土間コンクリートの施工工程12個|メリットや事例もあわせて紹介!

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こちらの記事では、土間コンクリートの施工工程についてご紹介いたします。
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土間コンクリートとは何か?
「土間」とは屋内に床板など敷かず地盤面にしてあることを指します。昔の台所や玄関がその例です。その地盤面にコンクリートを敷いたものを土間コンクリートと言い、別名「土間打ち」や「土間コン」とも言われています。
また、土間コンクリートとは地面、砕石、コンクリートの3層構造になっており、コンクリートの間に溶接金網(ワイヤーメッシュ)を入れて強度を増し、ひび割れ防止をします。耐久性が強くメンテナンスが楽なのが特徴です。
土間コンクリートの施工場所
土間コンクリートは主に玄関や駐車場、門までのアプローチ、犬走りやウッドデッキの床下など家のまわりに施工されることが多いです。
土間コンクリートで床をフラットにすることで、車や自転車などがスムーズに出入りできます。また、舗装することで雑草の手入れの手間を省けます。
近年ではキッチンを土間コンクリートやモルタルなどにして、無機質でスタイリッシュなおしゃれキッチンにすることもあります。
土間コンクリートのメリットとデメリット
一番のメリットは耐久性に優れていること、そして掃除のしやすさでしょう。メンテナンスはほぼ不要で、砂利や芝生の庭に比べると雑草の処理が不要なだけでなく、家にホコリが舞い込みにくいので、衛生面でもメリットがあります。
デメリットはコンクリートなのでガーデニングをしにくいこと、耐久性に優れていてもひび割れがしやすいこと、再度リフォームを行う際に解体費用がかさむことがあげられます。
土間コンクリートの費用がかさむ理由
土間コンクリートは、工事する際に生コン車やユンボなどを使うため工程数が多く、大掛かりな作業になります。それは平米数が広くても狭くても同じことですから、狭いとかえって単価が割高になる傾向です。
具体的な例を出すと、1平米あたり10,000円~18,000円前後、1坪あたり33,000円~59,400円程度が平均単価になります。(※これはあくまでも目安になるので参考程度に考えてください。)
土間コンクリートの施工工程12個
土間コンクリートを施工すると、工事自体は半日から1日ほどで完了します。しかしその後、コンクリートの養生期間が3日から10日ほどかかり、さらに完全に固まるまでには、およそ1か月の期間を要します。
もし駐車場を施工する場合は、養生期間中に車を停める場所も確保しなければなりません。土間コンクリートを施工すると決めた場合は、その期間を想定して考えましょう。
それでは土間コンクリートの施工工程を見て行きましょう。
1:木や雑草の除去
土間コンクリートの施工工程は、最初に砂利や芝生などに自然に生えている木や雑草を除去します。
木や雑草を除去せずに、土間コンクリートを施工すると、施工後に隙間から雑草がはえてきたり、木が大きくなると根で土間コンクリートが割れるなどの不具合が生じる原因になります。
土間コンクリートの施工前に、木や雑草を取り除くことで、後の作業がしやすくなり、仕上がりがきれいになるので必ず実施しましょう。
2:水盛り遣り方
構造物を作る際に、次にする作業は「水盛り遣り方」です。水盛り遣り方は敷地の中に建物を作る時に正確な高さや位置を決める作業、つまり測量です。
勾配計算や雨水の排水経路、測量器具の用意、水糸張りなどの工程を踏んでいきます。規模によってはこの作業で半日程かかる時もありますが、ここで間違うとすべてやり直しになるので、今後の作業基準となる重要なステップといえます。
3:鋤取り
鋤取りとは地盤面の余分な起状を取り除く作業のことを言います。駐車場などの施工で強度の高い土間コンクリートを作る場合は砕石層10センチ、コンクリート層10センチの20センチの厚さが標準です。
すなわち20センチの土を掘ることになります。20センチ土を掘る場合、人力だとかなりの労力になるので、早く綺麗に作業するため重機を使います。
4:残土処分
