを地面に対して回転させながらめり込ませて、25cmめり込むのにかかる回転数から、地盤がどれくらい硬かったり、引き締まっているかを測定します。
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