残土処分は鋤取りの際に出た土を処分することです。例えば、駐車場の施工で30平米の広さの土を20センチ掘った場合6.0立米の残土が出る計算になり、1立米あたり1.5t〜2.0tの重さになります。それらを処分場まで運ぶために、2tダンプや4tダンプが使われます。
5:転圧
工程2で鋤取りした地面を転圧します。転圧とは、土砂を転圧機やローラーを使って空気を押し出し、密度を高めることをいいます。このときに転圧不足だと、コンクリートを流し込んだときに重みで地面が沈下してしまいます。沈下やひび割れを防ぐための重要な手順です。
6:基礎砕石
転圧し、踏み固まったら砕石を敷いていきます。砕石とは砂が混ざった砂利で、石を適度な大きさに砕いたものです。砕石を敷くことで力が分散し、土への負担が減り地面の沈み込みを防ぎます。
強度が弱いと地割れや沈下の原因になるので、しっかりと基礎を固めましょう。また、砕石のことをクラッシャーと呼ぶ場合もあります。
7:止め枠設置
基礎砕石を敷いたら、生コンクリートを打設するための止め枠を設置します。高さ、勾配がぶれないように水糸をはり、木杭で止めていきます。コンクリートを打設したときに漏れてしまわないようにしっかりと止め、設置後は各ポイントを再確認しましょう。
8:ワイヤーメッシュ
ワイヤーメッシュとは縦・横のマス目状に組まれた鉄筋です。ワイヤーメッシュを入れることによりコンクリートが強化され、ひび割れを防げます。なぜならコンクリートは圧縮に強く、引っ張る力には弱い特徴があるからです。
最近ではコンクリートの技術進化によってワイヤーメッシュを敷かない「PP短繊維散布工法(撒くメッシュ)」というものがあります。ワイヤーメッシュを敷く作業が省かれるので業者にはかなりメリットになるようです。
9:コンクリート打設
いよいよコンクリート打設の工程です。生コン車やトラックで運んだコンクリートを流し込んだら、職人さんがコテで抑えながらならしていきます。この「コテならし」が表面の仕上がりを左右します。
コンクリートは、薄すぎるとワイヤーメッシュに沿ってひび割れを起こし、逆に厚すぎるとワイヤーメッシュが重みに耐えられなくなり、割れてしまいます。
10:表面仕上げ
コンクリートを流し込んだらその日のうちに表面の仕上げに入ります。仕上げの方法は「金ゴテ仕上げ」か「刷毛引き仕上げの」の2種類です。

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駐車場などの場合は金ゴテ仕上げで表面をツルツルに、門から玄関のアプローチなどの場合はハケ引き仕上げで、表面はザラザラな仕上がりにするのが主流です。
また、「洗い出し一発仕上げ」という方法もあります。それはコンクリートが乾く前に表面を洗い流し、砂利を見せるデザインです。
11:型枠外し
型枠はコンクリートの型を決めるだけではなく、コンクリートの冷気や乾燥から守り、衝撃から守る緩衝材料にもなります。コンクリートが固まれば取り外し可能ですが、硬化が十分でないとひび割れが発生し、強度が十分ではなくなります。
基本的に型枠を外すタイミングは平均気温が10℃から20℃未満の場合6日、20℃以上の場合は4日以上養生すれば、型枠の取り外しが可能です。
12:養生
コンクリートを流し込んでから5日前後、乾燥や雨風、急激な気温変化から保護し、十分な強度を確保出来るようにすることを養生といいます。
夏場の日光でコンクリートが乾燥しすぎる時は、養生マットや水密シートで覆う、または散水や噴霧で水分を保ちましょう。冬場は硬化が遅れるので、保湿養生または給熱養生で温度や湿度を保ちます。
表面が乾いたと思って足を踏み入れると、ひび割れの原因になるので注意しましょう。
土間コンクリート施工の豆知識5つ

これまで土間コンクリートの基本的な施工工程について解説してきましたが、ここからはプラスアルファの豆知識を5つ紹介します。
お庭や駐車場のリフォームの時のデザイン案、土間コンクリートのお手入れ方法などを簡単に紹介しています。ぜひ参考にしてください。
1:水勾配とは?
水勾配とは駐車場やアプローチを作るとき、雨水の排水などをしやすいように緩やかな傾斜をつけ水はけを良くすることです。通常2%から3%(例:6m=2cm、9m=3cm)の水勾配をつけます。
普段歩いている道路や駐車場など一見水平に見えますが、目視では分からない程度の水勾配がついていて、水たまりにならないような設計になっています。
2:会所桝とは?
駐車場に汚水桝、雨水桝と書いてあるコンクリートや塩化ビニールで作られた「会所桝」が存在するときがあります。
会所桝は汚水や汚泥を取り除くためにありますが、この会所桝がコンクリートに埋まってしまうと後からのメンテナンスが大変になります。そのため高さ調節の「会所桝調整」が必要になります。
3:目地の役割
土間コンクリートは温度によって収縮や膨張をくり返すので、ひび割れを防ぐために一定間隔で目地を設けます。その目地には色々なデザインを施すことができ、おしゃれな仕上がりになります。
目地の種類はピンコロ目地(キューブ状の天然石を目地に入れたデザイン)、玉砂利目地(目地に砂利を入れるデザイン)、インターロッキング目地(カラーバリエーション豊富なブロックを目地に入れたデザイン)などがあります。
4:施工にかかる日数の目安
土間コンクリートは固まるまでの養生期間が必要なので、3日から10日程度かかります。目安としては3日で人が歩ける程度、6日で車が駐車出来る程度、完全に固まるのは1ヶ月程かかります。
冬場はゆっくり固まるので強度は出ますが、時間を要します。気温や湿気で左右されるので季節もしっかり考えて施工することをおすすめします。
まれにコンクリートが乾く前にお子様の手形や猫の足跡を残す方もいて、いい記録になります。
5:土間コンクリートのお手入れ方法
耐久性の強い土間コンクリートですが、長くきれいに持たせるためには日常的なメンテナンスや清掃が必要です。多少の汚れは中性洗剤をかけてデッキブラシで磨きましょう。カビや苔などの強い汚れには、高圧洗浄機がおすすめです。
土間コンクリートの耐用年数は、法的には15年とされていますが、実際には30年経っても異常が見られないとの報告もあります。メンテナンスで状態は変わるので、長持ちするように手入れをしましょう。
土間コンクリートの施工事例3選
土間コンクリートにすると、泥が跳ねにくくなり、車が汚れずにきれいに使用できるので駐車場で施工されています。住宅に合ったデザインにするため、土間コンクリートにレンガやタイル、目地を組合わせた施工事例が増えています。
土間コンクリートのデザイン性を考えて、目地芝生、化粧砂利目地、レンガ目地などと組み合わせた施工事例を紹介します。土間コンクリートのデザインを良くするために、レンガやタイル、目地を取り入れを検討しましょう。
1:土間コンクリートと目地芝生の組み合わせ
土間コンクリートと目地芝生の組み合わせた駐車スペースは、土間コンクリートと芝生でデザインされ、柔らかなナチュラルテイストの仕上がりになっています。
デザイン面でも価格面でも満足できる仕上がりで、住宅の外観にマッチしています。コンクリートだけの土間コンクリートと比較して、目地芝生によって柔らかさが感じられ、周りの環境に溶け込んで違和感を感じません。
2:土間コンクリートと化粧砂利目地の組み合わせ
土間コンクリートと化粧砂利目地の組み合わせは、化粧砂利がアクセントになって優しい感じの駐車場になりました。温かみのある色合いの化粧砂利目地を使用して、土間コンクリートにアクセントを付けました。
目地に化粧砂利を使うことで色彩が豊かになり、コンクリートの無機質さが和らげられます。さらに雑草対策になります。化粧砂利目地を入れる前に、目地に防草シートを敷いておくと、砂利の隙間から雑草がはえるのを防止できます。
3:土間コンクリートとレンガ目地の組み合わせ
土間コンクリートとレンガ目地の組み合わせにより、雨の日も泥に悩まされずに快適に乗り降りできるデザインにこだわった駐車場になりました。レンガ目地がアクセントになり、車の止まっていないときも土間コンクリートがきれいに見えます。
レンガ目地は土間コンクリートと一体感があり、建物の外観とも調和し、雑草対策になります。コンクリートの面積が大きいと膨張して生じるひび割れを、レンガ目地で防げます。
土間コンクリートの施工について知ろう
土間コンクリートの施工手順について解説しました。駐車場や家周りの土間コンクリート施工は、専門業者に依頼することがおすすめです。専門業者でも得意、不得意が現れる作業です。DIYで挑戦したい方はガーデニングなどで小さい面積で始めてみましょう。
また、目地のデザインを選べるのも嬉しいポイントです。エキスパンタイを使ったベーシックなデザインや、レンガ目地など様々なデザインを家に合わせて選べます。
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編集部
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